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24時間営業を辞めたコンビニ〜6月の販売数値の動向〜「非デイリー品」


客数減」は「イベント」か、「トレンド」か
 

 皆さんこんばんわ、あやすけです。

 前回の記事では、「デイリー品」についての6月販売数値の動向を書きました。今回は、前回の記事の続きとして、「非デイリー品」の6月販売数値の動向について書きたいと思います。

1.基礎数値

・日販前年比103%、24時間営業時比(コロナ禍前比)91%
・客数前年比97%、24時間営業時比(コロナ禍前比)80%
・客単前年比106%、24時間営業時比(コロナ禍前比)114%
・買上点数前年比104%、24時間営業時比(コロナ禍前比)106%
 ※当店における時短営業開始時はコロナ禍初年度です

 前回の記事と同様です。ポイントは、①コロナ禍により始まった客数の減少は、その当初の原因が和らいだはずの現在も継続中②客単価&買上点数が上昇していることで何とか日販を維持している、この2点です。


2.前年比upした分類

◯ポケット洋風菓子→前年比104%
・「焼き菓子→大幅up」
・「グミ素材菓子→横ばい」
・「チョコレート菓子→大幅down」
・「小物チョコ→大幅up」
・「袋キャンディ→大幅up」
・「ガム→大幅down」
・「スティックタイプキャンディ→down」
・「駄菓子→大幅down」

 「お菓子」の分類は大きく分けて2つあります。甘いお菓子と塩っぱいお菓子です。ポケット洋風菓子は「甘いお菓子」となります。本部は横文字が好きなので、分類名が分かりにくい事が多いです。内訳の順番は、上から当店の販売スケールの大きい順となります。

 全体の数字を押し上げたのは、「焼き菓子」、特にその中でも高付加価値の付いた高単価の商品分類となります。

 デイリー品と同様に、客単価を重視するという現在の当店の方針のもと、高付加価値の付いた高単価の商品に継続して力を入れてきました。「焼き菓子」の中には200円から300円の高単価商品があり、また同じく高単価である大袋の商品があります。

 販売数が伸びにくい分類であるため、取り組みの結果が数字にすぐには出てこない分類ではありますが、売場のボリュームやポップ作りを継続して取り組んだ結果がようやく数字に表れて来ました。発注担当者に感謝です。

 一方で、その他の分類の数字はイマイチな状況が随分前から継続しています。当店のロードサイドという立地状況から考えて、行楽やスポーツ関連のイベント減による影響を大きく受けていると予想しています。コロナの状況が収まればいずれは上向くと当初考えていましたが、現在も客数が上向く兆しを見せていないことから、焼き菓子以外の分類においても、客数に依存しない売場作りをする必要があるかも知れません・・・今後の課題ですね。

◯スナック菓子→前年比103%
・「ポテトチップス→up」
・「箱スナック→大幅up」
・「袋スナック→down」

 塩っぱいお菓子の分類は2つあり、「スナック菓子」と「和風菓子、豆菓子」です。簡単に言うと、前者がポテチやじゃがりこ類、後者がお煎餅やナッツ類、となります。

 内訳を見ると、全体の数字を押し上げたのは「箱スナック」です。箱スナックと袋スナックについては、コロナ禍による客数減、特に週末の行楽客減の影響を受けていたため売場を縮小し、代わりにお煎餅等の「和風菓子」の売場を拡大していました。

 最近の状況はと言うと、今度は逆に「スナック菓子」の数字が上向き、「和風菓子」の数字が下降中です。コロナ禍による影響が和らいで、少しづつ週末の行楽客が戻ってきている可能性があります・・・全体の客数は未だ戻らないけどね(笑)

 そんな数字の状況を受けて、「箱スナック」と「袋スナック」については売場を少しづつ増やしながら、本部の政策である「0穴ゴンドラ」も活用してアイテム数を少しづつ増やしています。箱スナックは効果が数字に表れて来たと言えますが、袋スナックは未だ数字に見えてきません。今後も販売数値を注視しながら、売場改善を継続していきます。

◯加工食品→前年比112%
・「カップラーメン→大幅up」
・「カップ味噌汁、スープ→大幅up」
・「袋味噌汁、スープ→大幅down」
・「レトルト→大幅up」

 販売スケールから言うと、この分類のメインとなるのは「カップラーメン」です。次いで、中堅として「カップ味噌汁、スープ」となります。

 お菓子の分類と同様に、カップラーメンについても毎週の新商品の売り込みを掛け続けています。週替りで発売する新商品を「1アイテム売場1段」を基本に売場作りを行い、またカップラーメン売場とは別に、店舗内に1箇所、新商品の売り込み場所も作っています。

 新商品の売込みを掛ける理由は2つあり、1つはお客様の購買意欲を高めるため、もう1つは新商品に適用される特別原価期間の発注数を増やして粗利率を高めるため、となります。

 最近の取り組みでは、上記に加えて、本部の政策である「0穴ゴンドラ」を実施して売場を拡大しています。そのおかげで、「売場が無いから」という理由で新商品の売込みを掛けられない状況を極力減らしています。

 ・・・客数も日販もある程度高い水準を維持できているのであれば、「不良在庫が増える」というリスクを抱え込む必要は全くありません。売れ筋に絞って少ないアイテム数で勝負を掛けることが最善策です。しかし残念ながら、当店の現状はそうではありません。それを認めた上で、許容できるリスクぎりぎりまで「取り組み」を継続する以外に、生き残る道はありません。

 取り組みの結果が数字に反映されていることが確認できる限り、現在の方針を継続していきます。


3.前年比downした分類

◯和風菓子、豆菓子→前年比89%
・米菓→大幅down
・豆菓子→横ばい
・和菓子→大幅down

 塩っぱいお菓子の2つの分類の中の1つ、お煎餅やナッツ類です。

 数字はあまり良くありませんね。「スナック菓子」とは反対に、数字は前年比downです。上記のスナック菓子の分類部分でも少し書きましたが、売場を縮小しているのですから、まぁ当然の結果です。他方で、「塩っぱいお菓子」という括りで見た場合であっても、「スナック菓子」&「和風菓子、豆菓子」の合計は、前年比96%です。地区平均と比較しても劣後していることから、当店においてその原因がある状況とも言えます。

 ・・・個人的な考えとして、周囲の状況が右肩下がりな場合において、その状況下でも「数字が強い分類」と「数字が弱い分類」があったとすると、「数字が強い分類」に力を入れるべきと考えます。本来は2つのどちらにも力を入れるべきだというのが「理想」ですが、経営上において右肩下がりの周囲の環境時には、それが出来ないのが「現実」だという考え方です。

 今はこの分類の売場を縮小してでも、数字が強い、そして同じ塩っぱいお菓子分類である「スナック菓子」の売場を拡大し、集中的に投資するべきだと結論づけます。

 今後も、「塩っぱいお菓子」という括りで数字が上向くことを意識して、「スナック菓子」の分類との合計で数字が改善していくことを目指していきます。


 前回の「デイリー品」の記事と併せて、今月の当店の販売数値の動向は以上です。

 

 
 それでは今日はこの辺で。
 
 このクソッタレな世界と戦う皆様と明日もともに。


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