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スーパーで季節を感じる

わたしは結婚するまでずっと実家暮らしだった。

料理も洗濯も掃除も、ずっと手際のいい母に甘えてやってこなかったので、主婦5年目にしてまだ夫にほとんどやってもらっている。

家事全般に興味がないわたしだが、最近ひとつ楽しいと思えるものができた。

それは、旬のものを買うこと。

実家にいたときは、スーパーに行く=おやつを買いに行く、とほぼ同義だった。
結婚してほぼ初めて、生鮮売り場に立ち寄ったのである。

一年目は、ただ夫に言われた食材を買うだけのおつかいマシーンだったわたし。

二年目になると、夫のコレステロール値が気になり、野菜や魚を自分の意思で買うようになった。

三巡目にもなると、食品の相場感や安い時期などにアンテナが反応するようになった。
買ったことないけど安いから買ってみるか〜と手に取ったズッキーニが、自分で作ったとは思えないほど美味しいラタトゥイユに変身したときに、「あぁこれが旬のものの味なんだ」と知ったかもしれない。

よく行く近所のスーパーは、旬のものをレシピ付きで紹介してくれるコーナーがある。
わたしはいつもそちら側の入口から入って、都会では影の薄い四季を感じている。

いつもはピーマンが並んでいた棚に、今日は茄子が大量に積まれていた。
奥のほうには、レンコンやさつまいもも姿を見せている。

まだまだ汗ばむ気候だけど、秋は近づいてきている。確実に。

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