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壮絶だった産後

出産について無知だった私は、イメージからも多分妊娠・出産が一番大変なことだろうと勝手に思っていました・・・
しかし私の場合は壮絶だったのは産後でした・・・
私はもともと治らない病気もあって、病気のことを深く考えすぎたりと鬱ぽくなることも多かったからか、本当にメンタル的にも辛い産後でした。
記録のためにも振り返ってみたいと思います。

赤ちゃんが産まれて人生で一番の喜びと、自分ではどうにもコントロールできない自分

2023年1月末、待望の第一子を出産し、人生で味わったことのない喜びに満ちた時間を迎えました。
赤ちゃんは本当にちっちゃくて、思ったよりも痩せていて、とてつもなく可愛い。この日を何度夢見たことか。。。
しかしながら産後の私の体はボロボロ・・・
もちろん事前に調べたり、本を読んだりして知った気になっていたマタニティーブルーや産後の不調についても知ってはいました。
でもその想像の何百倍かの大変な産後が待っていました。

何をするにも痛い事づくし


産後はそして出産時にお股を切ったためそこが痛み止めを飲んでもどうにもこうにも痛い・・・
立って歩けたら痛い時は体制を変えたり立ち上がったりもできるけれど、歩けない私は痛みに我慢するしかなく激痛を抱えてあまり座位も取れずに寝たまま赤ちゃんにミルクを上げたりご飯を食べたりしていました。

元々産後は夫にも入院に付き合ってもらう予定でいたところ、コロナがありできれば旦那さんは家に帰って欲しいと急に病院から言われて、急が苦手だった私は、不安にもなりました。

不安になり産後も飲める精神薬を処方してももらいました。
産後の動かない体を抱えての入院生活は思ったよりも辛く、常にそれまで夫に頼って生活していた私は、寝返りを打つにも一人ではできず、ナースコールを押す・・
こんな事でナースコールを押して良いのかなと不安になりながら夜を過ごすのもまあ辛い。
しかも大きな病院だったため、看護師さんは毎日朝昼夜で担当者が変わる。私の介助のしてもらい方をいつも一から説明してうまく介助してもらえないときは激痛が走る。それも精神的に辛かったです。
重度障害の方はヘルパーさんと一緒に入院する方もいるそうで、息のあうヘルパーさんが常に側にいてくれることはとても大切だとわかりました。

さらに排尿排便がうまくいかず、尿は尿を出したいという感覚がなく尿道カテーテルを通しての排尿、排便もなかなか便意がなく摘便をされている状態・・・
痛いのもそうだけど、相次ぐお尻系トラブルに自尊心が本当に傷ついていく。赤ちゃんが産まれてすぐは産後ハイで乗り切っていた私も、だんだん夜も眠れなくなり、夜中に涙が出てくるように・・・
赤ちゃんのお世話もうまくできず、泣いても抱き上げることもできない自分に悲しくなるのと重なり、泣きながら旦那さんに電話をしていました。

自分ではどうにもならない涙


痛みに加えて不快だったのが悪露。
出産後は生理の重い日の様な出血が毎日続くのもストレスで、体がうまく動かせない私はよく下着やパジャマを汚してしまっていました。
また自分で排尿できる様になってから大変だったのは尿漏れ。
無痛の麻酔のせいか、尿が自分で止めていられなくなってしまった。少しお尻を浮かせたり立ち上がらせてもらったりすると自動的に尿が出て漏れてしまう・・・
このせいで私の下着とパジャマのストックはすぐ無くなってしまい、退院も見据えて夫も病院に泊まることになったある夜、とうとう泣き叫んでしまいました。

また、サービスとしてついてきたアロママッサージを受けにいこうと思い、マッサージルームに行くと目の前に広がる全面の海。
その海を見た瞬間に、悲しくもないのに涙が止まらなくなってしまったということもありました。

産まれてすぐがこんな精神状態だったので、今後のこともとても不安になった。そこで心療内科の先生とも話をして薬をもらうことになりました。

結果、産科の先生とも相談して入院を延ばすことになりました。
産後普通は5日間で退院するところ、私は結果的に8日間入院しての退院となりました。

泣き叫び死にたくなった、終わりの見えない心の不調


病院の先生から処方された薬は断乳の必要がある薬でした。
夫も一生懸命育児に協力してくれて、夫はウンチのオムツを変えたり赤ちゃんが泣いたらすぐに抱っこしたりとどんな育児でもできる。
一方、体が動かず十分な育児ができない私は、おっぱいをあげることだけが唯一私にしかできないことだと思っていました。これだけは旦那にもできない私だけの特権。
夫が色々と手を尽くしても赤ちゃんが泣き止まない時も、おっぱいをあげると赤ちゃんは静かに寝てくれることが多かったこともあり、精神的には本当に辛かったけど、薬を飲むのを私は辞めてしまったのです。
そこからの日々はとても苦しく続いていきました。

自分の感情が抑えられない

不安になったことが頭から離れない

悪いことがこの先もずっと続くと思ってしまう

苦しくて夜中に息が吸えない日々

赤ちゃんが産まれて人生で一番幸せなのに、死にたいと親の前で泣き叫んでしまうことすらありました・・・


少し先が見えてきた100日目


終わりの見えない産後の不調は続いていましたが、100日過ぎたところでやっと少しだけ体調が良くなり始めました。
突然泣き叫ぶことも少なくなっていたし、苦しくて息がしづらい様なことも減っていました。

長かったな・・・苦しかったな・・・
一歩間違ったら危ないことになっていたな・・・
本当にそう思います。

現在は生後7ヶ月がすぎました。
それでも心も体はまだまだ本調子ではなく、生後7ヶ月になる少し前、「もうここまでやってきたんだから自分の体を優先しよう」と思うことができ、やっと断乳し、薬ももらってしっかり飲むようにしました。それから精神的にもアップダウンはありますが少し落ち着いたように思えます。

だから全ての出産を迎える皆さん、どうかどうか油断はせずに、できれば事前に万全の準備をして、心の面についても産後うつになったらどうしよう?の対策をとって欲しいと思います。産む前に不安がある方は、医師とよく相談しておくのも大事です。当たり前のことだけど、自分がどうしたいかなんでも話せるかかりつけを持っておくことも大事です。(産後にかかりつけを見つけるのは本当に気力も体力もなくて大変です)

授乳しながらも飲んで良いと言われる薬もありますし、本人の意思を大事にしながらアドバイスをくれる自分にあった病院を見つけ、そして何よりも命をかけて出産した母体を大切に産後過ごして欲しいです。

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