見出し画像

絵本と共に、子どもに親ができること

あなたなら? わたしなら?

ひとつの出来事を多角的に捉えられるようになるために絵本と一緒に子どもにわたしができること。

『Voices IN THE PARK』


『Voices IN THE PARK』
By Anthony Browne

あらすじと特徴


犬の散歩のために公園にやってきて
また家に帰っていく。ただ
それだけのシンプルなストーリー。

忙しい母親と息子のチャールズ

娘のスマッジと失業中の父親

タイトルの『Voices』の通り
そのありふれた光景をこの4人の視点から
それぞれの心の声と共に描かれた
絵本です。

フォントの違いはもちろん
絵の中の色や明暗、表情など
4人の感情や置かれている状況によって
本当に繊細に描き分けられています。

みんな同じ時間に同じ公園で過ごしているのに
景色まで変わって見えてしまう。

特にチャールズとスマッジ、犬たちの出会いは
明るさを灯すように効果的に描かれています。

意味を考えながら何度も楽しめる


アンソニーブラウンの絵本を他にも
持っていますが、中でもこの作品には
あらゆる箇所に象徴的な仕掛けがあります。
ひとつひとつ、意味を考えながら
何度も巡っては確認をせずにはいられません。

ここでお母さんの帽子が現れるのは
どういうことなのだろう?
犬が入れ替わっているのは? など…

子どもも楽しめますが
大人向けでもあり
どの年齢でも深さを味わえる絵本です。

やっている事


この様な絵本を読み聞かせしながら
子どもと短い時間でもいいので
内容について話し合うようにしています。

見えなくても色々な違いがあるという事
同じ物事であっても人によって
様々な見え方があるのだという事
なんとなくで良いので自然と
理解できるようになると嬉しいな。

この人にとっては嬉しいことだけれど
あの人にとっては残念なことかもしれない

◯我が家の対話例:
これをテーマとして
どんな事を思い出した?

『幼稚園のときの敬老の日のパーティ
来てくれた子ははしゃいでいたけれど
おじいちゃんおばあちゃんが来られなくて
なんだかつまらなかったことがある。』

『お預かり(延長保育)ってみんな
おやつが食べられて嬉しそうだけれど
早く帰りたかった。ママに会いたかった。』

時間も長く感じたとのことでした。

そうだね。ほとんどみんなが◯◯なことでも
実は△△な人だっているよね。
みんな違うものね。

読み聞かせが道標に


みんながそうだと言っているから
ニュースでこう言っているから
それは本当に全てなのだろうか。
わたしなら? あの人なら?

自分の考えは?
知りたいと思ったら調べてみよう。
それを知った上でどうしようかな。

もちろん絵本の世界を純粋に
一緒に楽しんでもいるのですが
自然に子どもの助けとなってくれることは
家庭での毎日の対話の積み重ねで育まれる。

そう信じています。

ほんの僅かな読み聞かせの時間が
なにかの道標となることを願ってやみません。

読んで頂きありがとうございました。


⁡#英語絵本
#超読み聞かせ

この記事が参加している募集

習慣にしていること

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?