なぜ人間は宗教を必要とするか ー宗教編①ー
ー あなたは何を信じていますか?ー
我々日本人が圧倒的に外国人よりも欠如しているもの、それは
宗教の知識 である。
「あなたは何を信じていますか?」と聞かれた時に、はっきりと答えられる日本人はどのくらいいるだろう。
日本人には 何かを信じる、信仰する という意識が非常に薄いように思える。
おそらく、宗教に対しマイナスイメージがあることが 理由の一つだろう。
私がここで伝えたいことは、どうか宗教を信仰してください というお願いではない。
宗教を知ると、
世界の人々が何を大切にしているのか 価値観 が理解でき、
そして今起きているテロや紛争は何が原因なのか ニュースが分かる。
歴史を辿れば、宗教の違い一つで 何度も大きな戦争 の引き金となっており
宗教がいかに人々にとって重要な存在であるかが分かる。
アメリカだって元はと言えば、宗教の違い により迫害され、信仰の自由を求めてやってきた102名のイギリス人から始まっているのだ。
宗教を知ることで 、
世界の構造をより深く理解することができる。
知っておいて損はない知識なので、ぜひ読んでほしい。
…今回の記事では、いきなりキリスト教やイスラム教などの具体的な説明に入るのではなく
まず序章として、以下のことを説明したい。
『なぜ人間は宗教を必要とするか。』
「特にどの宗教も信じていない」と思う日本人は多いかもしれない。
しかし実際には、正月は初詣に行き、お守りを買ったり、結婚式や葬儀は宗教によって行い、お墓参りにも行く。
これらは 立派な宗教行為 である。
他にも重要な局面に立たされた時、「〇〇が上手くいきますように」とか
家族でも友人でも「病気が早く治りますように」など、何か 神頼み することがしばしばある。
私たちは自覚がないだけで、宗教と密接に関わって生きているのだ。
確かに宗教は昔から 政治や経済、社会システム に組み込まれていることも理由の一つだが、
神頼みの例で見るように、私たちは生まれつき信仰心を持っている。
なぜなら、
人間は不完全な生き物だから。
自分が何のために生まれ、死んだらどこに行くのかも分からない。
地震や台風といった 自然災害 の前では人間は無力であり、
どんなに徳を積んでも 不幸 は突然訪れ、最愛の人間と死に別れる時は来る。
人間は不完全な存在であり 未来を知ることもできず 死の恐怖から逃れることもできない。
だから "完全な存在である神" を必要とする。
これはキリスト教やイスラム教や仏教に限った話ではなく
それらが誕生するより何千年も昔から、人間は自分たちにはどうにもできない 災害 や 死の恐怖 を克服するために
自然を 祖先を崇拝し、儀式や祭祀を行ってきた。
人間が不完全な生き物である限り、完全な存在 に救いを求めることは必然なのである。
しかし、ここで大きな問題が一つある。
世の中にある多くの宗教は、人々を良い方向へ導くためにあるのであって、苦しめたり殺すために 存在しているのではない。
みんなが宗教を信仰すれば、みんなが救われて幸せになれる。
だが、本来人々を幸せへと導いてくれるはずの宗教は
平和と安寧の世界 を作り上げてきただろうか?
答えはNOだ。
歴史上の残酷な戦争の数々は、宗教が引き金となっていることが非常に多い。
人を救うはずの宗教が
なぜ多くの人を殺してきたのだろうか?
知りたい方は、ぜひ次回の記事を...!!!
ではまた!
参考文献: 苫米地英人(2015)『人はなぜ、宗教にハマるのか?』、フォレスト出版
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