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【作品リスト】◇アントニイ・バークリー◇


はじめに

今回、表記は東京創元社で統一させていただきます。

『毒入りチョコレート事件』については
ロジャー・シェリンガム、アンブローズチタウィックの両者が登場しますが、東京創元社に倣いロジャー・シェリンガムシリーズとして紹介します。

また、別名義の作品も複数あり
その他でまとめて紹介しております。
(別名義として出版されているものは表記しました)


ロジャー・シェリンガムシリーズ

『レイトン・コートの謎』(1925)

原題『The Layton Court Mystery』

田舎屋敷レイトン・コートの書斎で、額を撃ち抜かれた主人の死体が発見された。現場は密室状態で遺書も残されており、警察の見解が自殺に傾くなか、死体の奇妙な点に注目した作家ロジャー・シェリンガムは殺人説を主張する。友人アレックを助手として、自信満々で調査に取りかかったが……。想像力溢れる推理とフェアプレイの実践。英国探偵小説黄金期の巨匠の記念すべき第一作。序文=アントニイ・バークリー/解説=羽柴壮一/巻末エッセイ=法月綸太郎

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123086

東京創元社
2023『レイトン・コートの謎』巴妙子/訳



『ウィッチフォード毒殺事件』(1926)

原題『The Wychford Poisoning Case』

ロンドン近郊の町ウィッチフォードで発生した毒殺事件に興味をもったシェリンガムは、早速現地へ乗り込んだ。事件はフランス出身のベントリー夫人が、実業家の夫を砒素で毒殺した容疑で告発されたもので、状況証拠は圧倒的、有罪は間違いないとのことだったが、これに疑問を感じたシェリンガムは、友人アレック、お転婆娘のシーラと共にアマチュア探偵団を結成して捜査に着手する。物的証拠よりも心理的なものに重きを置いた「心理的探偵小説」を目指すことを宣言した、巨匠バークリーの記念すべき第2作。

晶文社
2002『ウィッチフォード毒殺事件』藤村裕美/訳



『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』(1927)

原題『Roger Sheringham and the Vane Mystery』 (The Mystery at Lovers' Cave)

ウィッチフォード事件を見事解決に導き、名探偵の盛名あがるロジャー・シェリンガムは、〈クーリア〉紙の編集長から、ラドマス湾で起きた転落死事件の取材を依頼され、特派員として現地へ向かった。断崖の下で発見された女性の死体は、当初、散歩中に誤って転落したものと見られていたが、その手が握りしめていたボタンから、俄然殺人事件の疑いが浮上していた。警視庁きっての名刑事モーズビー警部を向うにまわして、ロジャーは自ら発見した手がかりから精緻な推理を展開、事件解決を宣言するが、つづいて第二の事件が……。快調シェリンガム・シリーズ第3作。

晶文社
2003『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』武藤崇恵/訳



『絹靴下殺人事件』(1928)

原題『The Silk Stocking Murders』

ロンドンに出たまま消息を絶った娘の行方を探す父親の手紙に勤かされ、ロジャー・シェリンガムが調べてみると、劇場でコーラスガールとして働いていた彼女は、数週間前に絹のストッキングで首を吊って死んでいたことが判明する。しかし、同様の事件が続発していることを知り、疑惑を抱いたシェリンガムは独自に調査を開始、やがて若い女性ばかりを狙う絞殺魔の存在が浮上する。無差別殺人に取り組んだバークリーの才筆は、ここでもこのテーマに強烈な一ひねりを加えている。

晶文社
2004『絹靴下殺人事件』富塚由美/訳



『毒入りチョコレート事件』(1929)

原題『The Poisoned Chocolates Case』

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面々は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。被害者は、毒がしこまれた、新製品という触れ込みのチョコレートを試食した夫妻。夫は一命を取り留めたが、夫人は死亡する。だが、チョコレートは夫妻ではなく他人へ送られたものだった。事件の真相や如何に? 会員たちは独自に調査を重ね、各自の推理を披露していく──。解説=杉江松恋

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123055

東京創元社
1971『毒入りチョコレート事件』高橋泰邦/訳
2009『毒入りチョコレート事件』(新版)高橋泰邦/訳



『第二の銃声』(1930)

原題『The Second Shot』

高名な探偵作家ヒルヤードの邸で、ゲストを招いて行われた推理劇。だが、被害者役を演じるスコット=デイヴィスは、二発の銃声ののち本物の死体となって発見された。事件発生時の状況から殺人の嫌疑を掛けられたピンカートンは、素人探偵シェリンガムに助けを求める。二転三転する論証の果てに明かされる驚愕の真相。探偵小説の可能性を追求し、時代を超えて高評価を得た傑作。解説=巽昌章

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123079

東京創元社
2011『第二の銃声』西崎憲/訳



『最上階の殺人』(1931)

原題『Top Storey Murder』

閑静な住宅街、四階建てフラットの最上階で女性の絞殺死体が発見された。現場の状況から警察は物盗りの犯行と断定し、容疑者を絞り込んでいく。一方、捜査に同行していた小説家ロジャー・シェリンガムは、事件をフラットの住人の誰かによる巧妙な計画殺人と推理し、被害者の姪を秘書に雇うと調査に乗り出す! 心躍る謎解きの先に予測不能の結末が待ち受けるシリーズ屈指の傑作。エッセイ=真田啓介/解説=阿津川辰海

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123093

東京創元社
2024『最上階の殺人』藤村裕美/訳

新樹社
2001『最上階の殺人』大澤晶/訳



『地下室の殺人』(1932)

原題『Murder in the Basement』

新居に越してきた新婚夫妻が地下室で掘り出したのは、若い女性の腐乱死体だった。被害者の身元さえつかめぬ難事件は、モーズビー首席警部の「被害者探し」に幕を開け、名探偵ロジャー・シェリンガムの登場を待って新展開をみせる! 探偵小説の可能性を追求しつづけるバークリーが、作中作の技巧を駆使してプロット上の実験を試みた、『最上階の殺人』と双璧をなす円熟期の傑作。解説=真田啓介/エッセイ=大山誠一郎

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123109

東京創元社
2024『地下室の殺人』佐藤弓生/訳



『ジャンピング・ジェニイ』(1933)

原題『Jumping Jenny』 (Dead Mrs. Stratton)

屋上の絞首台に吊された藁製の縛り首の女──小説家ストラットン主催の〈殺人者と犠牲者〉パーティの悪趣味な余興だ。ロジャー・シェリンガムは、有名な殺人者に仮装した招待客のなかの嫌われもの、主催者の義妹イーナに注目する。そして宴が終わる頃、絞首台には人形の代わりに、本物の死体が吊されていた。探偵小説黄金期の雄・バークリーが才を遺憾なく発揮した出色の傑作! 訳者あとがき=狩野一郎/解説=川出正樹

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123062

東京創元社
2009『ジャンピング・ジェニイ』



『パニック・パーティ』(1934)

原題『Panic Party』 (Mr Pidgeon's Island)

クルーザーの故障から無人島に取り残されたのは、ロジャー・シェリンガム含む15人の男女。しかしどこか仕組まれたようであった。あんのじょう、クルーザーのオーナー、「素敵な船旅」のホスト役が全員を集めて言った。 「この中に、殺人者がいる」 そこへある人物の死が重なり、ひとびとは次第に疑心暗鬼におちいっていく。警察も来ないこの閉鎖情況で、シェリンガムはいかなる裁断を下すのか。 人気シリーズ最後の長編!

引用:https://www.amazon.co.jp/パニック・パーティ-ヴィンテージ・ミステリ-アントニイ・バークリー/dp/4562045981

原書房
2010『パニック・パーティ』武藤崇恵/訳



アンブローズ・チタウィックシリーズ

『ピカデリーの殺人』(1929)

原題『The Piccadilly Murder』

伯母と犯罪学と切手蒐集から成る人生に安住していたチタウィック氏が、たまさか訪れた午後のホテルで毒殺の現場に遭遇する。なんとも伯母さんというほかない被害者、そして、同じ卓を囲み怪しい振舞を見せた、その甥っ子。皮肉な成行きに嘆息しながらも氏は訴追側の証人として渦中の人となる。考え抜かれた話術が生きる手練の謎解き編!

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123031

東京創元社
1984『ピカデリーの殺人』真野明裕/訳
(2003年復刊フェアにて復刊、2015年復刊フェアにて新カバーにて復刊)



『試行錯誤』(1937)

原題『Trial and Error』

主治医から余命数か月と宣告されたトッドハンター氏は、命尽きるまでの短い時間の有意義な使い方を考えた結果、世に害を為す人物の抹殺に充てることにした。迷走の末ようやく標的を決定したものの、その死にまつわる過ち(エラー)から裁判(トライアル)のため奔走する羽目に。おちおち死ぬこともできないトッドハンター氏を待ち受ける皮肉な運命とは。多重どんでん返しで読者を魅了するバークリーの到達点。解説=宮脇孝雄(初刊時タイトル『トライアル&エラー』を改題)

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488123048

東京創元社
1971『トライアル&エラー』鮎川信夫/訳
1994『試行錯誤』鮎川信夫/訳
(1999年復刊フェアにて復刊、2012年復刊フェアにて新カバーで復刊)



その他

『シシリーは消えた』(1927)

原題『Cicely Disappears』

「ひとを消すことができる、とびっきりの呪文があるんだ」余興を始めた降霊会のさなか、若い女性がほんとうに「消えて」しまう…。著者の死後発掘されたロマンスあふれる本格推理。

引用:http://www.harashobo.co.jp/book/b368060.html

原書房
2005『シシリーは消えた』森英俊/訳



『プリーストリー氏の問題』(1927) / A・B・コックス

原題『Mr. Priestley's Problem』 (The Amateur Crime)

「カタツムリ野郎!」と友人から評されるほど活気のない人生を送っていたプリーストリー氏。だがある夜、見知らぬ美女に助けを求められ、いざ冒険に乗り出したまでは良かったが、事態は予想外の方向に発展。殺人犯として美女と手錠でつながれたまま逃げまわるはめに……。A・バークリーが本名で発表した傑作スクリューボール・コメディ

引用:https://www.shobunsha.co.jp/?p=1005

晶文社
2004『プリーストリー氏の問題』小林晋/訳



『殺意』(1931) / フランシス・アイルズ

原題『Malice Aforethought』

英国の片田舎に住む開業医ビクリー博士は、妻を殺そうと決意し、完璧な殺人計画を練り上げた。犯行過程の克明な描写、捜査官との応酬をへて、物語は息詰まる法廷の攻防へ。謎解き小説の雄アントニイ・バークリーが、一転、犯人の側からすべてを語る倒叙推理小説の形式を活かして完成させた本書は、殺人者の心理を見事に描いて新生面を拓いた。驚くべきスリルに富む歴史的名作!

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488124014

東京創元社
1971『殺意』大久保康雄/訳
(2023年復刊フェアにて復刊)

KADOKAWA
1973『殺意』アイルズ/著 中村能三/訳



『レディに捧げる殺人物語』(1932) / フランシス・アイルズ

原題『Before the Fact』

三つ子の魂百までという。リナは自分の性格を変えることができなかった。決定を先送りすること、思い込みで糊塗(こと)すること。崩壊の足音は遠く近く響いていたのに。八年に及ぶ結婚生活の果て、夫ジョニーの真実に気づいたそのとき……。人間の不可解な性(さが)と、その内心の葛藤。ヒッチコック『断崖』の原作としても知られる、アイルズ=バークリーの傑作犯罪心理小説。(別題『犯行以前』)

引用:https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488124021

東京創元社
1971『レディに捧げる殺人物語』鮎川信夫/訳
(1999年復刊フェアにて復刊、2024年復刊フェアにて新カバーで復刊)

早川書房
1955『犯行以前』(HPB112)村上啓夫/訳



『服用禁止』(1938)

原題『Not to Be Taken』

殺人と突然死について語った男が数日後に「そうして」死んだ。砒素中毒死なのか、あるいは仕組まれた「殺人」なのか。検死によって明らかになったこととは……。〈読者への挑戦状〉も挿入された黄金時代の風格漂う本格推理小説。作品解説および監修・森英俊。

引用:http://www.harashobo.co.jp/book/b368952.html

原書房
2014『服用禁止』白須清美/訳



『被告の女性に関しては』(1939) / フランシス・アイルズ

原題『As for the Woman』

滞在先の夫人イヴリンに惹かれ始めたアランは、予想外の事件から絶体絶命の窮地に追い込まれてしまう。優柔不断な青年の揺れ動く心理を辛辣なユーモアをこめて描き、『殺意』以上の傑作とも評されるアイルズ=バークリーの到達点。「『長く忘れられた存在』との評が信じられないほどの傑作だ」(安岡真氏評)

引用:https://www.shobunsha.co.jp/?p=1004

晶文社
2002『被告の女性に関しては』白須清美/訳



さいごに

いかがでしたか?

2024年12月20日に『地下室の殺人』が刊行とのことで
アントニイ・バークリーの作品をまとめてみました!

個人的好きな表紙ランキング上位に入るのが
このアントニー・バークリーのシリーズなんですよね〜
なのでシリーズが揃ってくれたら嬉しいなと。

(同じ出版社で揃わないシリーズは手が伸びにくいというのが本音w)

未読の作品も多いので今後が楽しみです☺️



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