音を造形する
音を出すときに音のどこに意識を向けますか?
音の出だし?切り方?音程?
人それぞれだと思いますが…
じつは答えはどれか1つではなく全部!
今回は音を操るにはどんなことを意識しなくてはいけないのか
ひも解いていこうと思います◎
■管楽器は音の造形が自由自在!
ピアノや打楽器と違って
管楽器はだんだん音を大きくできたりするのが魅力の1つ!
ですが、
自由自在に操れるという反面
しっかり意思をもってコントロールしないと
良い音を維持することはできないのです。
■気を抜くと…!?
こんなこと起きていませんか?
・音があとから膨らむ感じがする(あと押し)
・音の出だしだけ大きい
・音が貧弱 など…
■音を出すときに通過する3つの部分
楽器に息を吹き込んで演奏をする時
無意識のうちに3つの部分を通過します。
【音を出すときに通る3つの部分】
・音の「頭」(出だしの部分)
・音の「からだ(中身)」(伸ばし部分)
・音の「お尻」(切りの部分)
よく音を「ターン♪」とか「パーン♪」といった
擬音で表現することが多いと思いますが
これに当てはめて説明すると(今回は「ターン」で解説)
↓ ↓ ↓
ta - a - n
タ ア ン
① ② ③
✓①「タ」→出だしの部分
✓②「ア」→伸ばしの部分
✓③「ン」→切りの部分
とこの3つの部分があります。
この3つをしっかりと意識をもってコントロールします。
■部分別!意識すること
①「タ」→出だしの部分
音のアタマは音が始まる部分。
ここではタンギングという作業を行っています。
この部分では
曲にあったタンギングを使い分けることが大事になります
タンギングが強すぎる/弱すぎるなどの
曲に合わないアプローチ、いわゆる「失敗」すると
〇 強すぎる
・破裂音になる
・怒鳴っているような、ただただうるさい音になる
・雑にきこえる など
〇 弱すぎる
・出だしが遅れて聴こえる
・細かい音符の連打がはっきり聞こえない など
↑こんな感じのことになります。
タンギングはアクセントやレガートなどの
アーティキュレーションをつけるときにも重要になる技術です。
楽譜を読んで適切なタンギングを選んでください◎
②「ア」→伸ばしの部分
アタマとお尻の間
ここが「伸ばしの部分」になります。
ここは、書いてある音符によって長さが変化する部分です。
白玉音符のような、ながーい伸ばしの時は意識しやすいですが
黒玉の音符の時に意外と見落とされがちです。
伸ばしの部分で気を抜くと
〇真ん中の意識が弱くなる
・音がまっすぐ伸びない(揺れる)
・フォルテが維持できない
・出だしばっかり大きく聞こえる など
↑こんな感じのことになります。
じつはアタックが強く聞こえてしまう原因は
タンギングだけの問題ではなく
その後ろの伸ばし部分が貧弱になっているから、という場合も結構多いです。
③「ン」→切りの部分
ここまで来たらあと1つ!
音が消えるお尻の部分です。
音をおしまいにするとき
よーく観察すると舌で止めてます。
息がなくなったから音がなくなった、ではなく
曲の状況に合わせた繊細な舌の動きで音をおしまいにします。
ここを適当にやり過ごすと
〇お尻を適当にやりすごす
・拍の長さを正確に表現できない
・音の余韻をうまく出せない
・投げっぱなしなかんじになる など
↑こんな感じのことになります。
状況に合わせるとはどういうことかというと
やま型のアクセント(Λ←こんな感じのやつ)だったら四角く止めたり
消え入るようにだんだん小さくしていくなら
息の送り出す量などと連動しておしまいにさせたり
とこんな感じです。
■音の造形に混乱してしまった人へ
考えることいっぱいすぎて...混乱しちゃったよ…
という方、私の説明が多分原因です。ごめんなさい…
超簡単にいうと
上手な人の音をモノマネあるいは完コピするイメージです。
逆にいうと
上手い人はこれが全部できているからうまく聞こえるワケです。
上手に真似ができているか
自分の音をよく聞いて確認しながら吹くことが大事になります。
吹きながら聞くのが大変な人は
録音して後からじっくり観察するのもオススメです◎
■まとめ
曲終わりとかの「盛り上がってまいりました!!」的な演出
管楽器の音の盛り返しってめちゃくちゃしびれますよね~
自分の声のように楽器が自由自在に操れるようになったら
すごく世界が広がりそうな気配がしませんか?
こういうところも
楽器が一生飽きない趣味になりうるところなのかな~
なんて思ったりしてます。
次回(9/14配信予定)は
譜面をもらったら鳥の視点で眺めよう
というお話をしようと思います。
イベント全滅中なので純粋に生活の糧になります… いつまで続くんでしょうかね… さすがにだいぶダメージが大きくて泣きそうです(苦笑)