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瑞々しく輝く女神が守る街・神戸と国宝の寺

大学時代からの付き合いの、大事な友人が兵庫県に住んでいる。彼女にしか話せないことがたくさんあり、直接会えなくなったコロナ禍は本当につらかった。
そのつらさに押されるようにして、今までできなかったこと、例えばこのnoteへの投稿などに取り組めた。だから、自分のためにはよかったと今は思っている。

行きたい場所に、行きたいタイミングで出かけられる当たり前でないありがたさを噛み締めながら、神戸へ。

新幹線で新神戸に着いたらまっすぐこちらにご挨拶。

生田神社。

主祭神は稚日女尊(わかひるめのみこと)。若々しい太陽の女神さま、という意味だろうか。
女神さまの神社と、男の神さまの神社は参拝した時の感じが違う。
それは日頃、人と対面したときの男女の違いとよく似ている。
女神さまの神社は、なごやか、はなやか。
軽やかに踊っているような、だったり、やさしく包んでくださる感じだったり。
男の神さまはずっしりと重く、凛々しい。
背筋が伸びる緊張感だったり、どんな難題も引き受けてくださるような頼もしさだったり。

生田さんは神戸市街のど真ん中、三宮にある。
周囲は小売店、飲食店が立ち並び、夜ともなればキレイなお姉さん、お兄さんたちの街でもある。

たくさんの人間たちの、食、お金、情にまつわる重苦しい欲の渦の真ん中に建ち、なおも、聖地であり続ける神社。

街と神さま、お互いのあり方を尊重しつつ、自分であることも全うする。

人と人の関わり方、生き方の姿勢を教えてくれる場所。


生田神社の木々。

若い芽が出ている大木は、希望という感じがする


翌日は友人と一緒に。つい最近、神戸市に国宝のお寺があると知った。ご存知ですか?
その寺、太山寺へ。


本堂・鎌倉時代。国宝。

天台宗。広い境内と立派な建造物たちは、往時には沢山の僧たちが修行に励む寺だったのだろう。南北朝時代は南朝に味方した歴史もあるという。

紅葉の名所で季節には混雑するが、訪問時には人影は少なく静かだった。

友人には、福祉的ケアを要する家族が2人、パートナーも人命に関わるようなきびしい仕事をしている。
だけど、いつも明るくおしゃれで、おもしろいことが好きな人。

私は彼女に比べると制限の少ない、恵まれた生活をしているけれども。
彼女にだけ話す、私の中のつらいこと。
私は小さい頃から、うらやましがられたりねたまれたりする事が多かった。
「あなたは恵まれているから」といわれた。
そうですね、しあわせです。でも、ここまでくるのは割と大変だったのです。
人は、自分と似た境遇には同情してくれるけれど、違う苦しさがあることにはなかなか想像が及ばないものだ。

彼女は、比べない。順番もつけない。私の重さをそのまま受けとめてくれる。だから、安心して話ができる。

デイケアや家族の協力を駆使して時間を作り、私に会いに来てくれる彼女に、お礼なんてとても出来ないから自分の楽しい話をする。
アニメ「呪術廻戦」東京事変編のアクションとカメラワークはやばい、とか。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0C9QVL1QX/ref=atv_dp_share_cu_r

わからなくても、わかってもらえなくても、大変じゃない人生なんてない。
同じでも、違っても、知らない人生、出来事に対する想像はやめない。


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