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紙媒体が減る問題(4)

昼間は編集の仕事を主にやっているわけですが(取材や撮影や会計もします)、夜は本を読むことが多いです。最近、目のケアを意識しているため夜はスマホやPCをなるべく見ないようにしていて、本はやはり紙で読みます。

これは、周りにいる人にとってもいいことだと思うのです。

紙の本を読んでいるというのは、家族にとっては、「本を読んでいるお母さん」です。

もし電子書籍をスマホで読んでいたら、「スマホで何かわからないものを夢中で見ているお母さん」です。

「本を見ている」「スマホを見ている」は何か物体を見ているという点では同じなのですが、本を見ている場合は「読書」というオフタイムにする行動に限定されます。自分が休みたいとき、周りの人が忙しそうだと落ち着かないですよね。本を読んでリラックスしているという空気感が大事だと思います。そして心は「本のあるリビング」にとどまっています。

しかしスマホの場合は、その先が世の中のあらゆるタイプの情報につながっています。仕事のことを考えているかもしれないし、買い物のことかもしれないし、心は家のリビング以外のどこかに飛んでいる。これは、一緒にいる家族にとっては寂しいことだと思うのですね。

本の世界は、束ねた紙の中にとどまっている。デジタル社会ではそこが逆に価値であって、手に持てるサイズにまとめられた本というもののすごさが浮き彫りになるものです。

不思議なもので、紙媒体が減る問題に注目していると周辺のいろいろなことの整理がついてきて、現状のまとめをnoteに書く頻度も上がってきました。これも、紙媒体の「まとめる力」なのかもしれません。

原田あやめ

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