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バスでのおばあさんとの出会い「家族って幸せよ」

愛ある優しいみなさまへ

先日、偶然居合わせたおばあさまのあたたかいお話です。

わたしは、月2回兵庫県の加古川という場所へ電車とバスを乗り継いで
片道3時間ほどかけて通っています。

そのバスの中でのお話です。

ローカルな路線バスで、1日に数本のバスで
1時間に1本あるかないかレベルです。
わたしのような、よそ者が乗るのは類稀でしょう・・・。

利用者についても、ご高齢の方が多いです。

いつもは2人がけの座席にひとりで座っていても問題がないのですが
その日は、天気が良かったせいか乗車人数が心なしか多かったです。

そして、2人がけの座席にひとりのおばあさまが座っている隣に
身を寄せさせてもらいました。

いままでに路線バスでとなりに座った方とおしゃべりをすることって
あまり経験がなかったのですが、話しかけてくださったんです!!

(内心、めっちゃおどろきましたよ)

最初は、婆「まぶしくない?大丈夫?」と話しかけられ
わたし「大丈夫ですよ!」と答えてから、話が終わらず弾みまして・・・。

婆「曲がったら、まぶしくなくなるわよね!
  路線もだいぶ減ってしまってね、不便になったのよ」

わたし「そうなんですか!」
(よそ者のわたしは全く存じない)

婆「昔はね、〇〇路線が通っていて、とても便利だったんだけどね
  路線変更になって通らなくなったのよ~。
  なんで路線変更になったのかしらね~。」

わたし「裏事情ですかね-。今日はお買い物帰りですか?」
(スーパーの大きめな袋をもっていらっしゃったので・・。)

婆「そうなのよ!マルハチさんが大好きでね、あそこができる前は、
  駅裏のマルヤスさんだったんだけど、きれいやし、
  いまは断然マルハチさんなのよ!!」

(よそ者のわたしは全く地元のスーパー事情がわからない・・・。)

そこからしばらくスーパーネタが続き、、

婆「どちらまで乗られるの?」
わたし「〇〇までです。」

何て質問されたかは忘れたのですが、
わたしが両親の元へ通うという設定になりとても親孝行な娘になりました。

そこから、しばらくお婆さまから親孝行話がつづく・・・。

めっちゃ親孝行を絶賛され、
婆「親はどれだけ尽くされても足りない生き物よ~」

そこからね、このおばあさんの素敵な人柄と人間性と人生が現れたんです。

話によると、お父様を早くに亡くして、
女でひとつで母親に育ててもらったんだとか。

ご結婚されて、お母様のもとを離れてからも弟夫婦と一緒に住んでいる
母の元へ電車を乗り継いで定期的に通っていたんだって。

そんなお母様は10年ほど前に旅立ったそう。

10年経った今でも、
もっと母親に親孝行をしたかった。
女手ひとつで育ててくれた母親に
あんなこと、こんなことをしてやりたかった。
そんな想いが溢れてくるんですって。

その話を聞いて、
いま両親が健康でいて、ともに過ごせる時間であり、
顔を合わせることが当たり前になっているけど、
亡くなったときにわたしは後悔するかもしれない。
そんな考えが頭をよぎりました。

そして、お婆さまの話は続きます。
毎年、お正月に娘と息子の嫁からお年玉をいただくそうなんですね。
そのお年玉に、娘から「いつまでも元気に長生きしてね」
息子嫁から「いつもありがとうございます。お世話になって感謝してます」
といった、ひと言が添えてあるそうです。

「こうやって想ってもらえることは嬉しいものよ。」
と、おっしゃっていました。

嫁姑問題の傷が深い我が家では、幼い頃からずっと、
母親が姑のことを嫌っていたので、嫁姑ってそういうギクシャクした
関係という固定観念が植わっていました。
なので、お婆さまのようなご家庭の嫁姑関係が築けることが
夢のようで、「嫁姑って、苦しくないんだ!」って
驚きと気付きがありました。

お婆さまは、お孫さんのこともとても愛しているようで
婆「孫が春から神奈川の大学に行ってしまうのがとても寂しくて、
心配なのよ」とお話をしてくださいました。

ちゃんとご飯をたべるのか、身の回りのことはひとりでできるのか・・
心配がつきず、孫からは「おばあちゃん、僕と一緒に神奈川来るか~」って
言われた、とお話しされました。

なんと優しいお孫さん!!!!

そして、愛されているお婆さま!!!!

って、わたし心がぎゅっとして感動しました!!!!!


バスに一緒に乗っていたのは30分ほどですが、
お婆さまの素敵な人柄と、幸せにとても心豊かになりました。

「このひとは、人を愛して、人から愛されてきたんだな」
っていうことがひしひしと伝わってきました。

人間って言葉にも、表情にも、その方の生き様が乗ります。
このお婆さまから、「家族って幸せだよ」って
教えてもらえたように想います。

きっと、この出会いは
偶然ではなく、必然であり、必要なメッセージですね。

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