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#31 ロキソニン®︎とカロナール®︎

こんにちは。
薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。
日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。

ロキソニン®︎と同じくらいよく使用される解熱鎮痛剤のカロナール®︎(アセトアミノフェン)はご存知ですか?

カロナール®︎は赤ちゃんから使えるもの(体重で使用量は異なります)なので、坐薬やシロップ、粉薬、錠剤など様々な剤形があります。→詳しくは# 23

商品名が違うので、気づかないかもしれないですが、坐薬だとアンヒバ®︎、市販薬でも「タイレノール®︎A」とか、「バファリン®︎ルナJ」などに入っているみたいです。(成分名はアセトアミノフェン)

さて、解熱鎮痛剤と言ってもロキソニン®︎とカロナール®︎は薬の効き方が違います。

ロキソニン®︎はCOXを阻害してプロスタグランジンの生成を抑制して…というような、ややこしい作用機序をしていました。↓↓

それに対してカロナール®︎は、

解熱作用:脳の視床下部というところが体温調節をしていて、そこで皮膚の血管を拡張させるよう命令を下し、熱を放散させることによって熱を下げる。

鎮痛作用:脳の視床と大脳皮質というところで痛みを感じるレベルを上げて、痛みを感じにくいようにする。

えっと、ロキソニン®︎とカロナール®︎は違った作用の仕方をするということが伝わればいいです。←雑。

カロナール®︎は、ロキソニン®︎に比べて副作用が少ないと言われています。
(胃腸障害や腎機能障害などが起こりにくい。)

ただ、過量に使ってしまうと代謝された(体内で処理された)ものが、肝臓で悪さをすることがあるので、用量を守るようにしてくださいね。

さて、今回は身近な解熱鎮痛薬であるロキソニン®︎とカロナール®︎の違いについてお話ししてみました。

カロナール®︎(アセトアミノフェン)は市販薬にも多く配合されており、市販薬を飲んだ後、病院でも薬をもらって…実は多く飲み過ぎ!なんてことがあるかもしれません。

心配な方は薬剤師までご相談ください。

みなさんのヘルスリテラシーが少しでも向上するお手伝いができますように。

参考:カロナール®︎インタビューフォーム
引用:第一三共株式会社HP
   あゆみ製薬HP
   Johnson & Johnson HP
ライオン株式会社HP

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