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HIPHOPは44歳と17歳の心に響く

ryomiyamotoさんのphotoをお借りしました。ありがとうございます。

先週の日曜日、高校生の息子が部活の試合で忘れ物をしたので血相を変えて帰宅してきた。「電車に乗ってて気付いた。お母さん、11キロを自転車で行くことにする。50分くらいかかるかもしれない」息子があまりに不憫だったので車で送ることにした。と言うよりも、部活の会場にワラワラと集まっている中に車で横付けをして、「ママに車で送ってもらうマザコンお坊ちゃま」「大事なお坊ちゃまを車で送る子マザコンママ」を演出したかっただけ。きっと、息子はバカにされて笑いものにされるかなと思って。←悪趣味な母親

そんな悪趣味な事を考えていながらも、急いで行かなければならなかったので、音楽は昔のJ-RAPをセットしました。そう、20年前の「kick the can crew」のアルバムを。kickは数年前に復活してますけど、今回は昔のアルバムですみません。

思えば今から20年前に、私がダサイ恋愛をしてダサイふられ方をして、コタツで腐ったみかん状態になっていた時に、ちょうどスカパーからkickのMVの「マルシェ」が流れていた。ガツンとインパクトのあるメロディとリリックは、一気に私の心を癒やしてくれた。「なんてハッピーな曲なんだよ。私はこんなに腐ったみかんになってバカじゃねーの?さ、飲みにでも行くか」と、思う気持ちにさせてくれた。そう、ハマりやすい私は一気にkickの虜になっていった。CDはシングルまで含めて全部持っている。ライブにも何度も行った。

そんな昔の事を思い出しながらも、今のラップ好きな息子に「この曲いいから聴いておきな。クレバさんなんて今やレジェンドでしょ?」と言いながら、いかにも私は知ってます、J-RAPは私の方が知ってます風に言うも、息子はあまり興味なさげに、「うん。いいからお母さん早く行って。間に合わない」スマホをポチポチしている息子。ちきしょーと思いながらも私はノリノリで車を飛ばす。

無事に30分後に息子を現地まで送り届け、「お坊ちゃまを送る子離れ出来ないママ」も演出終了となった。思いっきり車から窓をあけて息子に手をふるという暴挙にも出てみたりもした。

そして今朝、息子に何気なく「この前の車の中のkickどうだった?」と聞くと、「お母さん、僕は聴いてなさそうに見えてたかもしれないけど、結構ちゃんと聴いてたんだよ。めちゃめちゃ韻踏んでたし、今のラップよりもレベルが高かった。」だって。そうだろそうだろ。今でも色褪せないものは色褪せないのだよ。

そう考えると、今から18年前、お腹の中にいる赤ちゃんの初めて胎動を感じたのがkickのライブの帰りだった。あの時のお腹の赤ちゃんが今の息子だ。高校生になった時に急にラップに目覚めたのも、この時の記憶があったのかな?なんて思ったりもした。

それにしても、妊娠中期にライブに行ってた私もなかなかのものだなと改めて思った。


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