39歳目前に「遠位型ミオパチー」と診断された
はじめまして。東京で暮らす39歳・女性のイマニシです。普段はフリーランスのライターとして、ウェブを中心に活動しています。2021年の年末までは会社員としてライター業を14年しており、独立後は心機一転頑張っています。
フリーランスとして2年目を迎える今年、私は「遠位型ミオパチー」という指定難病だと診断されました。つい2週間前の出来事です。
生まれたときから超健康優良児で肥満体ではあったものの、病気とは完全に無縁の生活を送っていた私。これを書きながらも、まだちょっと信じられない気持ちでいます。
遠位型ミオパチーとは?
私が診断された「遠位型ミオパチー」は、まだ治療薬がありません。これだけ医療が進歩して薬のない病気があるなんて知ってました? あと、「遠位型ミオパチー」ってなんやねんってなりますよね。私自身、生まれて初めて聞く病名だし、主治医に聞かされても「はぁ」としか言えませんでした。
「遠位型ミオパチー」を難病情報センターのサイトで調べてみるとこうあります。
自分に遺伝子的な欠陥があるなんて考えたことがありませんでした。我が家は多少家庭の事情が複雑で、私は実父を知らずに育っています。母は離婚後、一切連絡を取っていないそうなので、母に症状が出ていないことを考えると、実父側の遺伝子が原因になっているかもしれないと主治医に説明されました。母や妹にも同じ病を患ってほしくないので、正直、それはそれで良かったと思っています(最近は離婚する家庭が多く、原因となる遺伝子が父母のどちらにあるのかがわからないのはよくあることだと言われました)。
「遠位型ミオパチー」はあくまでも筋疾患の総称みたいなもので、さらに3つの型に分類されています。
私は3番目に多いとされている「眼咽頭遠位型ミオパチー」だそうです。驚くのがその患者数で、ほかのミオパチーも各400人しかいないのに、眼咽頭遠位型ミオパチーになると50人前後しかいないんです。いまの日本の人口が1億2500万人もいるのに、1クラスちょっとくらいの患者数しかいないとか、宝くじの高額当選者数より少ないと思う。知らんけど。
患者数が少ないと情報がとにかくない!
それだけ患者数が少ないとなると、とにかくインターネット上にも情報が少ないのが現実。私はとにかくなんでも検索するタイプなのですが、あらゆる検索方法を駆使しても患者の体験談はほんのわずかしか出てきません。
SNSならあるだろうと検索してみたところ、たしかに患者さんのツイートはあるのですが、私がいま知りたい情報というわけではないんですよね。もちろん、「こんなところにも同じ病気の人がいるんだな」と少し安心はするのですが、やっぱり圧倒的に数が少なく、その事実に不安な気持ちが助長される部分もあったり……。
それで思ったんです。じゃあ自分で書けばいいかと。これでも10年以上は文筆業で生活してるし、自分の気持ちを整理するためとしてだけでなく、これから私と同じ病だと診断された人のために役立つような記録が残せるといいなと思い、可能な限りブログを書くことにしました。
現在は普通にタイピングもできますし、在宅であれば問題なく仕事はできています。なので、仕事に関しては手足が動く限りは続けるつもりです。
なんせ、この病気は死なないものの、いずれ手足が動かなくなり、寝たきりになることがわかっています。嚥下機能が弱れば、胃ろうになる可能性もあります。なによりも車椅子生活になる日もそう遠くはないでしょう。
病気になって知る各所への申請の大変さ
ここ1〜2年はとくに足の筋力が弱っていて、出先では杖が手放せなくなっています。その話を聞いた主治医の勧めで身体障害者手帳も取得することにしました。昨日、交付のお知らせが来たので、近々役所に受け取りに行きます。
指定難病だし身体障害者だしと、いきなりハンディキャップありまくりな人生になり始めたのですが、本日6月30日、39歳になりました。いまはまだまだできることがあるし、杖があれば外出もできます。食事だって普段どおりです。お酒を飲むと眠くなるのは、たぶん加齢のせい。
この2週間、自分の病気のことや今後の生活を考えると、とにかく不安で何も手につかず……なんてことはまったくありません。というか、仕事の傍らでいろんな行政の手続きをする必要があって、健康だったとき以上に忙しい日々を送っています。なので、指定難病になったら何をしないといけないかや、何をどの窓口に聞くのかといった手続きに関することもブログに書くつもりです。
前を向いたり後ろを振り返ったり、キョロキョロしながら人生を歩むことになりそうですが、とにかく「いま」何ができるのかを考えながら歩を進めていこうと思います。これからもよろしくお願いします。
2023.06.30 今西絢美
今週の記録
総括:私、家族とめっちゃ仲ええやん。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?