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【汚話】明け方の命を懸けた鬼ごっこ

お食事中の方、お食事前の方、お食事後の方、貴族な方、お姫様な方、タイトルに「汚話」とありますので、今回はやめておいた方が良さそうです。
生まれながらに下品な私は、たまに「汚話」が書きたくなります。いい歳した中年なのにこんな話を書いてしまう私をどうかお許しください。

お読み頂ける方は、ぜひ童心にかえって頂けると幸いです。



あれは確か、21歳になったばかりの夏の終わり、地元の仲間達と八王子の河川敷で真夜中にBBQをしている時だった。。。

真っ暗で何も見えない中、ランタンの灯だけをたよりに、私たちは肉を焼き、飯盒を焚き、豚汁を作り、ビールを飲み、しゃべり、踊り、笑い、なぜか私は川に落とされた。

なぜ私が川に落とされたかは、このBBQに行くのを最後まで渋っていたからだ。なぜ渋っていたかは、その時期にこの仲間達でまともに就職をしたのは私だけで、他は皆フリーターとか大学生だったので、私はこんな夜中にBBQが開催されたことに対して批判的だった。
真面目なOLを気取っていた私は「あなた達とは違うのよ」みたいな雰囲気を出していたら、男友達の宮沢とイケに目で合図をされ、一瞬のうちに手足を持たれて川に落とされた。「平山お前、調子こいてんじゃねーぞ」とか言われて。本当にコイツらは容赦しない。女だからと言って決して容赦しない奴らだ(女で落とされたのは私だけだったけど涙)。
私は頭の先から足のつま先までびしょ濡れになり、全身を川底に強打して大泣きした。宮沢に「お前、かわいこぶって泣いてんじゃねーよ。全然かわいくねーんだよ」と吐き捨てられた。


初っ端から私は散々な目に遭ったが、これも私たち流の笑いの一つだったのだと思う。

私たちは笑いのためなら命も懸ける。

その後も一発芸大会やら、コント合戦等をして終始笑いに包まれながら、和やかにBBQは進んだ。。。

しかしながら、夜中に外で肉を焼いたり豚汁を食べたりしていたらこうなる人が一人は出てくる。

「やべ・・・腹いて・・・」

寡黙なイケメンヒロミだった。
ヒロミは本当にイケメンで、私がまともに喋った事が無いほどのイケメンだった。誰に似てるって?うーん、濃い顔にした松田翔太って感じでしょうか。
そんな訳でヒロミは暫くどこかに消えた。恐らく野ウ〇コをしに行ったのであろう。

ひとしきり食べ、飲み、しゃべり、踊り、笑い合っていたらいつの間にか夜が明けていた。しんみりした話を何人かでする者、横になって寝ている者、それぞれがそれぞれの朝を迎えていた。
そんな時に誰かが「なんか臭くない?」と言った。
確かに、なんか臭い。
臭いの元を辿って行ったら・・・

「あー、アレだ」

夜中に放出したヒロミのウ〇コだった。
どうやら遠くでしていたものと思っていたが、ヒロミはそこまで遠くには行かなかったらしい。しかも、夜中で何も見えなかったからわからなかったが、夜明けと共にヒロミのウ〇コは鮮明に浮き彫りになった。
あまり形状を言いたくないが視力2.0の私には遠目でもわかった。
ゲ〇便である。
イケメンヒロミのゲ〇便である。

最初に、ギンギラギンにさりげなく目が覚めたのは宮沢だった。走ってウンコに駆け寄り、その辺にあるテキトーな長い棒でそれをつっついた。

そして予想通り、ここからは本気の鬼ごっこの始まりだった。

私と純子は走った。
走るしかない。
捕まったら最後だ。あのウンコをどこに付けられるか考えただけで恐怖だった。

私と純子は車の物陰に隠れた。
「アヤP、アイツ本気だよ。宮沢の目見てみなよ。バキバキに血走ってる」
「私やなんだけど。いくらイケメンのだからってウンコつけられるのなんて、絶対にやなんだけど」
「アヤPバカじゃないの。誰のだってやだよ」

目の前には、アフロカズヤが宮沢が持った棒を鼻スレスレの状態にさせられている。もうあと1ミリでつきそうである。
「宮ちゃん、マジやめて。クサっ!お願いだからやめて。クサっ!マジでやめてったら。 オェェェェェっ」

恐怖の光景だった。

あんなもんを顔に付けられたらたまったもんじゃない。
逃げろ、逃げろ、逃げろーーーー

すると恐怖のハンターが2体になった。
ノリに乗ったイケも棒でヒロミのうんこをつっついている。

もうコレはこの世の終わりかもしれない。

あんな元サッカー部の2人に捕まったらおしまいだ。逃げなければならない。これは絶対に逃げなければ・・・私は純子と2人で必死に逃げた。逃げて逃げて・・・


っと思ったら、最後は宮沢とイケの2人の対決になった。

ヒロミのうんこを片手に対決し合う2人は、まるでフェンシングのようだった。

そういえば、2人はいつもライバルだった。
どちらがモテるかモテないか、どちらが面白いか面白くないか、どちらがサッカーが上手いか上手くないか。どちらがアホかバカか。

「ってか、あんな所でババなんかするなよヒロミ!!!ふざけんなよ!」

と、皆が思ったことであろう。宮沢とイケ以外は。

そんなババの主のヒロミは終始笑っている。
お腹を抱えてヒーヒー笑っている。
自分がしたババで、こんなにも盛り上がるなんて思ってもみなかったようだ。


私たちはしばらく物陰から、宮沢とイケのフェンシング対決を見守っていた。

勝つか負けるかの対決

どちらが勝つか

宮沢か?

イケか?


すると、2人は同時にニヤリと笑い合うと、ババの付いた矛先をアフロカズヤに向けた。


「お、お、お願いだから、顔はやめて。やめてやめて、あ、あ、あ、ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ーーーーー」



八王子の河川敷で、断末魔の叫びが轟くのであった。



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