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はじめまして。アヤコト。アヤのコト。

日本のハワイ。宮崎県の真ん中よりちょっと下。
北と南を川にはさまれ町の80%を森が占める綾町。
綾の森は1年中青々とした葉が生い茂る照葉樹林の森です。
照葉樹林。聞きなれない言葉ではないですか?
照葉樹林は暖温帯から亜熱帯の常緑広葉樹林のこと。
今も原生的な姿を残す綾の照葉樹林は世界的に見ても他に類のない
多様な自然生態系を形成する貴重な森なのです。

町には縄文人の住んでいた地域もあるんですよ。
どうして縄文人がこんなところに?と聞いたら
「どんぐりがたくさんなるからだよ」だそうです。
そう。常緑広葉樹林とはザックリ言うとどんぐりのなる木です(^^)
かなりザックリしていますが…

そんな広大な照葉樹林のど真ん中には、綾町のシンボルがあります。
高さ142m
橋の長さ250m
鉄塔の高さ28mの巨大な橋。
綾の照葉大吊橋(てるはおおつりはし)です。

床、手すり(改築後)

こんなところにあるのか?と不安になるほど山深い場所にある大吊橋。
橋を渡った先にあるのは森。人と自然をつなぐ橋です。

橋が作られたきっかけは、1960年代。
照葉大吊橋周辺の照葉樹林の伐採計画が持ち上がったことからでした。
綾町議会では反対の決議がなされ、町民からも多くの反対署名が集まり国に陳情。伐採計画は白紙に戻され、森は町民の手で守られたのでした。

その後、綾は町を挙げて森を保護する取り組みを始めました。

この照葉樹林を守る。

そのためには何をすればいいのか。
考えてでてきた答えは
たくさんの人に町を訪れてもらい、
森がもたらす豊さ、自然の尊さを知ってもらう
ということ。

人と自然の架け橋になる。

その代表的なモニュメントとして架けられたのが「照葉大吊橋」でした。
完成は綾の森が国定公園に指定された2年後。
1984年のことでした。

カタログ1

綾町のあちこちで広々とした畑が広がります。なんだか不思議と気持ちのいい光景。季節を肌で感じられる綾町にゆったりのんびりしにきてください(^^)

綾町は有機農業の町でもあります。
そう言われるきっかけとなったのは、
1973年に郷田實元町長が提唱した一坪菜園運動でした。

経済的な自立のための自給自足
安心・安全な野菜を食べて健康に!のふたつを目的に

種は町が無料で配布し各家庭での菜園づくりを奨励。
肥料には家庭から出る残飯を利用し、
収穫した野菜を持ち寄りコンテストを開催。
町のみんなが楽しく自分で野菜を育てるきっかけをつくったのでした。

それから50年以上の月日がたち…

今でも綾町は有機農業の町です。
各家庭の生ごみは分別し、町が回収。
(生ごみは各地区に設置されている回収ボックスにいつでも出せるので、燃えるゴミの日は週に1度だけ!これは実はけっこうすごいことなのではないかと思っています)
家庭雑廃コンポスト施設で町独自の堆肥をつくり、畑に戻す。
その畑で作物が育つ…

自然にダメージを与えず経済的な自立の実現。
循環的で持続的なまちづくり。

まさに“今”言われていることばかりではないかと驚くばかり。。。
これが50年以上前の言葉だなんて。。

綾町憲章に定められている一項
自然生態系を生かして育てる町にしよう
は、町の誇りなのです(^^)

2012年には日本で5ケ所目のユネスコエコパークとして登録。
綾町は今も照葉樹林の森と共に過ごしています。

綾町全景写真

人口は平均して7,000人前後。
そんな小さく美しい町、綾町から。

いろーーんなコトをこちらのNOTEに綴っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします(^^)

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