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「モザイクキャリアでいい」という話を聞いて、自分の粗さを考える〜国際保健の授業と、自分の価値観〜

感染症危機管理専門官の医師、小玉千織先生の授業を聞いた。

WHOの感染症危機管理専門官で、医師の小玉千織先生は感染症対策専門家チームの中心メンバーの1人だ。


内容もかっこよすぎるのだけど医師になるまでのキャリアも、

危機管理へ進んだ理由もかっこよすぎて。


経歴的には

元文系→アメリカで数学科→NYで銀行で働く→NYテロでビルが破壊され、熱で熱すぎて身投げしていく塵のような人達を見る→ずっと危機的な時に一刻も駆け寄ってなにかできる人になりたいと思っていたのになれなかった→人の命より尊いものはない→医師になるために大学編入→感染症専門医→311で東日本大震災に関わる…


結婚しているが、常に海外で別居婚。子どもは自分側に帯同。

WHOや国際関係の職種の中でも紛争や中東地域を担当する女性などに多い悩みだが、全体的にロールモデルが少ない。モバイルハズバンドという夫側が色々転勤について来たり専業主夫になるケースも多いが、ベビーシッターなどを使いながらどう仕事をするのかは正解がないし、まだまだロールモデルが居ない

という。

色んなことがあり、今は日本に帰国された、ということもふくめ

モザイクキャリアでいい。

というようなことが授業の内容以外で、先生の生き方で

Take home messageがあった。



モバイルキャリアの意味としては

(先生の言葉から明確な定義は話されなかったが)

今はこの仕事、次はこう、働く場所も、働く国も変えていく潔さと、

ツギハギでもいいと覚悟を決めることだと思った。

(先生は意図していないかもしれないが、私にはそう聞こえた。先生がもし独身男性なら、もっと違うキャリアの選択肢を選んでいただろうし、今この授業にはでていなかっただろう。)



先生の場合は海外で人道支援、というところで舵を切られていたが

自分を振り返ると、正直「つぎはぎにもほどがあるでしょ。。。」という目の粗さの感じだなぁと思う瞬間も・・・。



でも勇気を振り絞って、どうして自分は人生の中でキャリアを積みたいのかと思い、振り返り直した。


私には「選べる選択肢の広さ、チャレンジする意思もかっこよかった」ように見えたけれど

色んな角度からの視点を入れられることこそが、モザイクキャリアのいいところの一つだと思えるようになった。


私は結婚し転勤や母親になったからこそ、別のキャリアを検討するようになった。きっとずっと一生涯その選択肢を選べばない人もいるだろう。


でもその中で経営大学院に行ったし、グロービスの仲間にも出会いRACを立ち上げられたし、ご縁あって一部上場企業の社外取締役をさせてもらっている。


自分に照らし合わせて

最大限にかっこつけて書くと、私のミッションは、

家族で生きることに絶望を感じたときに、

光を見れる社会に近づけることだ。


特に、医療、福祉、で未来を見れない時に手に届くなにかがある社会を作りたいと思った時に、

多分どんな環境でも、医学的・精神的・家族の何の制限もなく動ける人は少ないだろう。



私はこの先生とは違うので全然違った方向だけれど、

いそんな制限も、悔しいときもあるけど、

受け入れて、そこで出来る選択肢を増やしたい。

と強く思った授業だった。






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