遺品整理

母とテレビを観ていたら、女性の方が旦那さんを病死で亡くしてから10年経つが、未だに旦那さんが使っていた部屋に入る事も遺品整理をする事も出来ないんです。と言っていました。

母は、「なぜ??10年経つのに整理できないの?
私ならどんどん片付ける。」と言っていました。そんな母の言葉を聞いて、悲しみ方は人それぞれだし、片付けるタイミングもそうじゃないの?
私だって 遺品見るの辛くって、見ないようにして過ごしていた時があったよ…と思いました。
母に「大切な人を失うって、凄く辛いから。何年経っても、立ち直れない人がいてもおかしくないと思う。だから、遺品整理ができない、部屋に入れないって言う気持ちは、分かるな。」と言ったけど母は、「私には分からない…。」と言っていました。
私は旦那さんが亡くなって10ヶ月過ぎた頃、母に手伝ってもらいながら遺品整理をしました。
なぜ遺品整理をしようと思ったのか、それは旦那さんの思い出のものに囲まれて過ごすのが辛かったからです。旦那さんが身につけていた衣類、下着、スマホ、を見るのが辛すぎて2階の寝室で眠れなくなっていたので、寝室に全て放り込み使えなくしました。そして1人でしなかったのは、1人で片付ける勇気がなかったのと、逃げ出しそうな自分がいたからです。
母に手伝ってもらいながら片付けましたが、全然終わりませんでした。母が帰ったあと、1人で遺品整理をしました。
1人になった時、泣けて泣けて仕方がありませんでした。
悔しい
ムカつく
ふざけるな
1人にしやがって
どうして置いていったの
こんな感情を吐き出しながら、旦那さんが身につけていたものを一つ一つ手に取っては、香りを確認しながら整理をしました。
処分しようと、袋に入れたものを全て取り出し、たたみ直し、またクローゼットにしまったリしました。そんな事を繰り返しながら、最終的に旦那さんの衣類数枚を残し、結婚した時に買った家具、家電、寝具類、を業者に頼んで処分しました。
家の中は、荷物が少なくなり、クローゼットの中は隙間だらけになりました。

遺品整理をすると自分で決めて母に手伝ってもらいながら整理をしましたが、メンタルはやられるなと思いました。整理をしていると、この洋服、気に入って着ていたな。とか、義母に似合うって褒めてもらって嬉しそうだったな。とか、思い出す事が沢山ありました。
でも感情を吐き出しながら、整理することは旦那さんの死や、自分の今を受け入れて前に進んで行くことだと思いました。

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