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雪の無い2月は不思議
ふるさとという言葉がまとうちょっとした重さやノスタルジーを持たずに生きてきたつもりだったけど、ふとした時に見つける習慣の違いなんかで自分のルーツを思うことがだんだんと増えてきた。
それが歳を重ねるということなんだろかー。
良い悪いではなく。
2024年は冥王星が山羊座から水瓶座に最終遷移するというので、嗜み始めたばかりの星読みでは個人的初の最BIGテーマでもありドキドキしている一方で。
それより体感的に謎なのが今年の盛岡に雪が積もらないということだ。
積もらないどころか、岩手公園の紅葉が雪化粧したのは1回くらいしか目にしていない。
普通に寒い気分でいるけど、真冬日もそのくらいしかなくて、数年前に10日連続真冬日なんなら二桁で、0度だと今日は暖かいねーなんて言ってたのはなんなのかあれは胡蝶の見る夢だったのか?とでもいう感じのきつねにつままれたテンションである。
身近な移住組の皆様に、「雪が積もると暖かく感じるよ」説を披露するまもなく、ただただ刺すような風が身にしみる。
私はあの、きんっと冷え、青みがかった白一色の上を晴天の光が乱反射し眩しく、吸い込むと鼻の奥がチリチリする冷たい空気と匂いの一切が消えた具合の盛岡の二月を心より愛しいと思っているのに。
ブッシュドノエルみたいにキュートな圓堂政嘉設計の市庁舎を背に、トチの並木の間、すべての路面が白で上書きされ、スピードスケートリンクのように真っ直ぐと伸びる中央通りを望む。
直進してくる自動車たちが、罷り間違って直進してくるスリルをチキンレースの思いで見守りつつね。
そんなあそびも今年はままならない。
今日、白鳥がV字で北上していくのをみた。
区切りもないままに、春が来てしまうみたいだよ。
と思っていたら最終週にドカ雪。
もうこのまま春になるのかと思ってたのにー、と言いながらもニヤニヤ喜んでしまっている盛岡市民は少なくないはずだ。
時刻合わせの日、という存在してるのかしていないのかさえぼんやりしてしまいそうなエアポケット的閏日に、激動となりそうな今年のあれこれを人ごとみたいに楽しみに思っている。
楽しみましょうね。
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