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都会から地方にきて17年の私が考えること④~教育

東京から地方にきて17年になる私が感じる、
地方暮らしの教育環境について思うことを今日は書いてみます。


学校の選択肢が少ない

私の住んでいる市の、メジャーな子どもの進路は、

「市立小学校→市立中学校→県立高校」です。
私立小学校はありません。

我が家の長男(高校生)、長女(中学生)は
本人たちの希望で中学受験をすることになったので、
このメジャーなルートからはずれることになりました。

子どもが中学受験をする場合、

ここでの主な選択肢は

①県立の中高一貫校(市内)
②私立の中高一貫校(市外、まあまあ距離あり)

の2つになります。

これ以外にも、
・県立の中高一貫校(市外に2校あり)

・九州内にある有名私立中高一貫校
を目指す家庭もあるようです。

長男の進学先は県立か私立か。

4年前、
長男は「高校受験をすると英語が加わる!」という
本当なのかうそなのかわからない単純な理由で

県立と私立を受験して、
ありがたいことに合格をいただけました。

この時、親戚をはじめ周りは
「当然、県立一貫校でしょう?」という空気でした。

でも、我が家では県立にするか、
往復2時間以上かけて通学することになる私立にするか
なかなか決められなかったのです。

確かに、県立は倍率は高かったですし、

私立は何かとお金がかかります。

通学定期代だけで「うん、なかなかだねぇ」と
ひいて笑っちゃうような額です。

では、心配事項とは何だったのか?ですが、

公立一貫校は、

・国立&理系の大学へ進学に熱心な学校なので
(地方の進学校あるある?)、学年があがるにつれて、
実は理数系が苦手ということがわかった場合、しんどいことになるかも

・クラス数がとても少ないので、視野が狭くなる心配。
それ以外にも、いじめたりいじめられたりなんてことが起こったら?

私立一貫校は、

・地元の友達との関係が薄くなるのでは
 (地方で経営をする夫家族は地元のつながりは大切だという
  意識が強いようでした)

・有事の際、すぐに迎えにいける場所ではない
(ちょうどコロナが始まった時でした+心配性の私)

・睡眠時間が少なくなる
(卒業時の身長が140cm台だった息子には少しでも寝てほしい)

などで、

当時の私は先を心配しすぎる上に、
ベストな選択をしなければと思って、結論を出せずにいました
(とはいえ、夫と最終的には本人に決めさせようと話していました)。

最終的に長男が出した答えは県立中高一貫校への入学。

今のところ楽しそうに過ごせているようなので、
結果オーライとなっていますし、

あの時、私立を選んでいたとしても自分で楽しさを見つけていたんだろうと
思えるようになっています(私も年齢を重ねました)。

娘は隣の市にある私立一択。

その3年後、長女は、
隣の市にある私立一貫校に行くことを決めました。

「広い世界、新しい世界を見たい」という彼女は、

地元の公立中、県立一貫校は考えになく、
いくつかある私立校を受けて、迷いなく決めました。

もともと勉強すること自体にあまり興味がなく、
たとえ悪い成績をとってもあまり気にしない娘でしたが、

さすがに小6春から個人塾に通いだし、
秋頃になってからスイッチが入って(おそっ)、
なんとか合格することができました。

というのも、少なくとも私が見た限りでは
県内の私立中学の受験問題は
教科書をしっかりやっていれば合格できるような感じなのです。

しかもしかも。
成績上位で合格すると、
入学金や学費などの免除が受けられたりもするのです。

県立中学のための受験勉強をした長男の時とは全然違うし、
30年以上前ではありますが、
都内で中学受験を経験した私はびっくりでした。

都会のいわゆる「中学受験」とは全く違うもので、
娘には本当にありがたい環境でした。

私立中高一貫受験者はまだまだマイナー?

娘を含め、遠距離通学(高速道路を使うバス利用)
を使う子も増えているようだけど、
私立一貫校を受験して入学する子は、
こちらでは、まだまだまだ少ないと感じます。

これは、「県民所得の低さ」や
「ひと家族あたりの子どもの多さ」も影響しているとも思いますし、

「私立=公立校に落ちた子が行く学校」というイメージが
以前はあったようなのですが、
それがまだ残っているのかもしれません。

余談ですが、私が結婚式をした時のプロフィールに
出身高校の名前を書いたら
「書かないほうがいいかもしれない」と
周りに言われたことがあったのは、そういうことですね。

3番目の娘は?

春から高学年になる次女。
彼女が受験したいというなら応援しようと思います。

都会だと、
高学年になるこの時期になっても
まだ進路選択も塾通いもしていないなんて
びっくりかもしれませんね。

私があのまま東京にいて、子育てをしていたとしたら、
受験も含めて、
果たして3人の子育てができただろうかと、時々思います。
気力も体力も経済的にも。

選択肢が多いのはいい?悪い?

地方で暮らしていると、
学校に限らず、例えば塾選び、
習い事(大人の習い事も含む)も限られるなーと思います。

ですが、
これをマイナスととるか、プラスと考えるか?!
が、やっぱり大切。

選択肢は少なくても、
学びにかかる費用は全体的に都会にくらべたら低くなります
(だから県民所得が…ってことにもなりますが)。

長女は小学生の頃バレエを習っていて、

発表会にもなると「ひぃ」っと思うような金額が出ていきましたが、

都会の友達に聞いてみると比でないことがわかり、
「ひぃぃぃぃ」っとなりました。

なので、学びの費用がおさえられるということは、

その場が自分にあっていたり、
影響を与えてくれる学校や先生に出会えたとしたら、
コスパ抜群なことになります。

やりたいことも、とりあえず挑戦させてあげようと思いやすいです。

我が家の子ども達も
たくさんその恩恵にあずかってきました。

同時に、やっぱり
「場」とか「体験」の機会は都会に比べたらはるかに少ない。

だから意識して、機会をつくっていくことも大切だなと感じています。

そして、もし学校や習い事(コンクールとか全国大会とか)で
さらなる高みを目指したり、

全国の受験生がライバルとなる受験や
全国共通の検定試験などに挑戦する時には、

「場」や「情報」を「こちらからとりに行く」ことが大切だなと、
大学受験を意識するこの頃です(長男もうすぐ高2)。

すぐに、のんびり受け身になる自分への戒めをこめて…。





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