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I think about me14
卒業式の後、高校入学を前に私はどう過ごしていたっけ。高校から制服や春休みの宿題が届いた気がする。
初めて着るセーラー服に喜んだけど、母には「◯◯(姉)には見せないでくれる?」と言われて深く心に傷ついたことはよく覚えている。姉は中学から不登校で高校も制服のない定時制に行ったからだ。
受験を終えた時も喜んでくれたのは父だけだった。その父も2012年に亡くなり、今はもういない。
彼が不登校になって、母のあの時の気持ちがわかった。彼が部活でやっていたバトミントンを下の子が町のクラブで始めて、町の大会で優勝した時、複雑だった。彼には弟が優勝したことは言わなかった。ただ、下の子に「優勝したことは兄には言わないで」とは言わなかった。母を反面教師にした部分だ。
母にされて嫌だった事は子どもにしたくない。子育てで私が一番大切にしてきたこと。
「お兄ちゃんなんだから我慢して」も言わなかった。
春休みは学年委員会のメンバーと学年主任の先生で中華を食べに行った。回転するテーブルで中華を食べたのは初めての経験だった。
少し大人に近づいた気がして、そんな機会を与えて下さった先生にも感謝した。
食事会を終えて先生と別れ、みんなで商店街を抜けて帰った記憶がある。その人は自転車で来ていて、私のカバンをカゴに入れさせてくれていた。
その日からその人に次に会ったのは、高校生になって5ヶ月後の秋だった。
〈柔らかい日々が波の音に染まる
幻よ 醒めないで
渚は二人の夢を混ぜ合わせる
揺れながら輝いて〉
引用
スピッツー【渚】
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