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ぽっこりお腹が出てしまうから、腹筋で硬めよう!って、どうなんでしょう。

先日、youtubeに、新作「くるっと腹筋」をupしました。あらためて、腹筋について考えてみようと思います。

多分.........世間の一般の方は、このタイトルのように「ぽっこりお腹が出てしまうから、腹筋で硬めよう」と思いがちなのではないでしょうか? やたらと6Packsのラインを入れたがったり、まあそこまでいかなくても、お腹凹ませなくちゃ、腹筋しなくちゃ、硬めなくちゃ〜という発言をよく耳にします。残念ながら答えは.....カラダ(健康)によくないし、長期的に見ても得られる結果はいまいち です。それはなぜかを検証していきましょう。

私たちはすでに精神的ガードルを四六時中つけている

コロナになってお家時間が長くなって.....ちょっとこのガードルは緩んでしまっているかもしれません。(笑) しかし、人に似合う時、会社に行く時、ジャストフィットなパンツやスカートを履く時、もちろんボディコンシャスなワンピースを着る時....思い出してください。お腹をきゅっと凹ましていませんか? 私もレッスンする時などは無意識に、反射的にそうなります。緊張感からと、細い締まったウエストは美しいという刷り込みの賜物なのでしょうか?。人前に出る仕事、写真や映像を撮られるとかそういう方たちもそうだと思います。しかし、これが....どんなガードルも及ばない悪影響をカラダに与えると言ったら驚いてしまいますよね? しかも、そのことを自覚きないほど、無意識にカラダに刷り込まれてしまっているなんて!

では、またちょっと違った角度から考えてみましょう。カラダへの刷り込み....いや、アタマへの刷り込みなのかしら。

鍛えたられた筋肉って硬いイメージを持っていませんか? 格闘家、スポーツ選手、筋肉隆々のボディビルダー、ほうれん草を食べて強くなる ポパイ・ザ・セイラーマンなど、屈強な筋肉を持つ人たちは強くて硬いイメージがありますね。強さは硬さだっていう刷り込み。 これらの昭和のコミック的な刷り込みをうけて、多くの人たちがまだ、頑張ってトレーニングをしているような気がします

では、多くの人が抱きがちなこの2つの刷り込みが、なぜ健康的ではないか、そして長期的にみて結果を得られないのか紐解いていきましょう!

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「細い締まったウエストは美しい」という刷り込みを覆そう

お腹をずっと凹まして腹壁を硬くしていることが、腹筋のトレーニングになる!と思っている人もいると思いますが、残念! 腹筋を常に収縮した状態にしておくと腹筋はむしろ弱くなります。どんな筋肉も充分な働きをするためには、収縮と収縮の合間に、完全な弛緩状態がないとできない。ここ大事。言葉を変えると、緊張と緊張の間にリラックス状態が必要ということですね。

なんの制約もなく深い呼吸ができると、腹筋は伸びたり縮んだりをし、それによって新鮮な栄養分を行き渡らせ、有害な排泄物を押し流します。この、生命の営みのベイシックな動きが、からだの吸収&排泄作用を促し、いわゆるダイエットにつながります。お腹をリラックスさせるということは、完全にただだらっとたるませる状態にすることではなく、自然なリズムで自然な動きをお腹にさせてあげることで、それは呼吸をともなった、緊張とリラックスの筋肉状態であるということ。行き来できるということが大切なんですね。 当然ですが、腹筋が硬いままだと、人間が生きていく上でいちばん重要な営みである「呼吸」ができなくなります。面白い資料を見つけたので貼り付けます。遡るは19世紀初頭。コルセットがもっとも盛んに着用された時期だそうですが、少女時代から着用すると浮遊肋骨は変形し内臓を圧迫、そして横隔膜も動きません。早死の原因や、当時の女性が失神しやすかったりするのはその影響のようです。怖い。

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「強さは硬さだ」という刷り込みを覆そう。

 さきほどのボディビルダーとかポパイの話。うちのスタジオにはこれ系の方は残念ながらあまりきませんが、ものすごく動けるダンサーの人たちとかヨガの人、女優さん、モデルさんたちを見ていると、その方達はとても柔らかい、柔軟性のある筋肉を持っています。もちろん、力を入れたり、力こぶを作るような、筋肉を縮める動作をすると硬くなります。弾力が強いと言った方がいいかな?ですが普段(力を入れない状態)はとても柔らかいのです。

特に筋肉の質がいい人、第一線で活躍する様な方は特に繊細で柔らかい「柔軟性のある筋肉」をしています。これは筋肉の伸び縮みをうまくコントロールできるからこそ、力を入れたり弛めたりというような、無駄のない洗練された動きが出来るのです。逆に硬い筋肉は無理をして引き延ばしたり縮めたりしなくてはいけないわけですから、疲労しやすく故障を起こすリスクが高まります。ですからムーバーたちはより柔軟性のある筋肉が必要になるのです。

ということで.....無闇矢鱈にワークアウト風味に腹筋を鍛えるよりも、こんな感じで、流れるような、サークルを感じるようなムーブメントの中に、腹筋を入れていくのが私は好きです。(って言って、youtube映像の中ふらついててすみません。寝不足だったねw) たとえ腹壁に硬い6packsがあったとしても、緊張と弛緩のコントロール力がない人には難しく感じるかもしれません。でも、これが「使える」腹筋!ぜひやってみて💕

私たちの日々の営みは....ムーブメントで構成されています。

動き続けよう。しなやかに......

さて、コロナになっていろいろ生活が変わって、昭和の考えを捨てよ!なんてNews Picksで日々取り上げられていますが...カラダへの知識も一緒ですね。ヤングたちのほうが、こういうのうま〜く取り入れられてるのかな?って思います。いいよね。

さてと.... Let's Breathe!

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