ツイステのコスプレで踊って何が悪いのか(前編)

旬なジャンルと云うものは、得てして荒れるものだ。鬼滅の刃もそうだった。原因は往々にしてファンの民度だが、今回の件は、その範疇を逸脱している。

自身のnoteで、今最も読まれているのはツイステ関連の記事。総閲覧数の9割近くを占める。
ツイステとは、自身のnoteの読者なら改めて説明する必要も無いが、ソニーミュージック子会社のアニプレックスが企画と配信を手掛ける…開発はセガサミー系のf4samurai…スマホゲーム、ディズニーツイステッドワンダーランドのことだ。
ディズニーの悪役、マスターヴィランズをモチーフとした世界観で、Twitterでは度々、twst…twistedの略としてだろう…と略される。
ディズニーから版権を得たソシャゲは、2020年3月の連休にリリースされるとロケットスタートを切り、外出自粛による巣籠もり需要も掴んだか、女子向けソシャゲでは断トツの売上を誇る。リリースから半年経たずながら、今やアニプレックスにとって、Fate/GrandOrderと云うソシャゲと並ぶ主力コンテンツとなっている。

さて、今回問題となったのは場所を貸し切って、ツイステのコスプレをして踊った、所謂「踊ってみた」動画をネットにアップロードしたことだった。
これには感激と賞賛のコメントの一方、この行為を非難するコメントも相次ぐこととなる。
自身は動画を見ていない上、フォロワーのツイートから情報収集をした上で記事を書いているだけだが、これが2020年の年始以前であり、且つツイステでなければ、まず非難はされなかったと認識している。

まず、ツイステでなければ非難されなかった、と云う点から触れようか。
先述の通り、ツイステはディズニーが版権を管理している。ディズニーと云えば版権に厳しいことで有名で、ツイステもそのガイドラインに則って運用しているだろう。当然、東京ディズニーリゾートを運用するオリエンタルランドも同様だ。
その上で、コスプレについても
「自作衣装は事実上の黙認、既製品は公式衣装…現時点では未発表…のみ可」
として、コスプレ衣装市場の殆どを占める、所謂海賊版衣装は禁止と云う方針だ。当然、オーダーメイドでもディズニー公式でなければアウトだ。
その衣装をどう用意したのかは不明だが、ディズニー作品のコスプレで踊ってみたの動画を投稿してよいのか、と云う疑問は残る。

そして、時期が非常にマズかった。
この動画を収録したのは2020年6、7月のことらしい。具体的に何時収録したのかは知らないが、緊急事態宣言は解除されたと云っても、リスクは依然として高いまま。いくら体調の確認などと対策を報告し、また現時点で感染者もいないことを説明したとしても、それは結果オーライに過ぎない。
移動はバスだったようだが、その車中やオフでの自撮りなんかでは、密度が高い写真も上がっていたと云う。それでいて収録での密度も含めると、今まで感染者が出ていないのは関係者の対策の努力の賜物…ではなく、単に運がよかっただけだ。
万が一、これで感染者が発覚した場合、責任を負うのは誰かと云う話になる。特に出演者の中には、事務所所属で、様々なソシャゲの公式コスプレイヤーとしてイベントコンパニオンを務めるような、なまじ有名な連中もいるようだ。

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