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祖母の珈琲

月に1度は実家に立ち寄ります。
もう90になる祖母ですが
今でも毎朝珈琲をちゃんと淹れています。

朝、一気に淹れて、昼や夜に沸かし直すのは名古屋の古い喫茶店あるあるなのかな。

むかーしむかし
「仙人塚」という喫茶店を
緑区で営んでいた祖母。

わたしの物心がついたころ、もう喫茶店はなかったけど、家には喫茶店で使っていたカウンターや高い椅子や業務用のかき氷機があり、珈琲、クリームソーダ、ミルクセーキ、色々なシロップのかき氷、鉄板ナポリタンを当たり前のように食べさせてもらっていて。

大人になってから、なんて贅沢な生活をしていたのだと気づきました。

そんな祖母はモーニングへ行くのも好きで、子どものころは喫茶店が近所にあり、よくモーニングに連れて行ってもらっていました。

白い砂糖と茶色いゴツゴツの砂糖があって、茶色い砂糖は大人の砂糖だと思い込んでいた幼い記憶。

「仲の良かった人は、みんな遠くに引っ越したり、(この世に)居なくなったりして、話するひとがおらん。もう年だから仕方がないわね。」

という祖母。

長生きするということは、そういうことだ。
90を越えて亡くなった両祖父のお葬式でも感じたことです。

私は、若いお友達をたくさん作っておこう。

わたしの老後の蓄えは、人財です。

このままひとりでいる可能性は高いし、子も孫もおそらく持てないから、趣味をいくつか持ち、若い世代にも興味を持ってもらえる老人になることを目指し、年に1度は会ってくれる人が………出来れば100人くらい(笑)いれば楽しいな。

残りの265日は静かに暮らす。最高。

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