手話

ろうの世界、手話という言語

去年のNHK教育テレビで
「静かで、にぎやかな世界~手話で生きる子どもたち~」という番組をやっていました。
http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=14501

 日本には、私立の聾学校が2校あります。
そのうちの1校、「明晴学園」という学校での子どもたちの姿を追ったドキュメントでした。
明晴学園は日本手話で教育活動を行う聾学校です。

「静かで、にぎやか」。私たち健聴者からすると、一見矛盾していることのように思えますが、
画面には、その小さな手、身体、表情をいっぱいいっぱいに使っていきいきと
おしゃべりする子どもたちの姿がありました。

難聴者の方は、聴覚からの情報の取り込みに限界があるため、音声でのコミュニケーションに
おいて満足感を得られることが少ないのかもしれません。
けれど、私たち人間は、わーっと胸の内を誰かにお話して、誰かと共有して、出来事も感情を
共にすることが生活を豊かにする大切な要素であると思います。
そこには、自分で自由に使いこなせる言語の存在が必要です。
手話は、言語のひとつであり、基本的には、その手話を第一言語として生活する方々だっています。
手話言語条例を定める自治体も増えてきて、手話の存在が認知されてきたことを感じるとともに、
いわゆる「日本手話」という言語としての手話をどれだけの人が知っているだろうか…とも思ってしまいます。
私も、日本手話を勉強していますが、日本語とは文法も全く違うので、戸惑うばかりです。
「もう一回お願い」と何度お願いしているか…申し訳ない気持ちになることもありますが、ろう者の方々は根気よく付き合ってくださいます。
いつもお話してくださって、ありがとうございます。

全身でお話しすること、楽しいです。
私たち健聴者だって、感情が高ぶったり、とても伝えたいことがあったり、言葉が浮かんでこないとき、ジェスチャーをよく使いますよね。
コミュニケーションってそうやって、すべてを使って伝え合っていく過程なのだと思います。

誰だって、手話という言語の素地をもって生活しているのかもしれません。
手話を勉強しているというと、英語を勉強してる以上に「すごいね!」といわれることが多い気がします。(あくまで感覚的にですが…)
けれど、実は私たちのとても身近にある言語なのかもしれません。

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