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感情を読みすぎる時、感情をわかってもらえない時に読みたい本「うつくしい人」

私は、表情、行動、雰囲気から、その人の感情を読み取りすぎてしまうことがあります。
それは逆に言うと、私の中の尺度だけで、その人の感情を決めつけているだけなんだと、この本を読んで感じました。


うつくしい人 西加奈子


※本の内容に触れていますので、ご容赦ください。


この本を読んで私が得たことは大きく2つです。

①自分が考えていることは1つの考えでしかなく、正しいとは限らない

この本の主人公は、周りの人の言動や表情などから、感情を読み取ってしまう人。
この人は今こう思っているんじゃないか、だから自分はこの行動を取ろう、と、慎重に考えて行動するタイプでした。
ですが実際、他者は、主人公の想定とは全く違う感情を持っていたということが、後からわかりました。

あくまでも他人は他人。
自分の尺度で他人の感情を想定するなんて、おこがましい話なのかもしれません。
人の感情を想定することは別に悪いことじゃ無いと思いますが、それはあくまでも自分の考えであって、他人にとっての正解では無い、と改めて気付かされました。

私も主人公と同じように、人の感情を勝手に読み取って、こう思ってるだろうと決めつけて、その考えに合うような行動をしてきました。
これからもきっと勝手に感情を読み取ってしまう気がしますが、その人のことを決めつけないでいきたいです。

②自分は誰かにとっての「うつくしい人(=憧れの人)」なのかもしれない

主人公は、自分のことを嫌っているようでした。
ですが、他者から「〇〇(主人公)はうつくしい人だね」と言われるのです。

自分のコンプレックスは他人から見るとうつくしい(=憧れ)になるのか、と思いました。

私は専業主婦ですが、社会との関わりが少なくて、コンプレックスに感じることがあります。
ですが、きっと専業主婦になりたい人もいて、その人からすると私は憧れの存在だ、と思うと少し自信が持てます。
つまり、それぞれ自由に思うがままに生きてもいいんだ!と、当たり前のことかもしれませんが、モヤモヤした世界にいる私はスッキリした気持ちになりました。



自分の中での善悪を考えると、そこにとらわれすぎてしまいそうなので、
こういう考えもあるし、こういうのもあるよね!
って多角的に多様を受け入れていきたいです。
多様性って最近よく言われてますが、ちょっとした考えの違いも多様性ですよね。

孤独を感じたり、人の感情を読みすぎてしんどいなぁって思ったり、逆に周りの人ってなんでこんなに自分の感情をわかってくれないんだろう?って思うときに、また読み返したいです。

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