見出し画像

苦手だと思うことを手放す

*本記事は、以前、自身のブログに掲載したものを編集し直して、noteに投稿しています。

諸般の理由から、つい最近までカメラや旅行そのものに興味を失っていた。正確にいうと、旅行自体は続けてはいたのだが、以前のように自分であちこち調べていくというよりは、誰かに行こうといわれて、のこのこと付いていく、という感じだった。

この間約2年。ブログも更新が止まっていた。前述の通り、ブログのテーマとしていた旅に関心が薄れていたほか、単純に、ブログ自体が負担になり徐々につまらなくなっていたからである。

そもそもなぜ負担になっていたのか。更新がとまっていた期間の当時の仕事は、Websiteのデザインや、取材にライティング、それに編集などがその範囲だったのだが、下手に知識がある分、個人として趣味のブログが純粋に楽しめなくなっていた。

例えば、出かけるという行動ひとつとっても、ブログのためにカメラを携帯するかしないか、投稿したあとはSNSで拡散すべきかしないのかなどなど、いちいち頭でっかちになり、結局肝心の筆は進まなかった。また、仕事のスキルアップも兼ねてコーディングの勉強をしなければ、と考えていたのでやや難易度の高いCMSを使っていた。そのためプラグインの更新作業はしょっちゅう発生するし、写真の選定をして写真のリネーム、サイズ変更までをしてアップするという作業もあって、だんだんとブログそのものが苦痛に感じられるようになっていた。

しかし、昨今の謂わゆる“自粛期間”が長引き、自分の思考と向き合えるというポジティブな影響なのか、随筆欲が湧いてきた。思考を整理したくなる。ということで、同じく自粛期間に早起きの習慣が身に着いた私は、ライティングを再び始めることにした。

以前はブログのテーマを旅に限定し、旅以外のことは書いてはいけないという謎の独自ルールを持っていたのだが、それもやめた。個人のブログなのだから、自分の思う存分、自由気ままにやれば良いとはたと気づいたのである。

また、プラグインの更新やCSSをいじることは苦手なので、それをしなくて済むCMSに切り替えた。人間得意不得意があるのだから、それを無理やりやろうとする必要もない。現在も、同じような仕事をしていることは変わらないが、このブログは自身の仕事とは全く切り離して考えられるようになっている。ブログがあるのに放置していることも心のどこかで気がかりだったが、今はすらすらとタイプングできるようになっているから不思議だ。

このような自らの不必要なルールやら解放されたのは、予想外に長引くこの期間に、機に再び始めたヨガの効果かもしれない。

尊敬しているヨガの先生がブログで「ヨガを始めてから、自分の得意なもの、苦手だと思うことがわかるようになり、苦手なものを手放せるようになった」と書いていた。また、タイのプーケットで出合ったヨガの先生は、「あるポーズがどうしてできない生徒がいたのだが、とある悩みが解消されるとたちまちポーズができるようになった。身体と心は関係している。心の鎖が取れると、できないポーズもできるようになる可能性があるのでは」ということを教えてくれた。

ヨガの効果かどうか定かではない。しかし「苦手だと思うことを手放し、力を抜くことは決して手抜きをするということではない」ということを体感している。代わりにそれは「現在という時間に向き合い、集中するということなのだ」と考えるようになった。私自身は過去のことは、あまりあれこれ思い出さないほうだと思っているが、どちらかというと未来についてまだ起きていないことを予測して“段取りたがる”、そんな思考が強いと思う。備えたり想像を巡らすことはある程度大切なのだが、「自分がしたいことやできることを考える方が、今の充実につながるのではないか」と最近考えるようになった。
#Yoga

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?