とあるオタクの沼落ち経緯(アイドルオタク編)
最近ふと、何事も記録しておかないと記憶が薄れてくるなと実感している。
だから、私が推しに出会った頃のことを記録しておこうと思い立った。
なおここでは推しの名前を出さないというマイルールを設けているため(ちなみになぜかというと身バレが怖いから)、一部曖昧な情報や表現になることを許容願いたい。なお、もし万が一誰の事を指しているかわかった場合もぜひ心の中に留めておいていただきたく思う。
さて。
私が彼に出会ったのは、動画投稿サイトにアップロードされていた1本の踊ってみた動画だった。当初は別の人を目当てに再生していたのだけれど、ふと容姿やパフォーマンスに惹かれたので、「これは誰だろう?」と軽い気持ちで彼について調べてみることにした。
彼がグループに所属するアイドルだと知ったのは、その後の話だった。
詳細を調べていくうちに、彼自身というよりは彼の所属グループ全体にまず夢中になった。
彼らの歩んできた軌跡に心を打たれ、彼らのチームワークが織りなすパフォーマンスやバラエティ(?)に心を奪われた。
とりあえずSNSをフォローし、過去の動画やSNSの投稿、ブログを気が済むまで遡る日々。
そんな折、彼らがたまたま私の生活圏で無銭イベントをするという情報が飛び込んできた。
ただでさえ彼らの普段の活動圏と近いとは言えない距離に住んでいる私にとっては、これはまたとないチャンス。しかも無銭ときた。
もちろん足を運んだ。仕事終わりに車をぶっ飛ばして参加した。
小さな簡易ステージに立つ彼らを見た私は、『もっと大きなステージで伸び伸びパフォーマンスする彼らを見てみたい』と考えた。
一人のオタクの誕生である。
その後、発表されたちょっと近場のイベントに申し込むためにファンクラブに入ることにした。
入会の際に求められた、「推しメン登録」。
最初に見た動画で惹かれたメンバーである“彼”は、この時点においてもまだ頭一つ飛び出た存在だった。
ただまだ“推し”と言えるほどの存在ではなかったように思う。この中なら迷うけど彼かな~というぐらいの気軽さで、その彼を私の推しメンに設定した。
おそらくその少しあとだったと記憶している。
莫大な数の公式YouTube動画をある程度さらい終わった私は、続いては彼らが個人で行っている配信のアーカイブを遡り始めた。
幸い私が気になって“推しメン”に登録した彼は、アーカイブを残している配信はたった数本のようだ。他のメンバーと比べて随分少なくて拍子抜けしたが、むしろ新規的には好都合。迷わず一番時期の近いものから再生し始めた。
放送の内容についての詳細は伏せるが、その中で初めて彼の人となりが見えた気がした。嫌味のない自己肯定感の高さや物事に対しての本質的な向き合い方、男気、押しつけがましくないさりげない気遣い…。これは、グループを追っているだけでは見えていなかった部分だった。
かっこいいひとだなと眩しく思うと同時に、自分の中で曖昧にぼやけていた理想の大人だとも思った。
『好き』に『憧憬』が加わり、彼は紛れもなく私の『推し』になった。
その少しあと、リアルタイムで行われた個人配信でもそれを再認する回があった。
「なんでも好きって言ってくれるのももちろんすごく嬉しいけど、(活動を)見た上で好きって言ってくれた方がよし!ってなる」
なるべく誰も傷つけないようにしながらも、こちら側の言葉(配信のコメント)に誠実に向き合おうとしてくれるところが、たまらなく好きだと思った。
以上が、とあるアイドルオタクの沼落ち経緯の一サンプルとなる。
その後は、某感染症に阻まれながらもライブに足を運んだり2ショット撮影会で対面したりといろいろな思い出を重ねながら、現在進行形で彼を応援している。
以前の記事にも書いた通り、推しは近い将来活動休止を予定している。
復帰後は卒業することになるのか、それとも続けるという選択をするのか、今の段階ではわからない。
たとえどんな未来が訪れたとしても、決して後悔しないように今できるめいっぱいで応援する。
今はただ、それだけ。
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