緊急事態宣言下でイベントにサークル参戦した話(1)

1月最後の週末、同人イベントであるコミックシティに参戦した。しかも、初めてサークルとして。唯一の地方イベントとなる福岡では、2020年11月以来2ヶ月半ぶりのことだった。
前回の11月は上旬の話だったが、そこから感染者数は日を追う毎に右肩上がりで、年末の時点でイベントは開かれるのか懐疑的な声も聞かれるようになった。
そして、年明けの緊急事態宣言。しかし、今回は昨年の初回に比べて緩く、イベントも来場客数の制限こそされるものの自粛…あくまでイベント側の良心に委ねる…を迫られているワケではない。そしてコミックシティにとっては、前週の東京に続き2回目の緊急事態宣言下でのイベント。
東京は通常通りだったのに、それより規模が小さい福岡ではやらない…それは団体として無いだろうと思ったし、そもそも台風がほぼ直撃の状態でも通常通り開いた経験が有る。そして、コスプレチケットの発売の時点で、何が何でも決行する気だと思った。

さて、今回は今組んでいるコスプレイヤーが出すサークルのヘルプとしての参戦だった。元は東京のイベントのために合弁で立ち上げ、名前も決めたサークルだったが、目的のイベントがなくなったことで、不本意ながら地元福岡で出すことになった。だが、その相手にとっては初めての個人名義サークル。そのため、この合同サークルから自身が一度離脱して名称を譲った上で、常駐のヘルプとして合流する形で、今の体制にした。
行く、と決めれば対策はとことんやる。まず、マスクは今までエアリズムを使っていたが、最近不織布マスク警察が五月蠅いと云うので、マツキヨで1箱66枚入りを2箱まとめ買い…エコバッグのキャパシティ的にこれが限界だった…したものを使うようにし、3枚をケースに入れて持ち運ぶようにした。そして、昨年11月の愛知と兵庫遠征用にZoffで購入した度無しの飛沫対策眼鏡を掛け、更にAmazonで購入したフェイスシールドをその上から着ける。
除菌用のアルコールは、入手困難のパストリーゼ77。個数制限が有る中、毎日色々な雑貨店に通い、既に4.5リットル分確保してある。スプレーの回数としては4500回相当か。そこから500ml入りのボトルを持ち出し、サークル用にした。因みに、50mlの携帯用ボトルも持ち歩いている。
更には、個包装した商品の上からでも内部を除菌できるように、昨夏に購入して普段でも使用している紙箱製のUV除菌ボックスを持ち出した。商品にアルコールは品質変化を招くとして、UVにしたのだ。
ここまでやれば、後はもう運次第…としか云いようが無いほどにしたが、流石にサークルの相手も驚いていた。

しかし、朝から前途多難だった。朝、急に腹痛に襲われ、薬を飲むが、1時間に5回ほどトイレに行って下す。水もダメだし、朝食のゼリー飲料も飲んで数分でダメ。幸い、熱は無いしそれ以外の症状も無い。恐らくは前夜、準備しながらオンラインゲームでセッションして遊んでいたが、その時にノンアルコールビールと生ハムを堪能していた。それで腹を冷やしたか。
気温は最高でも12度、それぐらいならイベント中に水分補給しなくてもいける、と確信して、出発した。

集合時間に間に合わせるには、在来線特急では間に合わず、1駅だけ新幹線に乗る必要が有る。そこで、休日の日帰り限定且つ往復専用の企画乗車券を購入し、新幹線に乗った。それでも、前述の理由で新幹線を1本遅らせたが、それが地元の小倉駅始発で停車時間も長かったため、洗面所に行く意味では好都合だった。
博多で新幹線を降りると、今度はバスに乗る。直行の臨時バスは前回から出ていないため、普通の路線バスを使うしかないのだが、それでも普通であれば満員であるハズのバスは、途中から乗っても余裕で座れるほど。10人も乗っていなかった。
20分ほど行った先が、今回の会場、福岡PayPayドーム。野球などで使用されるアリーナを全面養生した上でイベント仕様にすることで対応している。
イベント団体側の対策としては、アリーナの地面に埋まった水道を使い、蛇口とシンクを用意して臨時の手洗い場を複数設置した。そして、クラスター発生時のためにイベントを事実上の会員制とした。具体的には、サークル登録時に必要な自社会員の登録を来場客にも全員義務付けた。それには、住所や電話番号などの個人情報が含まれる。その上で、来場時に会場の敷地内でログインした上でGPS認証をブラウザ上ですることで、会員のうち来場客だけを抽出して、連絡することが可能としている。
また、今回から義務化となった、あのバッテリー消費率で悪名高い接触通知アプリCOCOAの接触確認画面提示は、サークル入場では行われなかった。あくまで来場客専用だろうか。
ただ、このアプリは位置情報やBluetooth、通知の権限を拒否していても、定期的にダイアログが出るだけで無視しても強制終了されるワケでもなく、当日にインストールやリセットをして使用開始1日目だとしても、提示した時点で接触確認が見られなければ簡単に通過できるため、単に大手イベントとしてのCSRでやっていると云う印象だった。

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