やはりツイステがTDRで荒れた件(前編)

その一報を聞いた時、やはりかと思った。半年近く前に短期間で書き連ねた、自身としては珍しくディズニーに触れた記事。それが的中する可能性は大いに有ったが、本当にその通りになった。

事の発端は、RTで回ってきたツイートだった。TDR…東京ディズニーリゾートでの仮装らしき写真と共に、ディズニー学級会が勃発していた。その写真では、顔から下だけしか写っていないが、明らかにツイステのコスプレ衣装を着ていた。
…正直、頭を抱えるしかなかった。

何度も説明してきたが、ツイステとは、ディズニーの協力の下、ソニーミュージックの完全子会社アニプレックスが企画と配信を手掛け、開発と運用はセガサミー系列のf4samuraiが担当するスマホ向けゲーム…所謂ソシャゲで、正式名称はディズニーツイステッドワンダーランド。今では、同じくソシャゲのFate/GrandOrderと並ぶアニプレックスの2大タイトルの一角であり、女子向けソシャゲとしては断トツの売上高を誇る、2020年の最大のビッグタイトルだ。
ディズニーの悪役、所謂マスターヴィランズをモチーフとした世界観であることが最大のウリだが、それがWDJ…ウォルトディズニージャパンの協力を得たと謳う部分だろう。因みに、版権の管理はWDJだが、それはTDRも共通だ。そして、今回もこれがキーワードになる。
まず、前提としてTDRは、世界のディズニーリゾートで唯一、ディズニー直営ではない。都心から成田空港へのアクセス鉄道で知られる私鉄大手、京成電鉄を中核とする京成グループのOLC…オリエンタルランドが展開している。WDJとの関係は、コンビニエンスストアと同じフランチャイズ契約だ。イベントやアトラクションを企画するのはWDJで、OLCはそれに沿った実働部隊と云う形だ。2020年は開かれないことに決まったDハロ…ディズニーハロウィンも、WDJのガイドラインに沿ってOLCが展開している。

さて、そのTDRでの仮装は年齢制限が有り、それ以上はDハロの期間中のみ可能だ。その上で、ディズニー作品のみ可能となっている。ディズニー傘下のマーベルコミックスは、ユニバーサルスタジオとの契約…長くなるため割愛するが…問題も有って、禁止となっている。
また、ゲームメーカーのSQ…スクウェアエニックスが開発したキングダムハーツは、長年の要望を経て近年、ようやく解禁された。解禁された根拠としては、共同開発作品であり、またミッキーマウスやドナルドダックなど本家のキャラクターも登場していることで、本家キャラとの絡みが有ることだろう。
一方のツイステは、マスターヴィランズの世界観がモチーフだが、そのマスターの登場も無ければ本家キャラとの関わりも無い。また、協力しただけで…それも恐らくは版権関連のみ…共同開発ではない。ディズニー作品との関係が作中で皆無に等しい上、開発元や配信元とWDJの間では資本関係も無い。因みに、SQもWDJとの資本関係は無い。
世界観がモチーフとなっただけのオリジナル作品で、メーカーとの資本関係も無いツイステが、Dハロで認められるようになるとは現時点では有り得ない。

また、ツイステのコスプレに関するガイドラインも出ている。「承諾していないが、個人で常識の範疇で楽しむ分に関しては可能」だ。一見矛盾しているように思うが、これはそもそものガイドラインの書き方が悪い。
個人的な解釈は、公式コスプレイヤーなどとして認めることは無いが、金銭を得たりせず個人の趣味の範疇で楽しむ分には構わないと云うものだ。そうでなければ、配信から半年でツイステのコスプレも増えてきたが、それが須く叩かれていても不思議ではないが、そうなっていないと云うのは、つまりそう云うことだ。
但し、衣装に関する制限は有り、公式衣装もしくは自作衣装に限定される。それは、市場に流通する分の9割以上が非公式の海賊版と云うコスプレ業界にとっては大きい。また、公式衣装は未だに…生産しそうなメーカーは推測できるが…発表が無く、事実上購入イコール海賊版となる。今したいのであれば、自作が唯一の手段だ。

今回は、購入した衣装を着てインパ…入園すること…していたが、全てアウトだ。そもそもDハロは今年開かれない、この時点で仮装は禁止で、しかも仮装でも認められていないツイステ、トドメはそれが…上記からの推測ではあるが…海賊版であること。
この衣装で入園させたキャスト…スタッフにも問題が有るとの意見も有ったが、一方でツイステかの確認での問いに対し、スタッフに声を掛けられて褒められたと思っているようだ、との意見も有った。

自身は、皮肉に対しては「相手がされて嫌がる…つまりは面白くない…反応」を計算して対応している。最近はそれも面倒で、昨年末に契約した弁護士費用保険の会員証をチラつかせて牽制しているが。
ただ、皮肉が天然で通じない人間が最近増えてきた。これもその典型的なタイプではないのかと思う。

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