SNSでデマがなくならない理由とInstagramにおける特有の問題
こんにちは!
あやかです。
今日はSNSでデマがなくならない理由について考えてみます。
SNS全盛期。
誰もが簡単に情報を発信し、受け取ることができる時代になりました。
でも、その一方で、デマや誤情報が出回ることがあとを絶ちません…。
私のアカウントにも、昼夜いろんな情報が届きます。
そのなかには目を疑うような情報もあります。
「そりゃないだろ」っていう健康法やトンデモ商品
「医療は悪」っていうような怖い情報。
見ているとなにが良くて何が悪いのか混乱してくることもしばしば。
でも、送られてくる情報には傾向があることもあります。
たとえば
「X線検査で癌になるって本当ですか?」というような質問が最近多いな、と感じたら、実際に「レントゲンは医者が利権のために撮っている!!騙されるな!」といった動画がバズっていた
「重曹クエン酸水であらゆる不調が改善されるって本当ですか?」という質問がやたらくるな…と思ったら、大物女優が重曹クエン酸水を勧めていた
というような具合です。
どこかでトンデモ情報がバズったら、
私のアカウントのDMに質問が寄せられるって構図ができています。
(風が吹けば桶屋が儲かる構図ですね。私も儲かったらいいのにな)
まあ、そんな感じで、
今日もSNSの世界では信じられないようなトンデモ科学が生まれて
拡散されているわけです。
それはなぜなのか。
なんで無くならないのか。
私なりに考えてみます。
SNSでデマがなくならない理由
1. 情報の拡散が速い
SNSは情報を瞬時に情報を拡散させることができます。
「シェア」や「リツイート」のボタンを押すだけで、自分のフォロワーに情報を広めることができます。
よく考えなくても、自分の言葉で誰かに話さなくても、ワンクリックで情報を広められる。
一瞬で情報が広まりますが、一度広まった情報を削除したり訂正するのは難しいので、誤情報であっても、それが訂正されずに広まってしまいます。
SNSのアルゴリズムは、ユーザーが興味を持ちやすいコンテンツを優先的におススメに上げてきます。
残念ですが、センセーショナルで偏った情報やデマの方が注目を集めやすいです。
こういう投稿がバズって、どんどん拡散して、噓から出たまこと的に市民権を得てしまうんですよね…
2. 人間の感情的な反応のせい
人はネガティブな情報に反応しやすいため、必要以上に「煽る」発信を信じてしまうことがあります。そして、それは焦りや不安を産むために、情報の真偽を確かめる前に他の人に言ってしまいがちです。
多くのデマは、悪意ではなく、単なる誤解や無知から広まります。
また、すでに持っている信念に合致する情報を信じやすい傾向があります。知らないから、おかしいと気づかない。
もともと不安だから「危険!」と言われると「そうなんだ」と思ってしまう。
たとえば、健康や安全に関する不安がある人は、その不安を裏付けるような情報を無意識に信じてしまい、デマに引っかかることがあるそうです。
私のアカウントに「不安です」と相談に来る人も、こういう人が多い気がします。
3. 悪意ある発信者や利益目的の情報操作
時には、デマを意図的に広めて自分の商品を売ろうとする悪意ある発信者、広告収入などの利益を得るために煽って注目を集めようとするサイトも存在します。
「癌検診には行くな!」「添加物食べるとしぬぞ!」と煽っている人は
高額な水やサプリなどを売っている場合があります。
でもその背景を知らずに、信じてしまう、拡散してしまう人も多いです。
あとは、そのような発信者を信じて、自身も発信している人もいます。
なかなかややこしい構図ですが
人それぞれの信条や正義は違うので、こういうことになっちゃうんですよね。
発信者の狙いを冷静に見極める必要があります。
Instagramでデマがなくならない理由
Instagramは他のSNSと比べて、画像や動画に特化したプラットフォームなので、デマが広がる原因も少し変わってくると感じています。
1.ビジュアル優先の情報伝達と誤った図
Instagramではテキストよりも画像や動画が主な情報伝達手段です。
そのため、視覚的にインパクトが強いコンテンツがシェアされます。
これにより、一見信頼性がありそうな
図やグラフが実際には誤情報である可能性があっても、気づかれずに広がることがあります。
特に健康系のデマは、
・紹介されている図に根拠がない
・過去に否定された論文のデータが使われている
・違う薬の体への効果の図が転用されている
・グラフにつかわれている数値の単位が意図的に大きく見せられている
というようなものも多く混じっているので注意が必要です。
(↑こういう図やグラフは本当によく見ます。電磁波が人体に及ぼす害のデマもこれが多いです)
その道に詳しくないと、使われている図やグラフがおかしい/間違っていることに気づかないものも結構拡散されているので、本当に気をつけたほうが良いです。
2.リール・ストーリーズでうろ覚えのまま拡散される
特にInstagramのリール投稿は、短くてもインパクトがある表現が求められます。そのため、情報が端的に伝えられるけど、内容が省略されすぎていたり、誇張されていたりすることがよくあります。
その情報には実は条件がついているけど、その条件が削ぎ落されて発信されていることも多いです。
さらに、1分ほどで終わってしまう動画なので、
さっと見てうろ覚えのまま「こんなのがあったんだけど…」と聞きかじったことが拡散されることも多く感じます。
ストーリーズもしかり。24時間で消える情報なので、後で確認したくてももう見られなくなっていますよね。
「あの人のストーリーズでこんな感じのことを言ってたんですけど、本当ですか?」という、ふわっとした記憶のままの質問が来ることがあります。
例えばその人は「不確かな情報なんだけど…」というノリで友人に話しても、聞いた人はどれだけ不確かな情報なのかが分からないので、そのまま信じてしまう。
まるで、伝言ゲームのように
曖昧な情報が、分かりやすい部分だけ一人歩きしていることがあります。
とくに科学的な情報の場合、
その情報についている「条件」が大事だったりするんですけど
それがぜんぶ抜け落ちているから変な話になっている。
そういう構図がよくあると感じます。
3.インフルエンサーの影響力と規制のゆるさ
Instagramでは、インフルエンサーが大きな影響力を持っています。
彼らが何かを推奨すると、フォロワーたちはそれを信じてしまうことがよくあります。
(これは私も気をつけないといけない問題。だから発信するときの科学的根拠には細心の注意を払っています)
特にインフルエンサーが健康商品やライフスタイルの提案をする際に、科学的根拠がないデマや誤情報を無意識のうちに広めてしまうケースが少なくありません。(フォロワー5万人いるインフルエンサーが大真面目に電磁波対策ネックレスのPRをしていてひっくりかえったことがあります。)
健康情報については、webではまだ薬機法などの規制がちゃんとしていますが、Instagramは画像や動画が主体のSNSということもあり、医学的に根拠のないことを言っても野放しになっている状態です。
また、投稿者がリンクや出典を明記するケースが少ないので事実確認も難しいです。
こんな感じで、Instagramでは偽の健康情報やエセ科学が流行りやすいと考察しています。
まとめ
SNSやInstagramにおけるデマの広がりは、視覚的なインパクトやアルゴリズムの仕組みによって助長されています。
「ん?」という投稿を見た時は、
感情的に反応する前に情報の真偽を確認し、冷静になることが重要です。
また、インフルエンサーやフォロワーの多いアカウントの情報であっても、必ずしも正しいとは限らないため、常に批判的な視点を持つことが求められます。
特に健康に関する問題では、SNSの情報を鵜呑みにしないで
お医者さんなどの専門家に確認したり、
信頼できる情報源(国立がん研究センターなどの公共機関のサイト、薬の専門のサイト)で調べることが大事です。
物理学・化学・生物学などに関しても、トンデモ科学はあとを絶たないので
科学的におかしくないか?ということを自分で調べることが大事かと思います。
まあ、私もInstagramで発信しているので
「お前が言うな」と言われそうですけど…
Instagramの情報は個人の感想レベルのものがほとんどなので、
ちゃんと自分で考えてから判断しましょう!ということです。
私も気を引き締めてがんばります。
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