ツイステのコスプレで踊って何が悪いのか(後編)
自身は有名コスプレイヤーに興味は無いし、誰かまで詮索する気は無い。ただ、有名だから苦言を呈したい。
有名ソシャゲの公式コスプレイヤーを務めている場合、大方何処かの芸能事務所などに所属し、イベントコンパニオンの一種として派遣される形だろう。当然、無給ではなく、事務所にも本人にも金は入っている。
その場合、コスプレイヤーはクライアントの広告塔であり、事務所の営業ツールだ。当然、その公式コスプレイヤーと云う肩書きも本人につく。
それが、他のジャンルとは云え自ら感染を招くような行為に出た。何度も書くが、2019年以前なら、ここまで事態は大きくならなかった。ただ、2020年以降は今までのようにはいかない。
真っ当な事務所であれば、コンプライアンスの観点からも契約した人材に対しては相応の対応を求める。それが派遣を求めてくるクライアントに対する責任だ。また、人材もそれに従わなければならない。
フリーランスであれば、対応から自分で練った上で契約人材より厳格な運用と云う対応を求められる。
ディズニーツイステッドワンダーランドと云う旬なジャンルのコスプレで、なまじクオリティが高く、なまじ有名人が踊れば、バズらないワケがない。賞賛と敬意を一挙に得られる。承認欲求は、一生涯分は満たされたのではないか。尤も、満たされたところで何になるのか、承認されることが無い身からすると甚だ疑問なのだが。しかし、コンプライアンスを問われるのは時間の問題だ。感染者がいなかったのは結果論に過ぎない。それだけでなく、衣装のライセンスに関してもだ。
ソシャゲの公式コスプレイヤーの中には、Fate/GrandOrderの担当もいたと云う。FGOと略されるそれは、ツイステとは同じ配信元と云う共通点が有る。
開発こそ前者はディライトワークス、後者はセガサミー系のf4samuraiだが、配信は共にソニーミュージック子会社のアニプレックス。
同社に派遣される人材が、別作品であるが同社の商品でコンプライアンス違反に問われかねない行為を犯した、となると、アニプレックスにとっても看過するワケにはいかない。担当のコスプレイヤーの降板で済めば、御の字と云ったところか。
フォロワーとの話の中で飛び出した、これによってディズニーがツイステのライセンス契約を打ち切り、サービス終了と云う事態には、実際はならないと思う。
しかし、コスプレに対するガイドラインが厳しくなるのは間違いなかろう。以前書いた、Dハロのツイステ解禁も元からほぼ有り得ないと認識しているが、更に遠退くだろう。
この問題は広告の件も含めると枚挙に暇が無く、この辺りで筆を止めることとするが、コスプレは他のどのオタクコンテンツよりも、慎重を求められるカテゴリーだ。オンラインだろうとオフラインだろうと、活動は顔出しが事実上必須で、更には人間関係が直結すると云う特殊性を持つ。
そして、最近はコスプレイヤーのアイドル化などで、ネットメディア以外のメディアへの露出も増えた。かつてのようなアンダーグラウンドな趣味ではなくなりつつある。
そのため、例えば今回の件で当事者だけでなく
「これだからコスプレはケシカラン」
と見られる可能性も大いに有る。事実、コスプレは頭が悪い社会不適合者の現実逃避と云う見方も、エロと同時に根強いのだ。
今回の件は、コスプレ業界だけの問題で済むとは思わないが、コスプレへの風当たりは少なからず強くなる。
「バカなことをやらかしやがった」
と云うのが正直な感想だ。
事の顛末は見届けたいものだ。
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