2022読書紹介 | #アンドロイドは電気羊の夢を見るか
こんにちは!Ayaです🐧 毎週金曜日に投稿するなんて宣言しつつ。最近堕落する一方でした😅
久しぶりに投稿します。
さて、この記事では小説を紹介します。最近、イギリス文学を読まなければいけない義務感にかられて、再びいろいろと読み始めてます!
それでは今回読んだ本の紹介にうつっていきましょう!
今回読んだ本はこちら!
アンドロイドは電気羊の夢を見るか
フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」。
ディストピア文学を読み漁っていたのですが、この本はなかなか手を出してませんでした。ようやく読めました!
あらすじ
核戦争によって人間が住むのに適さなくなった地球では、
火星への移住が推奨されています。そして火星への移民には無償でアンドロイドが貸与されます。しかし労働力として利用されるアンドロイドの中には反乱し地球へ逃亡してくるものもいて。主人公のリック・デッカードはそのアンドロイドを始末する警察公認のバウンティハンター。
この世界では本物の動物を飼うのがステータス。リックは電気羊を飼っているが偽物であることを周りに隠している。
なぜかというと、アンドロイドは他の生物に感情移入できない生き物で、動物を飼うことが難しいからです。動物を飼っているということは、人間であることの証明にもなるわけです。
人間とアンドロイドの違いが書かれた一冊。アンドロイドが人間と同じように生活する時代もくるのでしょうか。
どんな登場人物がいるの?
主人公はリック・デッカード。作中ではリックと表記されています。妻のイーランとはある程度うまく行っています。彼はバウンティーハンター。アンドロイド退治を生業とする賞金稼ぎです。しかし、仕事をするうちにアンドロイドに対する考え方が変わっていきます。
第二の主人公として、ジョン・イジドアがいます。彼は人間ですが、差別された人間です。そのため、アンドロイドに感情移入していきます。彼は地球汚染の影響で、生殖権を剥奪された特殊者(スペシャル)と呼ばれる人間です。一般的な人々、適格者(レギュラー)とは区別されています。
また、デッカードど同様の職業である、フィル・レッシュも重要な人物です。彼の直属の上司がアンドロイドだったことがわかって、混乱します。
さらに、レイチェル・ローゼンもまた重要なキャラクターです。彼女はアンドロイドなのです。ネクサス6型のうちの一つ。
加えて、この世界で浸透している宗教の教祖、ウィルバー・マーサーも話のポイントです。
感想
タイトルから気になりますよね。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。
「アンドロイドは人間と同じように羊の夢を見るのか」。
人間や動物など、発達した脳を持つ生物だけが、眠る時に夢を見ます。
このタイトルには、人間が生物である羊の夢を見るように、アンドロイドも自分たちと同じ仕組みでできている電気羊の夢を見るのか、という意味がこめられているのです。「アンドロイドは果たして、人間と同じように生きているといえるのだろうか?」という問いかけになっているのです。
さて、今まで述べてきた通り、この物語のテーマはアンドロイドと人間。アンドロイド、見た目は人間そっくり。そのうえ、賢く普通に生活しています。人間と同じように生活するアンドロイドを見て、私も主人公と同じようにアンドロイドを殺す?ことに違和感をもちました。
されど、アンドロイドはアンドロイド。人間は感情はありますが、アンドロイドには他の生物に共感する能力がないのです。
リックと対照的に描かれているのがイジドア。彼はアンドロイドを歓迎しています。人間でありながら人間の世界から迫害されているイジドアにとって、アンドロイドはまた違ったふうに見えるのでしょう。
私たちはどんどん小説の世界に近づいていっているような気がします。最近はファミリーレストランに行くと、ロボットが食事を運んでくれるようになりました。家電量販店ではペッパーくんが出迎えます。スマホではsiriに頼っています。
この物語のように機械が人間と区別がつかなくなった場合に簡単に処理できるのかといった問題がでてくるかもしれません。
まとめ
物語にはこんな一文がある。リックは物語の後半で、次第に考え方が変わっていく。アンドロイドも願望をもって火星から逃亡してくるのだと。
「人間とは何か」を改めて考えさせられた一冊でした。
小説としては非常に読みやすい作品です。映画化にもなった小説なので、まだ読んでいない方はぜひ。
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