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彼を見つけた時の私の状況②~その後…

Yさんと会った後や自宅に帰ってからの私の楽しみは配信アプリだった。
少しずつ知り合いが増え、大体そのうちの誰かが配信をしているから、見つけるとそこへ入室してチャットをする。他愛もない会話が色んな気持ちや現実を紛らわせてくれた。

配信アプリは平気で1、2時間、私の時間を削っていく…後に配信側になった私は、どんどん配信アプリに、自分の24時間あるうちの4~6時間を奪われることになっていった…(笑)

そんな中、配信していた彼も数時間、このアプリに自分の時間を費やしていた。
不定期と言いつつも、彼は仕事に行く前に家から配信したり夜の遅い時間、出勤途中、帰り道を使って外から等マメに配信をしていた。

そんな中、企画配信をすることが好きだった彼が、『愛』をテーマに配信する日時を告知してきた。6月末の土曜日か日曜日の夕方だった。
ん~…ムリだ。行けない…残念な気持ちになった。私はYさんと出掛ける予定が入っていたから参加することができない。
案の定、配信されていたその時間に私は大きなエビフライをお店で頬張っていた(笑)
それでも私はアプリを開いて、気になる配信者の彼の部屋に入り、音はナシでミュートでチャットで参加した(笑)
声の配信アプリなのに音が聞けないって有り得ない(笑)彼も笑っていた。丁寧に音が聞けない私にチャットで応えてくれていた。
本当は私、ちゃんと参加したかったんだと少しだけ後悔した。

時系列はちょっと前後するけれど、ここまでに何度か彼の配信を聴きに行っていた。
でも、そこにはいつも女子がわんさかいて、私はチラッと存在を見せながら…ただただ、彼の配信に耳を傾けていた。癒される時間だった。

とある夜、そんな私にもチャットが楽しくできるチャンスが巡ってきた!
わんさか集まる女の子の中で『レイラ』ちゃんと仲良くなれた。彼女も配信者である彼をすごく気に入っているひとりだった。
その日は夜中で周りが寝ちゃったのか、配信者の彼と彼女と私の3人だけになった。
彼は私たちをもてなすかのように、面白い数字遊びをマジックと称して施してくれた。
『伝え方が上手くて、頭のいい人、楽しい!』
私はそんな風にその夜の彼のことを覚えている。
盛り上がった女子ふたりは一気に仲良しになり、そこから奇妙な3人の関係が始まった…

現実Yさんとのことを抱えながら、配信アプリで見知らぬ人と触れ合う。現実逃避の部分は否めなかった。
素性は分からない人達だけれど悪い人には思えない。
声やチャットで惹かれるということをSNSで色々経験してきた私はそこは理解出来ていたので、『ネットマジック』も認識していた。

この時点で3人は、この出逢いが只事ではないことを、それぞれが直感で感じ取っていた。

恋心とか、この人とどうなりたいだとか一切なくて、純粋に『この人たちが好きだ』と感じる気持ちを大事にしたいと考えていた。
その感じる気持ちはこの時にはまだ言葉では言い表せなかったけれど、私と彼については『ソウルメイト』に違いないという…縁を私は感じた。

でもまだこの時点では所詮、ネットの中の人。
リアルではない。だから私はリアルを大切にした。けれどこれ以上踏み込めない境目も見えていた。

当時私たち3人はそれぞれに恋愛の悩みを抱えながら、配信アプリに携わっていた。

季節はここから7月へと変わっていく…
1体1ではなく、3人の関係がゆっくりと動き初める…流れに身を任せるてみることにした。

最後まで読んでいただきありがとうございました🍀*゜

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