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周庭と平手友梨奈〜自由を求める少女と自由を表現した少女〜

無許可集会扇動などの罪で服役していた香港の著名民主活動家、周庭氏(24)が12日、出所した。国際社会に向けて民主派の見解を発信し続けてきた周氏は、別の罪で新たに起訴される可能性もあり、今後の活動は抑制せざるをえないとみられる。(読売新聞2021.6.9 周庭氏「痩せすぎて体弱く…休みたい」投稿、画像は真っ黒)より引用

香港の民主活動家周庭さんが出所したとのこと。
このことはこの記事同様、日本でも大体的に取り上げられ特に所謂保守派と言われる方々がメッセージを送られたことにも分かる通り日本での注目も高かった。

私は彼女の活動や発言を見聞きしていくなかで平手友梨奈とどうしても重ね合わせてしまう。
当然、周庭さんが闘っているものと平手友梨奈が表現しているものは比べてはいけないのかもしれないが、そうであるならばサブカルチャーはいらないだろう。

そして何よりも周庭さんご自身が「拘束されているときに『不協和音』の歌詞がずっと頭の中で浮かんでいました」と仰っているのも事実であり、平手友梨奈が表現した世界観は自由を抑圧されている人々に届いていることが分かる。

平手友梨奈も欅坂46で活動をしていた時に、一部のファンに心無い言葉や誹謗中傷などをされていたこともあった。
また欅坂46の楽曲には権力や体制に対する批判的なメッセージも込められていたこともあり、平手友梨奈と楽曲を重ね合わせて聴いていた人も多いのではないか、そして周庭さんもその一人なんだろうと私は感じてならない。

周庭さんは今でこそ「香港民主活動家の女神」と取り上げれるが、これは彼女にとって重荷になっているのではないかと感じている。彼女がもし自由な国に生まれていたら普通の24歳の女子なのだ。恐らく、彼女が香港の民主活動家、民主化を求める人たちにとって最後の救いなのだろうし英雄なのだろう。これは彼女にとって、予想以上にまた自分の能力以上のものを求められているのではないか、その結果それが彼女の重荷にすらなっているのではないかと危惧している。

平手友梨奈は中学三年生で欅坂46のセンターを任され、それ以来彼女はグループのセンターで表現をし続けた。
欅坂46というグループが分からなくても秋元康のアイドルと言えば大抵の予想はつくとおり、最初平手友梨奈含め彼女たちは芸能界のことなど何も知らない素人として入ってくる。
それが少しずつ成長をしていく様を応援していくのが、アイドル文化なんだと私は理解している。
今でこそ、有名になった平手友梨奈だが、彼女も最初は素人。そしてなんと言っても当時グループの中では最年少の中学三年生。そんな彼女がそれ以来グループのセンターを任されるのだ、最初は自分の能力以上のものを求められていたに違いない。そして彼女の中に責任というものが芽生え、平手友梨奈は覚醒したのだと私は思っている。
しかしそんな彼女を世間は辛辣な言葉で罵った。

しかし、これは偶然ともそして残酷とも言えるがそんな平手友梨奈の姿が欅坂46の楽曲とはよく親和性があるのだ。
そんな彼女をみてまわりの大人やメンバーそしてファンは気持ちよくなっていたのは事実なのだ。
これは私が勝手に考察している事だが、当時右も左も分からない少女をセンターに抜擢しそれ以来彼女を追い込み、その調教を楽しみだした大人たちによって出来上がったのが欅坂46の平手友梨奈という怪物なのだと私は考えている。

勝手に担ぎあげたのは大人でそれを良しとしたのも大人だったのだ。彼女には相当なプレッシャーがあったと思う。
そんな彼女が個人の自由、モラトリアム中の十代の心情などがテーマの楽曲を表現することで状況は様々だが、抑圧を受け自由を求める人には刺さるということなのだ。

どんなに努力しても、世間は評価してくれない。
どんなに自由を求めても、自由は手に入らない。

周庭さんも同じ状況ではないだろうか、周庭さんの能力は非常に高い。語学も堪能で世界に向けて香港の状況を発信してきたのはなんと言っても彼女だ。
だからと言ってここまで努力してきた周庭さんに「まだ頑張って欲しい」と外から何もすることのできない立場の我々が無責任に口にすることではないと思っている。

今はゆっくり休んで欲しい。

大変拙い説明で申し訳なく思います。
また周庭さんについて書くつもりが、平手友梨奈についての情報量が多くなってしまい読みづらく感じた方もいらっしゃると思います。しかし日本の文化は自由を求めて闘う人達の心の支えとなっていることは知らなくてはならいことです。
そして自由を抑圧されている人達がいるということは多くの日本人が知らなくてはいけない事実であり、これは他人事ではないということです。



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