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30代SEの転職活動日記

 こんにちは、新卒でSierに入社し約8年間SEとして勤務している30代女性です。6月半ばより転職活動を開始し、現在は有休を消化しながら面接を受ける日々を送っています。
 約1か月ほど転職活動をしてきたので、簡単に内容をまとめたいと思います。未だにキャリアについて悩んでいる部分もありますが、同業・同年代の方の参考になれば幸いです。
(※まだ転職先が決まっていないこともあり、転職成功体験とか、絶対面接に受かる方法とか、そういった指南書的な内容ではありません。)



-今の会社について

現在の会社は中小Sierで、名前を言ってもどこ?となるような企業ですが、
正直に言って、かなり良い会社でした。規模の割には家賃手当等の福利厚生もきっちり整っており、コロナ禍をきっかけに早々に在宅勤務が導入されたり、年に3回大型連休がとれたり、子供の送り迎えや学校行事が理由で遅刻や休みをとることが当たり前に許されていました。働き方の柔軟性は非常に高いです。
 社員も穏やかで真面目な人が多く、パワハラ・セクハラ等全くありません。部長・課長陣も良い人が多く、正直辞めるのが勿体ないと感じる部分も多いです。


-なぜ転職?

そんなに良い会社なのに何故転職するのか?についてですが、主に以下の理由です。

  • 年収を上げたい

  • なんとなく居心地が悪い

  • 一生この会社で働くか?という問いにYesと言えない

 居心地については、自分も悪い部分があるのですが、私の志向として手を動かすプログラマーとしての役割を好んでおり、顧客折衝やマネジメントといった上流の作業を出来るだけ避けてきました。しかし周りを見ると4年目、5年目で上流を経験する方が多く、「後輩のほうが遥かにSEとして立派な経験を積んでいるのでは?」という考えが年々高まっていました。
 また、ここ数年担当しているプロジェクトでは同じ課の後輩や先輩と関わる機会がなく、かつ在宅勤務で接点がゼロの為、同じ課の人とも疎遠になりつつありました。(ただ仕事内容自体は非常に満足していて、在宅勤務で実装作業を毎日やらせてもらえるという天国のような生活でした。)

 そんななか30代に差し掛かり、今後自分がどういう方向性で頑張ればいいのか?というキャリアについて考え始めた際に、お世話になった歳の近い先輩方も年収等が理由で辞めてしまったこともあり、自分と似た立場で相談できる身近な存在が社内に居ない、ということに気が付きました。ロールモデルとなる存在が居ませんでした。
 
 「どうせ居心地が悪いなら、年収が高くて一生働ける会社が良くないか?」そう考え始めました。転職して中途入社で同年代の人達と馴染めないかも知れない。でも今の会社は仕事は慣れて楽だけど、身近な先輩もいない、居心地がとても良いとも言えないのだから、それならせめて年収を上げて満足しよう。
30代にもなったし、新しい環境で頑張ってみよう。

以上が転職に至った経緯です。


-転職活動開始

4月頃に退職の意思を上司に伝え、諸々の面談を終えて7月末に退職が決定しました。転職先が決まってから退職の準備を進める方が多いようですが、私の場合は楽な方(現状維持)に流れてしまう可能性が高いため、先に逃げ道を潰してから転職活動を始めました。
 6月半ばに転職エージェント1社に登録し、面談を通じて志望企業の軸を固めました。職務経歴書・履歴書を添削してもらい、応募する企業を1週間ほどかけて選びました。(20社応募するように言われたため、全く行きたくない企業も含む。)


-転職の方向性

そもそもどういう企業を受けているのか?ですが、大手のSierが多いです。
自分としては特にSEにこだわりが無く、マネジメント未経験かつ技術面で自信がある訳でもないため、全く別業種(事務とか)も考えたのですが、エージェント曰く「未経験で30代、しかも事務で給料アップは難しい」「福利厚生や長期就業の点で見てもユーザ系Sierが向いている」ということで、Sierや開発系の事業会社しか紹介されませんでした。


-転職の軸

主に以下の3つです。

  • プライム案件で上流から携われるかつ、これまでのWebアプリケーション開発の経験が生かせる。

  • 開発を経験でき、かつ将来的にリーダーも目指せる環境である。

  • 将来的にマネジメントを目指すか技術面でのスペシャリストを目指すか等、キャリア選択の余地がある。

以上は面接時に建前として使用している軸で、実際のところ重要視している点は以下です。

  • 在宅勤務可、副業可 等の働き方の柔軟性

  • 年収や福利厚生(長期就業できるか)

  • 職場の雰囲気

  • Webアプリケーションの開発ができるか?

どちらかというと業務内容よりは長期就業の観点で年収と福利厚生を重視しています。
 今の年齢だと当然リーダー的役割を求めてくる企業ばかりのため、面接ではその内容も盛り込んでいますが、自分的にはリーダー適性はないと考えているため、出来ればやりたくないと思っています。経験してみたいという気持ちは一応あるものの、実装から離れてマネジメント一辺倒になってしまうことは避けたいです。
 一見技術志向が強そうに聞こえますが、実は技術面も自信がありません。
実装作業が一番楽しくて好きですが、別に得意ではなく、普通だと思います。慣れた環境での開発だからやれていた部分もあり、それでも分からないことが日々あって、スーパーエンジニアに頼るばかりです。到底スペシャリストを目指せる人材ではないです。

 どっちも自信がないのに何故またSierに行くのか?と自分でも思いますが、年収upと福利厚生を考えると、過去の経歴上仕方ないとも思います。
正直今の仕事は向いてないですが、他に向いている仕事があるかも分からないので・・・。


-これまでの選考振り返り

書類選考応募:20社 通過:14社
1次面接受験:8社 通過:4社
2次(最終)面接受験:2社 結果待ち:1社 内定:1社

・書類応募
 20社応募しろと言われてしてみましたが、後悔しています。多くても10社で良いと思います。内定を頂けたら是非入社したい!と思える企業だけを受けるべきでした。
 想定より書類選考通過が多かった場合に、私の場合は捨てるのも勿体ないから・・・と考えてしまい、結果的に1次面接が予定より増えてしまい、スケジュール的にもメンタル面でも辛くなってしまいました。(それでもこの時点でかなり削りましたが)
 書類で落とされた理由は、ほとんどが年齢に対するリーダー経験の少なさ(ほぼない)でした。大手Sierともなるとマネジメント業務の方が多いので当然だと思います・・・。若いうちに1回か2回ぐらいは経験しておくべきでした。

・1次面接
 練習のために、志望度の低い企業を早めの日程で受けることになりましたが、正直これも良くなかったです。練習は2社ぐらい経験すれば充分ですし、早い段階で通過のご連絡を頂いた際に、その時点で辞退するもの勿体ないと思ってしまうし、本命の企業陣を受ける時期には面接続きでかなり疲れてしまっていました。

 面接自体については、自分が配属される予定の部署のマネージャーや部長といった方が面接官なので、この時点で合わない場合ははっきり分かると思います。自分のスキルや経験については職務経歴書を見ればほとんど分かるので、面接ではコミュニケーション能力や人柄しか見られていないんじゃないか?と思うぐらい技術的な質問は少なかったです。志望動機も全社使いまわしだったので、各企業ごとの準備はそこまで必要ではありませんでした。
 
 私はフルリモート希望だったため、求人票に「在宅勤務可」「リモートワーク比率80%」等書かれている企業ばかり受けたのですが、実際面接で聞いてみると、ほとんどの部署が在宅勤務なし、またはあっても週2程度や特別な事情がある場合のみでした。客先常駐のところもありました。(コロナ禍が収束してきたタイミングで出社に戻す企業が多いようです。)
 口コミや求人票で調べた企業の情報は、部署によって全然違ってくるので、気になることは面接で早い段階で聞いた方が良いですね。エージェントの情報ですら誤っていることもあります。
 
 この時点でかなり企業を絞り込めました。面接官と合わないと感じたり、客先常駐やフル出社のところは辞退しました。(面接後すぐに辞退のご連絡をしましたが、恐らく結果を待っていても落とされていたと思います。それぐらい、面接中に、なんだか合わないかも?とこちらも向こうも感じられたと思います。)
 1社だけ、絶対に通過した!と思っていたのに落ちた企業がありかなりショックを受けました。面接中の雰囲気も良く、経歴的にも問題なさそうですね、やっていけそうですね、という流れになっていたのにどうして・・・と思いましたが、やはりリーダー経験の面で落とされました。仕方ありません。
 
・2次面接
 既に2社とも面接を終えていて、1社内定、1社結果待ちです。
内定を頂いた会社は、2次面接はほぼ人柄の確認でした。面接中から、是非入社して欲しいといったお言葉も頂けて、内定が出たことを確信しました。

 結果待ちのもう1社は、実は1次の段階で辞退しようと考えていたのですが、エージェントに止められてここまで来ました。面接というよりは、業務内容や会社の体制、キャリアに関する説明がほとんどでした。
 2次面接を受けた後は自分のなかで印象が変わり、志望度が高まったのですが、面接を振り返ると雰囲気は良かったものの、1社目のようなほぼ内定だと分かる言葉は全然なかったため、落ちた可能性が高いと思っています・・・。(1次面接通過の連絡は翌日だったのに今回は遅いというのもあります)
 反省点としては、もっと選考を意識して自分のやる気や、志望度をアピールするべきでした。かなり自然体で答えてしまい、他社の先行状況等も馬鹿正直に回答してしまいました。志望度が低い(滑り止め)と思われた可能性が高いです。あと逆質問の時にちょっとギクッという反応を向こうがしていて答えずらそうだったため、質問内容も良くなかったですね。オファー面談で聞くべき内容でした。


-今後について

 今結果待ちの企業様から内定を頂けたら入社する可能性が高いですが、
もし落ちていた場合は、正直自分でも悩んでいます。もう一社に入社するか、仕切り直してまた一から転職活動が始まるかもしれません。


-転職活動の感想

 まだ終わっていないですが、とりあえず現時点での所感です。

・エージェントを使うと楽だが、自分のペースでは進められない
 
書類の添削・応募や面接日程の調整等、企業との連絡はすべて行ってくれるためエージェントさん本当にありがとうございます と日々感謝の気持ちでいっぱいですが、やたらと応募数が増えたり、その結果スケジュールを詰めざるを得ない状況になったりもしたので、一長一短です。自分的には3か月ぐらいかけてゆっくり転職活動進めようと思っていたこともあり、なんだか急ぎ足だなぁと感じています。
 志望企業が固まっていて、どういう風に進めたいか、何をして欲しいか等はっきり説明できるタイプの人には向いていると思います。上手く利用できるのが一番良いですね。

・書類選考が通った場合、1次選考も割と通る
 
逆に言うと、書類選考の時点でちゃんと落としてもらえます。経歴的に問題なければ書類が通るため、よっぽど人柄が悪いとかコミュニケーションに問題がある、とかでなければ、あとは自分のキャリア志向と一致していれば1次は通るように思います。

・面接の雰囲気は良い企業が多い。
 部署によって勿論異なりますが、基本的には圧迫面接とかは1社を除いて無かったです。面接官が話しやすい雰囲気を作ってくれていると感じる企業の方が多かったですね。事前に「淡々と進む面接です」という情報を伝えられていたけど、実際は普通に話すような感覚だなと感じたところもありました。相手も人間なので当然ですが。

・企業イメージ≠部署のイメージ
 
大手なので当然ですが、部署によって会社が違うんじゃないかぐらい雰囲気が変わると思います。口コミ等でゆるい雰囲気と書いてあったのに、受けた部署がガチガチの金融系で面接官もなんだか怖いし空気重い・・・みたいな会社も1社ありました。働き方の柔軟性についても部署やプロジェクトによって全く異なるため、1次面接である程度確認できると良いですね。

・志望動機は使いまわしができる
 
企業分析が大変!だと思っていたのですが、ほぼしませんでした。自分の転職軸に合わせた企業をエージェントが選んで、その中から応募しているので当然なのですが、転職の軸=志望理由なので、1次選考はこれでゴリ押しできました。(2次選考だと、もっとアピールのために企業の良いと思ったところを自分なりに話したほうがいいんだと思います。)

・経験がない業務について、自分ならどうするか?を考えることが大事
 
私の場合はリーダー未経験なので、もし任された場合どのようにするか?という質問をされることが多かったです。正解はないので、うまく答えられなくても良いですが、自分なりにこうするだろうな、という考えを用意しておくべきです。

・逆質問をちゃんと準備しておくべき
 
これは自分の反省点なのですが、よくある質問を2つほど考えておいて、あとは面接中に気になった内容を聞けばいいや、と思っていたのですが、緊張して咄嗟に質問が出てこなかったりするので、きちんと文章にして質問を作ってくれば良かったと思う場面がありました。
 あとは出来るだけ相手が話を広げてくれるようなオープン質問をしたほうが良いと思いました。クローズドだと面接官によっては話広げてくれないタイプもいるので、一瞬で終わってしまいなんだか気まずいと感じたことがあります。
 相手がネガティブに捉える可能性がある質問は避けた方がいいです。
例えば残業時間についてです。私の場合、求人票に記載の残業時間がかなり少なかったため、むしろ企業側のポジティブ要素のアピールになると思い、雑談的なノリで話を振ったのですが、実態としては残業時間はもっと多いということで、しかも相手の面接官がネガティブに捉えるタイプの人だったので、残業を嫌がっていると受け取られた可能性が高いです。
 アドリブや思い付きで質問や話題を振ると危険なので、志望度が高い企業であれば、きちんと逆質問は準備した方がいいですね。



今後大きく進展があれば続きを書く可能性がありますが、今のところ予定はないです。
拙い長文をお読みいただき、ありがとうございました。


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