テンポキープできないのは音量と連動しちゃってるのかも?
ポップス曲でメロディー担当の部分が来るとつい走っちゃいませんか?
(特に普段メロディーあまり吹かない属のみなさん…!)
実は音量を上げるついでに速度まで上げちゃっている場合が多いです。
これらの現象は無意識になっちゃていることが多いので
音量が変化するとテンポにどんな変化が起きているのかを知ることで
テンポキープへの近道になりますよ!
■テンポキープができない理由
ニシジマが見ていて思うに
テンポが一定に保てない原因は
何かと連動してしまっていることが多いように思います。
その「何か」とはざっくり2パターンあって
↑の2つです。
今回は「音量と連動してしまう」について一緒に考えてみようと思います。
■なりがちパターン
音量と連動してしまうとはどういうことか?というと
音量をだんだん変えていく系の指示が書いてある時です。
>パターン1 加速する
だんだん大きく(クレッシェンド)してね!と書いてあるところは
曲の盛り上がり部分や音が上昇している部分が多いです。
テンションもだんだん上がってしまい結果加速しやすくなります。
>パターン2 減速する
だんだん小さく(デクレッシェンド)してね!と書いてあるところは
曲やフレーズの終わりの部分や音が下降している部分が多いです。
おしまい感が出てくるとゼンマイ仕掛けの人形がだんだん止まっちゃうように減速しやすくなります。
音量の指示と同時に速さの指示も書かれていれば
それで問題ないのですが
特に指示や解釈でそうしたというわけでもなく
音量を調整したら自動で速さが変わっちゃった
というのはダメです。
■音量が変わると音価まで変わってない?
実は気付かないうちに
音量を操ることで音の長さや音と音との間隔が変化しちゃっています。
>大きい音の傾向
たとえば…
↑こんな楽譜があったとして
「よし、がんばるぞ!」と吹いたとします。
どこかしらで息を吸わなきゃいけないし
吹けば吹くほど息の残量も減って苦しくなっていきます。
この時に
ちょっとずつ音符の伸ばす長さが知らないうちに短くなっていて
でも連続で吹くという意識があるから音が終わると次の音を吹いて…
とやっていくと、どうなると思いますか?
↑これが実際に起こっている現象です。
音と音の間に生まれた隙間に気づかずに左に寄っていくと
総トータルの長さが短くなったのが見てわかると思いますが
これがまさしく加速している状態の図です。
この時に
音が短くなっていることに気づけていて
拍にしっかり合わせて吹ける人は
「音が短い!」という注意を受けることになります。
>小さい音の傾向
小さい音は
繊細な音の出だし(発音)のテクニックが必要です。
丁寧に吹こうとするし
なんといっても緊張感がすごいです。
慎重にもなります。
これで初動が遅くなります。
いわゆる出だしが遅れるというやつです。
そして最初の1音が出ちゃえば
次の音の出だしはそれほど怖くなくなりますが
小さい音というのはコントロールが難しいのが特徴です。
だんだん小さくするということは
前の音よりも小さい音に少しずつしていくことになります。
これがテンポが遅くなる原因かな?
と感じることが多いです。(当社比)
■テンポキープの練習アイディア
テンポをキープしたかったら
自分が音量別でどうなりやすいのかの傾向を知ることが1番大事かな?
と思います。
そこをもとに逆算してコントロールする癖をつけていけば
テンポをキープすることができます。
自分の体は自分しかコントロールできないので
今現在の「クセ」を見つけて
逆算してコントロールする「新しいクセ」を身につけるのがオススメです◎
>いろんな音量で基礎練習をアレンジしてみよう
たとえば音階の練習を色んな音量でやるとしたら
6個くらいのバージョンが簡単に考えられます。
音量によって息の使い方や舌の使い方が違う感じがあると思います。
でもだから 早く/遅く なっていいルールはありません。
もっといえば
連動して変化しないようにトレーニングしておくのが
日々の基礎練だったり練習の役割です。
合奏で「そこできてないから練習して!」
と注意されると無我夢中でさらう人が多いですが
「どこからどうなっちゃうのか」をちゃんと認識して
傾向と対策で改善していかないとなかなか上手になりませんよ~
■まとめ
今回は音量と連動してテンポが変わっちゃう話を紹介しました
テンポキープが上手くできない箇所で
ぜひ確認してみてください◎
次回(4/19配信予定)は
短調の曲をカッコよく吹くコツについてお話ししようと思います
イベント全滅中なので純粋に生活の糧になります… いつまで続くんでしょうかね… さすがにだいぶダメージが大きくて泣きそうです(苦笑)