本当の自分って何だろ

10月だというのに暑い。
更年期で、ただでさえ体が火照る私には、長い夏が辛い。。。しかしそろそろ活動せねばということで。

今日は、ムスメの通う高校で(→私の母校でもある)、リベラルアーツ講座というものが開催されてまして、保護者も参加できる哲学講座に行ってきました。ちなみに一緒に申し込んだムスメは、推しのライブと重なって欠席。

高校生は50人くらいいたのかな、それに対して保護者3-4人(!)という圧倒的アウェイ感。
受付でオロオロしていると、担当の先生♂(この先生もこの高校出身)に、

「保護者の方も、高校生と一緒にグループワークに参加してくださいね(ニッコリ)」と声をかけられ、

「ムスメ、来てないんですけど、私もここの高校出身なので、戻ったつもりで頑張ります(ニッコリ)」

「僕もここの出身ですよ!OBOG保護者のほうが、現役高校生よりも楽しんでる傾向がありますよね!」

「そうですね、私も3年間思いっきり楽しもうと思って!」

なんて、軽口を叩いて自分でリラックスします。大人になったんだな、私(笑)。

というわけで、講座開始。最初に、ネプチューンの「生きてるってなんだろ」というコントが流れて、場が少し和みます。
そして、立教大学の哲学の先生とそのゼミ生が来てくれて、8人くらいのグループに分かれます。

「ここは知識をひけらかす場でも、相手を言い負かす場でもありません。何を言ってもいいです」という、もの柔らかい雰囲気。

まずはグループの中で自己紹介。「名前と好きな音楽家で」と言われ、
好きな音楽家なんていないので、とっさに、
「好きな音楽家はいないので、好きなバンドはGLAYです」などと言って笑いもとれない焦りまくりの保護者A。
次は、プリントをもとに問いを決めて、それについて意見交換をするという、アラフィフにはなかなかのハードルの高さ。

プリントに書かれているのは、運命論信者と、それに反対する姉妹の会話文。これをもとに、このグループでは

「本当の自分ってなんだろう」という問いを作りました。

親のまえではすべての自分をさらけ出せない。
本当の自分と本当じゃない自分は線引きができるのか。
中学のときは悪口を言う女子が多くて、怖くて自分をさらけ出せなかった。
本当じゃない自分と思っている自分もひっくるめて本当の自分なのでは。
違う価値観の人と一緒にいるときのほうが本当の自分を強く感じられる。

などなどという意見が、高校1年生からおずおずと出て来まして。
推しのライブに行っているムスメもハッキリ意見が言えるんだろうかなどと思いつつ、いやぁ、16歳、こんなにしっかりしているんだな。
保護者目線で、生の高校生の心の声を聴けるという貴重な機会でした。

グループワークの最後に、一人一言というわけで私にも順番が回ってきたのですが、
「私は今でも気心の知れた友人は、高校時代の友達です。大人になると、立場の違いなどで、そういった友人が作りにくくなってきます。大人になるといろいろな役割が出来て、それぞれを丸く収めながらどんどん前に進まないといけないことがたくさん出てきます。
なので、今思えば、上下関係などを気にせず、フラットな状態で人間関係を築けたのが高校時代だと思っています。ですから、みなさんも、今、周りにいる友達を大事にしてください。」と話すのが精いっぱい。

いわゆる老害的な発言だったかなとも思いますが、それでも、高校生(きっとムスメと同じクラスの子もいたはず)たちが、じっとこっちの目をみながら話を聞いてくれたことに感激してしまいました。
高校生、もう、大人の階段上っているんだよね。いつまでも子供扱いしちゃいけないんだよね。なんて、思いながら、帰路につきました。豊かな時間を過ごしたなぁと、久々に思えた日。

そして、これは高校生には言えなかったけど、
アラフィフになったって、本当の自分なんて分かっていないんだよ、ね。実際のところ。

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