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愛道 序章

愛の覚醒

“Your task is not to seek for love, but merely to seek and find all the barriers within yourself that you have built against it.”
愛をみつけたかったらまずは、あなたが心の中で建ててしまった、愛を遮るバリアをみつけなさい。
— Rumi

あなたは、あなたの魂が愛そのものだと知っていますか?あなたは、愛から生まれ、愛と共に生まれ、愛として存在している奇跡の賜物です。それが、地球というこの星に生きている私たち人間の真理なのです。地球は愛の星なのですから。

2024年現在、私たちは人類にとって、そして地球にとっても大変重要な転換期を生きています。世界規模で、あるいは国家や民族、地方単位でも様々な問題点が見られ、低迷する経済、言論統制と情報操作、戦争と紛争、家庭の分裂崩壊、脅かされる環境と食の安全、どれをとっても明るい希望に満ちた未来予想図を描くのが難しい。その危機的状況を鑑みて大勢の人が各々の能力を生かし、様々なアプローチで懸命に働きかけています。日々平和な社会と一市民の幸せな生活を願って努力しているものの、世の中に蔓延している困難な状況を憂慮して、気持ちが沈んでしまうこともあるかもしれません。

ここで忘れずにいたいのは、外的状況が例えどんなものであれ、自身の内面が愛で満たされていればどんな悩みも、一時的に落ち込んだとしても、必ず克服することができると言う事です。
それでは、どうやって愛を見出し心を愛で満たせるのでしょうか。この本を手に取ったあなたは既にご存知かもしれませんね。先ずは自分自身を愛することが大切だと。そして、愛と慈愛は勇気と信じる心を以って培われ確固たるものにできると。

「 愛道」では愛の道を極めていく方法をお伝えします。人にはそれぞれの性質や興味の対象があります。違いはあって当たり前。この本では、個性の違いを超えて、人の根っことでも言いましょうか、芯にある本質は愛だとお伝えしたいのです。

「人の本質は愛だとするなら、なぜ強欲さ、残忍な行為、争い、貧困や飢えといった苦しみがこの世の中には存在するのか」とあなたは思うかもしれません。「どんなに愛を成就したいと思っても、これまでいつも愛は失意と傷心に終わってしまった」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

愛ってなんだろう、と初めて思った時のことを覚えていますか?その答えを、誰か教えてくれましたか?あるいは、ご自分でその答えはみつけられましたか?ご自身の人生に、あなたは今満足ですか?日々どう感じて過ごしていますか?
もし胸に引っかかるもの、モヤモヤした何かがあるとしたら、それはあなただけではありません。

私は、離婚、再婚と死別、そして幾つもの別れを経験してきました。子供が大学生になった時、アメリカ人の夫を亡くしてカリフォルニアで独りになり、それでもアメリカンドリームを諦めたくなくて、夢の地ハワイに移住し再出発しました。豊かな自然の中で新たな生き方と学びへの情熱を糧に起業。食のあり方を含めた、地球に寄り添う健康的な生き方をプロモートしたくて、オーガニックファームと宿泊施設をマウイ島で運営していました。

そんな中、コロナ禍を経て世の中は大きく変わりました。規制で帰国が困難になった時、日本に住む年老いた両親への思いと、望郷の念を初めて強く感じました。祖国への愛、親への愛。それは私が、自身の夢を追い続け自己実現を目指す年月の中で追いやっていた胸の奥で燃え続ける思いでした。

いくつものハードルを乗り越えてきた中で、私はずっと愛を探し、愛とは何か、どこにあるのか、どうすれば手に入れる事ができるのか追い求めてきたように思います。そして愛を世界中に拡めたいと願ってきました。ジョン・レノンの「All You Need is Love 」の歌詞が耳に残ってリフレインします。この曲で歌われるように「愛さえあれば」というなら、現実はなぜこんなに難しいのでしょう。愛を持って日々生活し、平穏な気持ちで互いに思いやりながら生きる、そんな世の中をなぜ実現できずにいるのでしょう。

この本では、愛の道は内面にあるとお伝えしています。自分の内面をみつめ、対話し、本当の自分とは何かを探すところから愛道は始まります。

身体は心と魂を入れた聖なる器です。その神聖な器を日々メインテインする事で、心と魂を統合させられるようにしていきます。

愛道は自己を愛することから始まります。自分自身に愛を与える事、それは自分自身に好奇心を向け、何を求め欲しているのかと内面で問いかけ、その答えを追求すること、情熱を注ぐ事です。

そんな自己探求を進めるのに安全な環境と情熱を、サポートし励まし合い気心を明かせる仲間がいると安心でき、自分に自信が持ててワークも進めやすいものです。

私達は誰しも物心つく前から、育ててくれた両親や世話をしてくれた周りの大人達の価値観や思考パターンやその影響を受けてきたため、それらが何重ものレイヤーとなって被さっていて、本当の自分が見えなくなってしまっている事が多々あります。そのため、あなたはご自身の内面の母性、父性を癒し、デイヴァインフェミニン(神聖なる女性性)をしっかり抱きしめる必要があります。それは男性女性に関わらず大切なワークです。デイヴァインフェミニンを覚醒させ開花させる事で、真の自分自身はどんなに素晴らしいか、どれほどまでに愛を携えた存在か気づく事ができるからです。

心の中で何が起こっているか意識し始めると、そこが幾重ものレイヤーになっていてコアは奥に隠れていることに気づくでしょう。焦点を当ててワークしていくとあなたが手放す準備が整った部分のレイヤーだけが順に剥がれていきます。痛みを感じ、深く嘆き、苦悩を手放し、再び愛することを学んでいくプロセスなのです。一朝一夕でできるわけではないかもしれませんが、愛に目覚め体現するための価値あるワークなのです。

困難な状況にぶつかってなかなか重い気持ちから抜け出せない時、自分に自信を持つことと、自分自身に愛を与えることが何よりの助けとなり、再び立ち上がる力をくれます。
自らを信ずると書いて自信。自信を持つことは、外側から見た自分に焦点がある、セルフ・エンパワーメント(自己を力づけること)の陽の側面とも言えます。一方、自らを愛する、自己愛は、内面のワークを続け努力と意思で身につけていくものです。外から得られるものではなく内側に焦点があって、自分自身が自分に与えることで得られるものであり、陰の側面を持っています。愛道では陰陽両方の側面からセルフ・エンパワーメントを学びます。

私達は一人で生きている訳ではなく、様々な生命体と共にこの宇宙に生きていて、地球の核を通しエネルギー的に根っこの部分で繋がっています。そして家族やパートナー、親友といった近しい関係にある人達とは特に強い繋がりがあります。私達は知らず知らずのうちにもそれを感じ取りながら、支えとして生きています。全て繋がっていることを確かなものとして感じ取ることできれば、生きることへの信頼感、強さのようなものを得ることができるでしょう。どうすればそれを感じ取ることができるのか?その鍵を握るのが愛です。愛することで、あなたはこの広大な宇宙で一人ではないこと、全てと繫がっているということを感じられるようになるのです。一生は短い、でも魂は永遠です。愛が生きる歓びとなり、魂を癒し昇華させる。だから全身全霊で愛すのだと私は信じています。

あなた自身は全てであると認識し、神秘的で卓越した力を持ち奇跡をも起こし得る存在なのだと気づくことで、その可能性を存分に発揮しポジテイブな波動を放ちます。その影響はあなた自身に対してだけではなく、周囲の人、家族、コミュニテイ、職場、社会、国全体、世界全体、あなたの前に生きた先人、これから生まれてくる生命、宇宙全体へと波及するのです。

無条件の愛にフォーカスしてみましょう。それはご先祖様や神佛や宇宙の大いなる存在から、あなたに絶え間なく注がれているのです。あなたには、それを子孫、次世代へ繋ぐという大切な使命があります。魂は知っています。ハートの奥深くまで辿ってあなたの元祖を思い出すことができれば、苦悩は愛に変えられると。目には見えない、神佛や大いなる存在を信じ、そして私達は皆んなこの宇宙に暮らす大家族のように繫がっているのだと信じさえすればいいのだと。

愛道を生きるとはヒーローズ・ジャーニーの旅路を進んでいるということ。そのクエストは、過去を癒し、目的を探求し、魂をエンパワーすることで達成するものです。この本はクエストに役立つ宝の地図のようなものだと思っていただけたら幸いです。ここに記された知識、スキル、方策は、私が長い年月の間に出会った素晴らしいメンターや教え、インスピレーションからの学びと自身の体験を通して会得した愛道の叡智です。どうかそれを役立て、愛道を邁進して人生におけるあなただけの宝をみつけてください。

私は明治生まれから昭和の4世代までが同居する保守的な家庭で長女として生まれ育ちました。自由な世界を夢見るようになったのはごく幼い頃からですが、自由とは当時の自分の置かれた環境とはかけ離れた、遠い世界のことでした。実現させるには家族の伝統や価値観を覆す決断、行動をするしかありませんでした。日本を離れて別の国、大陸や島に移り住み、離婚再婚と別れを経験し、キャリアを転換し、精神世界を知り深めるために鍛錬し、哲学を学び、心身共に健やかな生き方に努めてきました。自由と自立はなくてはならないものです。

様々な経験を積む中で、異なった文化、価値観、歴史観や宗教観を目の当たりにする中で、そこに共通する大切な真理に気付かされました。人はそれぞれ違った考え方、特性、価値観、感覚を持っているのが当たり前、でもどんなに違っていても誰しもに愛が必要不可欠だと確信するようになったのです。

あなたが「愛」への答えを求めてこの本のページを開けたように、私自身も日々愛の答えを探し、愛道の鍛錬を続けている求道者です。

"僕らのママがみんな笑ったら、、
胸に手を当てて想像してみて
君の魂が放つ光の輝きが見えるかい?
君はその光、愛から生まれたんだ
君は愛そのものなんだよ"

愛の道を共に探求することはこの上ない歓びです。私達は皆んな、手に手を携えて家へ帰る途中なのです。家とは魂であり、魂は愛そのものです。愛道を生きる準備はいいですか?さあ、一緒にジャーニーを楽しみましょう。


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