江國香織「号泣する準備はできていた」を読んで/本の話
江國香織「号泣する準備はできていた」を読みました。
1作目の「前進、もしくは前進のように思われるもの」は、特にいいなぁと思った。
タイトルの言い回しが、良い。わたしのツボを刺激する。そのツボのありかは自分でもよくわかっていないけど。
しかし一行進むごとに増していく既視感。あれれ、と思いながらページをめくってゆき、そして猫のくだりで確信した。これ読んだことある、と。
だけど、以前読んだ時、たぶん二十代の初めだった思うが、その時はこんなに面白いと思わなかった。なんかよく分