荒川洋治「文学は実学である」を読んで/本の話
荒川洋治「文学は実学である」 を読んでいる。
短いエッセイが86編。たくさんはいっている。 毎日少しずつ、 特に気に入ったのは音読したり、書写したりしている。ゆっくりゆっくり味わっている。
おしゃべりにもリズムがあるように、読書にもリズムがある。飛び石をかけるようにずんずん進むのが楽しい本もあれば、 大きな飴玉を口の中で転がしながらゆっくり溶かすようにじっくり味わうのが乙な本もある。
私にとってこのエッセイ集は後者にあたる。ひとつひとつは三ページほどで短く文も平易で読み