そめや あやみ

文章を書くことが好きです。Web小説(完結)『論文を書くピアニスト』https://estar.jp/novels/25947944 著書『統合失調症』https://amzn.to/2SQEUtk

そめや あやみ

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  • コラムのようなもの

    主に人間関係や心の動きについて考察しています

  • 音声配信

    自作小説の朗読中心

  • 自己紹介や拙著の紹介

    そめやあやみの紹介になります

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『統合失調症 メンヘラの極みでも、人生何とかなるよ』にいただいたご感想をまとめました。

(2023年10月07日新しい感想を下部に追記) ※新しいご感想は随時こちらのnote下部に追加、更新しています。 こんにちは。私のnoteに目を留めていただきありがとうございます。この度、書籍を出版することになり、発売開始いたしました。 『統合失調症 メンヘラの極みでも、人生何とかなるよ』という本です。 本の購入はこちらからお願い致します。 手抜きなし、出し惜しみなしで、渾身の一作を仕上げた自負があります。 5/29から発売してまだ一週間ほどですが、早くも読了の

    • 『明日、私は誰かのカノジョ』を読んで。毒親には2パターンある

       遅ればせながら漫画『明日、私は誰かのカノジョ』を読んだ。  ホス狂(ホスト狂い)の話が有名で、読む前はそのイメージだった。全巻を読了すると、たしかにホストの回はキャラクター一人ひとりがいきいきと魅力的で心情描写も素晴らしく、ひとの幸せと悲しみを強く引き出す題材そのものが刺激的で面白かった。  しかしそれとは別に、この物語を貫くテーマのひとつが「毒親」だ。主人公にあたる「雪」の心の傷を象徴している火傷の跡が、毒親の存在を静かに主張する。  物語の終盤で登場する雪の母は、ひとり

      • 安価なファミレスで唐揚げ定食を食べた。唐揚げは鶏肉が大きくジューシーで、満足感が強かった。スーパーのお惣菜唐揚げより断然良い。一方で、味噌汁とご飯の香りには不満が残った。自分で作れるものは味覚が贅沢になるのだろうか。一点豪華な定食は美味しかった。揚げ物はしないだけに有り難みが増す

        • ネタと切り口、比重はどちらに

           本やネット小説を選ぶ基準は「作品が面白そうだから」だけでなく、「作者が好きだから」も王道です。  そうやって作者ごとに作品を追いかけていくと、多様な作者の傾向が自然と収集されてきます。その複数の傾向を、人間の心の起伏として、自分の心の地図に書き込むように楽しんでいます。  目の前の作品はどんなものを志向してどこから来たのかを、想像します。さらには、その多様な志向性のなかにも、一定の傾向を見つけるのが好きです。 ネタ(題材・分野)か、切り口(視点・形式)か  今回私が感

        • 固定された記事

        『統合失調症 メンヘラの極みでも、人生何とかなるよ』にいただいたご感想をまとめました。

        • 『明日、私は誰かのカノジョ』を読んで。毒親には2パターンある

        • 安価なファミレスで唐揚げ定食を食べた。唐揚げは鶏肉が大きくジューシーで、満足感が強かった。スーパーのお惣菜唐揚げより断然良い。一方で、味噌汁とご飯の香りには不満が残った。自分で作れるものは味覚が贅沢になるのだろうか。一点豪華な定食は美味しかった。揚げ物はしないだけに有り難みが増す

        • ネタと切り口、比重はどちらに

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          ラスベガスで見た車椅子

           六年ほど前、アメリカのラスベガスへ旅行した。そこではスーッと滑らかに自転車ほどの速度で走る車椅子を頻繁に見かけた。椅子に座ったまま走るように移動できているので、むしろ快適そうな雰囲気があった。  日本の街なか、東京や横浜や名古屋や大阪などと比べると車椅子を見かける頻度は明らかに高かった。戦争などの影響でそれだけ身障者が多いということかもしれないが、広い街や商業施設内を素早く移動する様子が、傍目には便利そうですらあった。ラスベガスの中華料理店で列をつくって待つ間にも、同じ列に

          ラスベガスで見た車椅子

          登場人物が全員死なない限り続きが気になる

           私は完結にあまりこだわっていません。周りから評価されたい気持ちはあるので完結するようにしていますが、周囲のひとたちやプロの未完の作品に対しては、完結しなくても全く問題ないと思っています。価値とは無関係の項目だと捉えます。漫画『NANA』が未完であることは作品の価値を毀損しないと考えています。  なぜなのか、多くのひとが完結を気にするのに私はどうして完結が気にならないのか、ずっと不思議に思っていました。もとより同調圧力がたいへん苦手で、みんなが同じことを言っているというだけで

          登場人物が全員死なない限り続きが気になる

          「辞める挨拶」を自分の過去から探した

           ひとの「辞める挨拶」を読みながら、私は今までどこかを辞めるとき、挨拶をしてきただろうかと思った。  学校の卒業式は、一貫校なのに途中で抜けることで挨拶する雰囲気がなかったり、高校では入院中で欠席したり、大学では震災で中止されたりと、挨拶の機会が乏しかった。  ある職場を辞めると決まったときは、一部の上司以外は私が辞めると知らなかったから、「あれ、どこか行くの?」と声をかけてくださったひとに私は曖昧な笑顔で返して、そのまま勤務時間中の真昼間に職場を出て戻らず、それが最後の出勤

          「辞める挨拶」を自分の過去から探した

          ときどき朝寝するのだが、その入眠のスムーズさときたら夜とは比べものにならない。昂る神経を鎮めるため自分でマッサージを繰り返す夜に対して、朝はすぅっと包まれるように眠りにつくことができる。本来なら私は朝に寝たほうが幸せかもしれない。

          ときどき朝寝するのだが、その入眠のスムーズさときたら夜とは比べものにならない。昂る神経を鎮めるため自分でマッサージを繰り返す夜に対して、朝はすぅっと包まれるように眠りにつくことができる。本来なら私は朝に寝たほうが幸せかもしれない。

          他者が作った曲を「心を込めて弾く」ことへの疑問と、解決に至った過程

           子どもの頃から少し不可解なまま、ピアノに向かっていました。  ピアノの先生は「自分のものにするまで練習しなさい」と言う。でも、クラシックの名曲は自分のものではない。曲の全てが自分の心境を代弁してくれるわけでもないし……  この辺りのモヤモヤはたまに先生へ質問していましたが、納得のいく答えは得られませんでした。 「考えても答えはありません」 「音楽は弾いて心で感じるものです」 「本を読みすぎるなよ、それよりシャワーのように音楽を聴きなさい」  ムダなことを考えるな、音楽を聴

          他者が作った曲を「心を込めて弾く」ことへの疑問と、解決に至った過程

          知性のせめぎあいと多様性

          知性の面白さには「知性のせめぎあい」と「知性の多様性」の二種類があると、私は考えています。

          知性のせめぎあいと多様性

          知性のせめぎあいと多様性

          「他人に恋できないなら自分に恋すればいいじゃないの」という一文を思いつき、承認欲求のある一面を言い表せるのではないかと思った。

          「他人に恋できないなら自分に恋すればいいじゃないの」という一文を思いつき、承認欲求のある一面を言い表せるのではないかと思った。

          同郷に自分を重ね合わせる話題について

          もしかしたらこんな人生だったかもしれない、と自分を重ねて想像できる話題はエモい。同級生や友人の噂話が基本的に面白いのも、ここで道が分かれたけれど、もしかしたら自分も…という「あったかもしれない道や選択肢」を想起させてくるからだと思う。 学校に限らず、場所や会社、考え方や流行なども含め、同郷のひとたちの行末を知ると、いずれもそんな感傷的な味わいがある。 しかし注意したいのは、この手の話は「同郷以外のひと」にとっては面白くも何ともないことが往々にしてある(と思えてならない)。だ

          同郷に自分を重ね合わせる話題について

          モデル小説の在り方を考える

          モデル小説のプライバシー権と表現の自由の対立について、代表的な判例「石に泳ぐ魚」「宴のあと」に学びつつ、モデル小説を読むことも書くことも好きな私の考えを喋りました。 同意の有無について・モデル小説の存在自体への賛否など、過去に読んだ複数のモデル小説や自作をざっくり振り返ってます。 書籍を紹介の際に朗読はしていませんので、概要の説明にとどまります。 言及した小説 ・『石に泳ぐ魚』柳美里 ・『感情教育』中山可穂 ・『死にたい夜にかぎって』爪切男 ・『夫のちんぽが入らない』こだま ・『シンプルな情熱』アニー・エルノー ・『宴のあと』三島由紀夫

          モデル小説の在り方を考える

          モデル小説の在り方を考える

          小説『シャングリ・ラ』における鉄と炭素繊維の比較に読む、本質的ということ

          「本質」という言葉が信憑性に欠けるという見方はいつ頃から出てきたのだろう、と思う。  具体的な言及を避け、「本質」や「覚悟」などと連呼しているひとは、その響きに酔っているだけで見せかけの虚栄として言葉を軽率に使っている可能性が充分ある。  ただそれでも、本質的であること、それを目指すことを諦めてはいけないのだと思う。それらしさを纏っていればいいと開き直ってしまえば、その姿には面白みも楽しさも美しさも感じられない。 『シャングリ・ラ』という小説がある。  池上 永一の長編小

          小説『シャングリ・ラ』における鉄と炭素繊維の比較に読む、本質的ということ

          朗読『きみの野望が欲しかった__Twitterから始まる連鎖』完結回

          自作小説をちょっとずつ朗読していましたが、今回で完結です。 「タカオカさんの今」「再会」の章を読み上げました。6分です。 写真は作中に出てくる阪急西宮ガーデンズの外観。 エブリスタの本文はこちらから。 https://estar.jp/novels/25780024

          朗読『きみの野望が欲しかった__Twitterから始まる連鎖』完結回

          朗読『きみの野望が欲しかった__Twitterから始まる連鎖』完結回

          朗読『きみの野望が欲しかった__Twitterから始まる連鎖』第13回

          自作小説を朗読、続きです。第13回は長めに38分、複数の章を収録しました。「タカオカさんとの距離」「そして春」「夫が見ていた情景」「私が瑠璃に思い残すこと」「出産」「理緒が生まれて」「夫の不安」の章を読み上げています。写真はお台場です。 エブリスタの本文はこちらから。https://estar.jp/novels/25780024

          朗読『きみの野望が欲しかった__Twitterから始まる連鎖』第13回

          朗読『きみの野望が欲しかった__Twitterから始まる連鎖』第13回