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お金がないから、大学院はフランスにしました。

こんにちは。フランス在住大学院生の aya です。

「海外留学」と聞くと、(おー、お金持ち)というイメージを持たれる方が多いかと思います。
私は、中学生の時から「留学したい」と思っていて、親に相談もしたことがありますが、「高いから」という理由で、いわゆる「留学」は今までできませんでした。
確かに、学位が取れない、日本の大学と連携している大学での短期留学や、語学留学は、コストとリターンを考えると、割高だと思います。ただ、学位を取る、現地の大学に正規で入学するパターンの留学は、日本の大学に通うより安く済む場合があります。


学費の差

以前、別の記事でまとめましたが、私が実際にフランスの大学院で正規の学生として入学し、勉強するのにかかった費用は、(学費、ビザ申請等手続き諸々)40万円程度です。(タイトルの300万円というのは、大学院に通う2年間の生活費も足したものです。)

それと比較すると、ある記事によると、日本の大学院の学費は「国立82万円程度、公立70~100万円程度、私立(文系)80~180万円程度、私立(理系)100~180万円程度」と書いてありました。

これだけでも、大幅に留学をした方が安いということがわかります。

ユーロで支払われるバイト代

私は、現地のカフェで週20時間を超えない程度にアルバイトをしています。時給は、フランスの最低賃金価格(14ユーロ)ですが、今日本円に換算すると、時給2,290円くらいにはなります。

案外生活費は節約しやすい

給料が高くても、出費も高いのではないかと思われる方も多いと思いますが、割とそんなこともなかったりします。実際、一ヶ月の出費は、1000ユーロ(164,000円くらい)以内には収めることができています。ちなみに、名古屋で一人暮らしをしていた時も、大体同じくらいでした。

家賃

実際、私のアパートの家賃は、580ユーロ(95,000円)で、確かに、名古屋で一人暮らしをしていた時よりは高いです。(部屋の広さは同じくらいで、名古屋では、55,000円の1Kに住んでいました。)
でも、フランスには一定の条件(学生であるということや、月収が一定額を下回る場合)を満たすと、Cafという住宅補助が出る場合があります。ちなみに、私は190ユーロ/月の住宅補助をもらうことができます。なので、家賃は実質390ユーロ(64,000円くらい)ということになります。これは、水道代と電気代も含まれているので、名古屋での一人暮らしの時とは4000円くらいの差かと思います。

食費

次に挙げるのが食費ですが、生鮮食材は基本的に日本より安いと思います。外食をすると、日本より高くつきますが、自炊をするだけで、本当に節約することができます。
スーパーだけではなく、野菜市のようなものが週6であって、白桃が1kg=3ユーロ(491円くらい)で売られていたりします。ナスは、日本のものと比べると、一本が本当に大きくて、一人暮らしだと、ナス1本で三品くらいつくれます。

娯楽

娯楽も、友達と遊ぶ時は、友達の家に招かれたり、自分の家に招いたりして一緒に料理をしたり、ビーチに行って海水浴しながら一緒にしゃべっているだけでも楽しい、というか、それが私の周りの友達のノームで、日本にいた時のことを考えると、毎回外食をしたり、カフェに行ったり、イベントに行ったり、とにかく消費することが多かったと思うので、交際費や娯楽費も安く済んでいると思います。

まとめ

私が日本とフランスそれぞれで同じ条件で大学院生として生活していた場合の資産の動向をまとめてみました。

共通条件

  • 大学院2年間

  • 一人暮らし(生活費は164,000円/月)

  • カフェでアルバイト(週20時間働いた場合)

日本の場合

  • 学費:80万円/年

  • アルバイト代:1,099円/時(求人ボックス調べより)

出費:-164,000・24-800,000・2=5,536,000(553万6,000円)
収入:10,99・20・52・2=2,285,960(228万5,960円)

フランスの場合

  • 学費:240,000円/年

  • アルバイト代:2,290円/時

出費:-164,000・24-240,000・2=4,416,000(441万6,000円)
収入:2,290・20・52・2=4,763,200(476万3,200円)

紫:日本、青:フランス

グラフは、貯金等を考慮せず、初年度の同じ時期に大学に通い始め、アルバイトをした場合の資産の動向を表したものです。一目瞭然ですが、アルバイトをしながら大学院生をすると、日本の場合2年間で300万円の赤字になってしまいます。フランスの場合、赤字は40万円を行かない程度です。

ということで、今回は日本とフランスの大学院生の経済的なシミレーションをしていきました。私のようにお金持ちではない人にフランスでの大学院留学を現実的に考えるきっかけになったら、面白いななんて思っています。

ニュースでも、オーストラリアやカナダへワーキングホリデービザを使って出稼ぎのような形で働きにいく日本人のことが取り上げられていたりもしますが、「言語や文化の壁」と「金銭的な壁」を目の前にしたときに、外国に住むということの方を選ぶ日本人が増えてきているのは、面白い傾向だな、と思います。ワーキングホリデービザは長くて2年間くらいのものだと思いますが、大学院留学は留学のその先に繋がることがあったりもするので、それについてもこれからの投稿でお話しできたらと思います。

とはいえ、皆さんが気になるのは、日本と同じ生活費でどの程度の生活ができるのかというところなんじゃないかな、と思います。そこも含め、未来の投稿で触れていくことができたら、と考えています。

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