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1日で大量のラクダに遭遇、世界遺産がある街アルアインへ(10/30)

ドバイで過ごす最後の日曜日。私がずっと行きたかった、UAEで唯一の世界遺産がある街「アルアイン」へ。何回かお出かけしている日本人の社会人女性に車で連れて行ってもらえることになった。1人で行くと、交通費も体力も結構大変なので本当に感謝でしかない。

アルアインはアブダビ首長国の第2の都市で、ドバイから車で2時間ほど。その道中になんと、荷台に3~6頭ほどのラクダを乗せたトラックが何台も走っていた。荷台にある高い柵の上や隙間から、茶色い頭をひょこひょことのぞかせていて愛らしい。正座して荷台に乗っているようす。大体みんな同じ方向を見て、風になびかれている(写真)。

競馬のようなラクダレースは早朝に開催されるらしいので、もしかしてレース後?ひと仕事終えてきたのかと思うと、何だか面白い笑

アルアインに着いて思ったのは、とにかく緑が美しいこと。生き生きしてキラキラ輝いて見える。ドバイから90㎞以上道なりに砂漠を突っ走ってきたところに、まるでオアシスのように突如現れる街。アルアインという地名がアラビア語で「泉」の意味をもつのが、とても頷ける。

街並みは、ヨーロッパをイメージさせるおしゃれさがある。適度に大きな建物があったり、道路が石畳になっていたり、信号機や街頭のデザインが黒と金色のアンティーク調だったり。「うわあ良い都市だなぁ」とためいきが出てしまう。他の首長国や郊外に行くたびに「ここもいいなぁ。あそことは違う良さがあるなぁ」と目移りする。UAE、魅力がありすぎる。

エジプト料理のローカルレストランで昼食をとったが、デザートで食べた「ウムアリ」が絶品だった。これは、パイ生地を牛乳やココナッツミルクに浸して、干しブドウを入れてオーブンで焼いたあとにナッツなどをかけたもの。こんな温かい甘いおやつがエジプトにあるなんて驚いた。


最初の目的地「アラビアンパレスミュージアム」を目指して歩いているとき、ローカル感満載の市場がたくさんあった。商品はどの店もスーツケースと布団(毛布も)がメイン。一体誰をターゲットにしているのか?

アラビアンパレス博物館は、UAE建国の父シェイク・ザイード・ビン・スルタン・アル・ナヒヤーンとその家族がかつて暮らしていた宮殿を改築したもの。真ん中に大きな庭、それを囲むように建物がある配置は日本の庭にも通じる気がする。

建物にはこれでもかというほど、アラビックコーヒーをもてなすための大小様々なコーヒー部屋がたくさん。まさに日本の茶室と同じ。

シェイク・ザイード家の人々の部屋は豪華かと思いきや意外と質素で驚く。部屋も割とこじんまりしているし、ベッドは足を曲げて寝るのか縦の長さが短い笑 夫婦用のベッドでさえ1つで、飾りも天蓋だけ。部屋云々よりも庭の美しさ(つまり豊かな水)で権力を見せるということかな?

博物館のすぐ近くにあった「アルアイン オアシス」へ行くと、ヤシの木がわさわさと生い茂る。茂みの中に入ると、気温がわずかに下がった気がして気持ちいい。これが「アラブの森林浴」?このヤシの木を育てるための灌漑用の水路があちこちにあった。解説によると、幹の下の部分が浸かるくらいまで、水をたっぷり貯めるらしい。初めて見る栽培方法だ。

「ヤシの木ヤシの木」と呼んでいるが、これらはナツメヤシの木。つまり、ドバイ土産で定番のあの「デーツ」がなる木だ。見上げると、所々高いところにネットがかぶせてあって、その中には見覚えのある実がどっさり入っている。こちらも初めて見る収穫方法。デーツ食べ放題とかないのかな笑

このオアシスを突っ切ってアルアイン博物館と要塞を見に行ったものの、残念ながら改装工事中で入れなかった涙 

だが最後に寄った「ラクダマーケット」は、ここだけ異世界かと思うほどだった。その名の通り、ここは売買目的のラクダ(ヤギもたくさん)が檻の中にいっぱいいる場所。

このエリアだと、どこを見渡してもラクダ、ラクダ、ラクダ。デザートサファリで「あ、ラクダいる!」と言う比ではない。

つぶらな目で見つめてきたり、機嫌悪そうに鳴き声を上げていたり、妊娠中や子育て中のラクダがいたり、世話されている人にミルクを絞られていたりとラクダも多種多様。

私たちが来ると、インド人やパキスタン人らしき世話人たちがしきりに声をかけてくる。いやいやさすがにラクダは買わないよ、お気に入りの子がいてもね笑 

でも、世話人一人に聞いた話では、ラクダの値段は母子セットで1万AED(約40万円)らしい。ちなみに赤ちゃんヤギは200AED(約8000円)。高いのか安いのかわからないが、こんなにラクダだらけで(赤ちゃんも毎日のように生まれるみたいだし)飽和状態にはならないのか?それだけポンポン売れるってこと?

また用途は、レース用とミルク用(出産を終えたラクダだけ)、食肉用の3つ。檻の場所は。日本の乳牛、肉牛を区別するのと同じように分けられていた。

このマーケット、どうやらラクダだけではなく飼育に必要なものも品ぞろえ。とくに、エサと思われる、直方体をした緑の干し草のかたまりが山積みになっていて衝撃的だった。

「うちのラクダちゃんたちのための買い出しはここ」という感じで、荷台付きのトラックが次から次へとやってくる。知られざるラクダビジネスの世界を垣間見た笑




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