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心のチャージが出来る環境と関係づくり

私たちは毎日の生活の中で、体力を使うだけでなく気力も消耗します。
ある大学院の授業で、リーダーシップについてのクラスがありました。子育てにもリーダーシップスキルが必要だと考えているので、この話を元に今回は心のエネルギーについてお話ししたいと思います。

講師が2つのグラスを出しそれぞれに水を半分くらい注ぎました。良いリーダーは、チームメイトに心のエネルギーを不要に使わせるのではなく、エネルギーを注げる人だという内容です。グラスの中の水は心のエネルギー量を表しています。

「この仕事のリサーチ、かなり時間と体力がいたと思う。努力してくれたお陰ですごく助かった」という励ましや感謝の言葉で、言われた人の心のエネルギーが充電されます。ポジティブな内容を惜しみなく伝えられるリーダーって素敵だと思います。

ProParentsのホームページにキラキラが入った瓶の写真を使っていますが、これも私たちの心のエネルギーを表しています。理想的な家庭は、それぞれが安心して自分らしく居られる場所であり、心とからだの充電が出来るところだと考えているからです。

心のエネルギー充電方法
心のエネルギーは様々な方法で充電されまが、一番基本なのは自分で意図的に充電する方法です:栄養、運動、睡眠、その他自分のからだへのケアです。
他に、楽しい事、幸せに感じることでも充電されますが、上記の基本的な健康管理が整ってないと、物事が全て否定的に見えたり、小さな幸せを見逃してしまったりします。
*ここでは主に後者の心のエネルギーについて書きますが、子供の頃から習慣づける睡眠についてはこちらのブログをご覧ください。

心のエネルギー管理が必要な理由
心が沈んでいくメカニズムを簡単に説明します。毎日の生活で、小さなことでも嫌なことが起こったとき、心のエネルギーが充分あれば、その嫌なことを乗り越えたり忘れたりするのに、そんなに時間とエネルギーはかかりません。単純な例を挙げます↓

① あるクラスメートに意地悪を言われて傷ついたけど、その後給食の時間に他のお友達と楽しく喋って、学校帰りに遊ぶ計画もしてさっきの意地悪を言われたことはもうどうでも良くなった。

② 反対に心のエネルギーが少ない状態だと、友達に意地悪を言われた時の落ち込み方が①の時より深く、給食時に友達に声をかけられても暗い気分のまま話が盛り上がりません。そして帰宅しても言われたことを忘れられず機嫌が悪い状態で、親や兄妹と言い合いになったりして自分が嫌になってきます。

仕事場や家庭でも同じような状況が想像できますよね。生きていれば嬉しい・楽しいことがあったり、また嫌なこと、消えてしまいたい程辛いことも起こります。辛いことが起こった時の「自分を守る力」「乗り越え回復する力」は心のエネルギーが充分にチャージされていないと発揮されません。

子育てへの応用
例えば子供に何か注意するべき事がある時、怒りに任せてすぐに口に出すよりも、子供の心のエネルギー量に配慮し、タイミングと伝え方を考えてから話すことで、子供の方も聞き方が変わってきます。そして叱る方も「なぜうちの子はこんなことをしたのか」と理解しようとする姿勢にも繋がります。

そして何よりも、子供を注意する際は自分の心のエネルギー加減をチェックすることをお勧めします。今かなりギリギリだな、と感じる時は必要以上に感情的になることがあるので、自分へのケアを先にしてから(水分補給して深呼吸をするなど)子供と向き合いましょう。そうすることで後から「怒りすぎた」と後悔することを避けることが出来ます。

前述したリーダーの様に、小さなことでも子供を褒めて認めることに寛大になりましょう。社会に出れば凹まされる事がたくさんあります。家族は子供のグラスに水を注ぐ量が、水を搾取する量より多くなくてはいけません。子供が安心して居られる場所であるべき家庭が、エネルギーを一番消耗する場所になるのは避けたいものです。

最後に、親子関係のみならず、夫婦間でもお互いが相手のグラスの水量を意識しながらコミュニケーション取ることで、相手の話に耳を傾け、両者が安心して思っていることを打ち明けられる関係が出来てくるといいなと思います。子育ては悩むこと、疲れることも多いからこそ、家族やパートナーとのチームワーク作りが大事になります。


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