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不登校の親が怒ること 脳の反応を理解し、子どもと自分を安心させることが大事

「子どもとすぐ言い合いになってしまう」
「つい感情的になって傷つけてしまう」

後悔し、落ち込む時、ありますよね。

親も子どもが学校に行けなくなったことで不安や焦り、わからない怖さがあるのは当たり前です。

「不安や焦り、どうしたら良いかわからない状態」では脳は危険を感じ、警戒モードになってしまいます。


その状態では視野が狭まり、
闘争(怒ったり、説得して登校させようとするなど)
逃走(そのままにする、話してもわからないと諦めるなど)
反応になりやすい。

青砥瑞人さんは著書の『Brain Driven 』の中で下記のように書かれています。


トップダウンの意識的な思考する機能が失われ、不適切な行動を抑制する機能も失われる。したがって、思い描いた行動とは違った行動をとる確率が高くなる

『BRAIN DRIVEN (ブレインドリブン) パフォーマンスが高まる脳の状態とは』



これは脳が自分を危険から守る本能なので、抗うことはとても難しい。

だから子どもと話す時に不安や焦り、怖さを感じたら一度距離をおくことも子どもと自分を守るために必要かもしれない。


自分が不安や緊張を感じた時に一度落ち着く時間をもらうねと子どもに伝えることもとっても大事だと思う。

また子どもが自分が不安や怖さを感じた時にどんな反応になりやすいかを理解していくこと。
不安や緊張が高まる場面で気づき、自分が安心や落ち着くことを優先できるようになることが自分を助けると理解するきっけかにもなると思います。


また、子どもも親と同じで感情的になって言い過ぎたり、暴言をはけば、傷つき、後悔します。

それが更に素直に話すことを難しくしてしまう可能性もあります。

自分の命や身体や心を守ろうとして反応するのは当たり前で、それは自分の能力や性格の問題ではないと親子で理解することは親子の良い関係や対話のためにとても必要なことだと思います。

そしてこれから安心した人間関係を築くためにの大きなちからになると思います。



反対に自分をダメだと感じたり、責めることは自分を信頼する気持ちやわくわくしたエネルギーを奪ってしまいます。

また人と良好な関係を築くことに対する信頼も失ってしまう可能性があると思います。

だから親が不安を感じた時に自分を落ち着け、安心することを大切にすることは親子の力になると思っています。

できればお互いが落ち着いている時にこの反応を伝えておくこと。 そして自分が不安や怖さを感じた時に安心するために時間が欲しいとリクエストすることを伝えておくことがとても大事だと思っています。

それが感情が昂った時にお互いにぶつけ合うのではなく、違う選択をする力になると思います。

また何ごとも体験して、実感するまでにある程度の回数が必要です。

お互いに一端停止する選択ができなくても大丈夫。

お互いを責めずに、諦めず、落ち着いた時にできる時は選択していこうという軽さでできたらいいなと思います。

そしてお互いを助け合おうと話せるといいなと思います。


そして何より伝えたいのは
「大切だから傷つけてしまうことがとても残念で、それを変えていきたいと思っていること。」

大切にしたい人なんだと伝えていくことが感情的になった時のストッパーになると感じています。

また子どもの脳は未発達なために起きたできごとを自分のせいだと思いやすいそうです。

『こどものスモールトラウマのためにできること:内面で何が起きているのか』では子どもが受容的に聞いてもらったり、理解されないことで自分に対してネガティブな信念を持ってしまう可能性があると書かれています。



耳を傾けてもらえず、理解されないことは敬意が示されないことであり、(中略)内面が不安定になり、神経過敏になり 、締めつけられる感じや緊張感を感じ自信がなくなり、傷つきやすくなります。(中略)自分を「不完全で」「劣っていて」「能力がない」などの否定的な目で見はじめる可能性があります

『こどものスモールトラウマのためにできること: 内面で何が起きているのか』

このネガティブな信念が人との関係や挑戦すること、言動を選択する時にも影響を与えてしまう可能性があります。


また周りの期待や求めることに応えなければならないという信念になり、自分の限界を超えて頑張ったり、無力感に襲われたりする原因にもなってしまいます。

『こどものスモールトラウマのためにできること: 内面で何が起きているのか』は子どもに関わる人に是非読んで欲しいと何度もかいている本です。


子どもの脳の発達の過程で何が必要か。
敬意をもって聞いてもらえないことでどれだけ悪影響があり、ネガティブな信念ができてしまうのか。

子どもの成長過程で大人がどんな関わりをすることが必要かを脳や子どもが感じることから理解できる本です。