見出し画像

私、アジア人だ。

3度目のロサンゼルス空港(通称LAX) 。
Uberで送ってくれたオジさんに笑顔で見送られ、私も「Have a nice day!」と負けじと笑顔で返す。慣れた足取りでチェックインカウンターへ。
そういえば、初めて来た時は、キョロキョロしておどおどしていたな。でもそれが楽しかった。今では一切迷うことなく、足が勝手に動く。そんな自分に優越感を抱いちゃったり。
そして、チェックインの手続きだけで、日本人モードに一瞬で切り替わっていた。
日本人がいる、日本語が聞こえる、カウンターでも日本語が通じる。
荷物を預けた直後に気づいた。「あ、私スタッフの人と目合わせてない。」
アメリカへ来て、相手の目を見て話すことをあれだけ意識していたのに、もう半分日本の気分なものだから、その意識が一瞬で消えたのだろう。
一気に日本人モード。習慣って恐ろしい。

一方で、日本人モードになれることに安心感を抱いてた自分もいた。
旅行時は、初めて降り立った空港に着いては周囲にいる外国人に興奮し、帰りの空港で日本人がいると、「あぁ、日本人がいる。。」とちょっと落ち込んでいた。自分だって日本人のくせに。
でも今日は違った。空港について日本人をみると警戒心が溶けて少し安堵を感じていることに気がついた。
旅行と住むことは全然違う。見えるもの感じることが全く違う。

そしてもう一つ、今日気づいたことがある。

私、アジア人だ。

日本で暮らしていて、韓国人や中国人を見分けることは容易だ。すぐ分かる。
私たち彼らとは違うよねー、一緒にしないで欲しいよねーと話す日本人は多いのかな、少ないのかな。私もたまに思う時があった。昔は、海外で「ニーハオ」って言われると、「私日本人ですから!」と心の中で叫んでいた。
このちっちゃな主張。
アメリカに住んでいても、アジア人を見かけると、韓国人かな?中国人かな?
とか無駄な想定をしてしまうのだが、今日は想定だけで終わらなかった。
一歩下がって見れた。
恐らく韓国と中国であろうCAの集団を見たとき、普通に日本人に見えた。
話している言葉を聞いて、韓国と中国って分かっただけ。見た目だけなら普通に日本人。
「あれ、この人たち仲間だ。」って思えた自分にびっくりした。過去に抱いていたちっちゃな主張がばからしい。

まだ私はアメリカで家の外に出ると、若干の劣等感がある。「あ、日本人だ」とか「どうせ日本人だから。」とかって思われているんだろうな、という被害妄想をしてしまう。
でも多分、ちょっと違ってた。もし私をみたアメリカ現地の人が、思うとしたらこうだ。(いや、そもそも特に何も思ってないかもね。)
「あ、アジア人だ。」それくらいにしか思ってないでしょう。
だって私も、例えば欧米人をみて、「アメリカ人かな?いや、イギリス?それともフランス?スペインもありえるな。」なんていちいち考えないものね。

今日LAXで気づいたこと。
私、アジア人だ。

これが、視野が広がったってやつ??

ちっちゃな主張はなくそう。でもそれとは別に、日本人としての誇りは忘れずに。

そして、成田空港について、早速カバンのチャック全開で歩いてた。ここ日本だからね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?