食のダイバーシティを目指して。

みなさま、こんにちは。2月にふらりとシンガポールまで行ってきました。40代から始めたいなと思っていたグルテンフリーパン事業のため、アジアのハブスポットであるシンガポールはどんな感じなのかなと思ったのが今回の旅のきっかけ。

現地のコワーキングスペースを訪れ、新しい出会いがあり、シンガポールのスタートアップ企業にジョインすることになりました。

そこの企業は「Freedom Ramen」というヴィーガン・ベジタリアン・ハラールの方々が安心して食べられるカップラーメンを主力商品に、「食のダイバーシティ」を目指した活動をしています。今ある「Freedom Ramen」は小麦麵なのですが、現在グルテンフリー麺を開発中とのことだったのでジョインを決意!今年度に出来上がりそうなので、とっても楽しみ。

ロンドンに住んでから、大好きなパンやケーキがとにかく美味しかったので食べまくったところ小麦粉アレルギーに。身体中に発疹ができて大変だったので、今でも小麦は控えています。2014年に発症してから2016年までロンドンに滞在していたのですが、安いスーパーでもグルテンフリー商品が置いていたので生活に不自由はありませんでした。しかし大変なのは帰国してから。2016年秋に帰国した当時は全くグルテンフリーパンなんてなかったし、売ってたとしても高くてお世辞にも美味しいとは言えないものばかり。ロンドンで毎日グルテンフリーパンを食べていたのに、なぜ同じ時代にも関わらずこの国では買えないのかと絶望しました。

自分がパンを焼きたいわけでは決してなかったのですが、日本にないのであれば自分でやるしかないと思ったのが、グルテンフリーパン屋さんを40代からやろうと決めた経緯。

小麦アレルギーになってから一番つらかったのは、パンを気軽に食べられないのはもちろんですが、友達や仕事仲間との外食で気を遣うこと。特に女性が行くランチといえばパスタやピザが多く、私に合わせてもらうとおしゃれカフェでのランチは無縁なことに。今ではロンドンで発症したように一度食べたからって発疹は出ないのですが、もとから生理痛が酷いため、体調が悪くなる食材はできるだけ避けたいところ。みんなと一緒に食事をしたいだけなのに、こんなに気を遣うのかと思う毎日。これが一番つらいところです。

今回ジョインするスタートアップが目指しているところは「食のダイバーシティ」。宗教やアレルギーで共に食卓を囲めない世界を変えたいという思いに共感しました。

この企業のスタートのきっかけは、2011年の東日本大震災。当時、在日外国人が被災し避難所にハラール認証の食品が一つもなかったこと。危機的な状況だったため、誰も文句を言わずにハラール認証ではない食品をイスラム教徒の方々は食べたらしいですが、信条に反していたのでとても辛かったというエピソードを聞き、開発に至ったそうです。

この話だけを聞くと、「そんな緊急事態に宗教問題?」と思う人も多いかもしれません。でもポイントはそこではなくて、誰もが安心して食べれる食品があれば全て解決しますよね。それが私たちの目指す「食のダイバーシティ」です。

2022年10月から日本への入国緩和がされ多くの外国人観光客が訪れています。特に都会に住んでいると、目に見えて外国人の方の多さを感じます。外国人の方に聞いてみたところ、やはり日本の魅力は食だという方が多いです。にもかかわらず、まだまだハラール認証のレストランはないし、私のようにグルテンフリーをしている人も外食しづらい。また、ヴィーガンの方も難しいでしょう。先進国として、またインバウンドというのであれば、訪れた方が少しでも楽しめるように「食のダイバーシティ」を実現するのは大切だと思っています。

これから国内で色々仕掛けていくのでお楽しみに!!


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