BTS【花様年華】①7人の過去
まずは7人が出会うyear19.03.12までの過去に、それぞれに起きた出来事を整理します。些細な内容ですが、どれも7人の人物像を把握する上で重要な出来事です。
ソクジンの過去
ソクジンは他の6人と比べると、裕福で、一見して何の問題もないような家庭で育っています。しかし、幼少期から街の有力者である厳しい父親に逆らうことが出来ず、恐れています。そのため、”いい子でいなければいけない””いい人になりたい”という強迫観念を持っています。
12歳の時に母親を亡くし、以降は母方の祖母のいるアメリカで過ごします。
year09.10.10 親の会社が倒産して借金取りに追われる友人を家に匿うが、父にバレて引き離され、助けることが出来なかった。父の望む通りに生きると決意する。
year10.02.28 スーパーの前で子犬に餌をあげる。テヒョンに出会う。
year12.07.21 母が亡くなり、祖母のいるアメリカの学校へ転校する。父は見送りに来ない。
ナムジュンの過去
ナムジュンは非常に貧しい家庭で育ちました。父親が病気がちで働くことが出来ず、代わりに働きに出ていた母親も体調を崩してしまいます。そしてナムジュンには一つ年下の弟がいて、家族のために自分が働いてお金を稼ぐしかないという環境にいます。
アルバイトの他に、父親の病院の送り迎えや弟の世話など、長男であるナムジュンに頼り切った生活をしていて、ナムジュンは家族のために多くの犠牲を払っていました。
year15.05.21 いつもより遅く帰宅すると母がおらず、電話が鳴る。母が倒れたという知らせを聞く。
year16.06.21 働けない母の代わりにチラシ貼りのアルバイトに奔走する。
year18.05.02 父と病院から帰ると家財が道に投げ出されていた。家賃の滞納で大家に追い出され、数日間、家族でスーパーの倉庫で寝泊まりする。
テヒョンの過去
テヒョンは姉と二人で、アルコール依存症の父親からのDVに耐える生活をしています。どのシーンでも傷だらけの姉と比べ、テヒョンには傷が付いてない場面が多くあり、どちらかというと姉がテヒョンを庇って父親からの暴力を受けているのだとわかります。
しかし、テヒョンはそのことを自ら人に話して助けを求めることはしませんでした。友人や飼い犬に依存していて、裏切られることや突き放されることに過剰に反応します。
year10.02.28 スーパーの前で飼われている白い犬（トンイ）を可愛がっている。トンイに餌をあげているソクジンと出会う。
year10.12.29 出稼ぎに行っていた父が帰ってくる。嬉しくて父の胸に飛び込むが殴られ、日常的に暴力を振るわれるようになる。
year11.10.02 父の暴力に耐えかねた母が、姉とテヒョンを置いて出ていく。追いかけるが母が振り返ることはなかった。
ユンギの過去
幼いユンギは母親からピアノを習っていましたが、母親の厳しい指導や父親の音楽への理解のなさから、精神的に安定しない状態が続いていました。何かあれば”自分のせい””自分さえいなければ”と考えてしまう自己肯定感の低さがあります。
中学生の時に母親を火事で亡くし、折り合いの悪い父親と2人で窮屈な暮らしをしています。
year15.07.25 ピアノの練習中に、厳しく指導する母に反抗する。
year16.09.19 自宅の火事で母を亡くす。燃える家を呆然と眺め、中に誰かいるのかと聞かれて「誰もいません」と答える。葬儀のあと、母の焼け焦げた鍵盤を拾う。以降、父と二人で暮らすが折り合いが悪く、自宅では抑圧された規則正しい生活を送る。
ジョングクの過去
ジョングクが7歳の時、父親が「生きることが辛く、耐えられない」と言い残して母親と自分を置いて家を出てしまいます。ジョングクは幼いながらに”自分は、父の生きていく理由にはなれなかった”のだと考えました。
その後は母親の再婚相手である義父とその連れ子である義兄と暮らしていますが、義父と義兄にのけ者にされ、家には居場所がありません。
year12.07.21 父が、ジョングクと母を置いて家を出ていく。自分は、父の生きていく理由にはならないのだと感じる。その後母は再婚して義父と義兄が出来るが、まるでいないかのように振舞われる。
year12.09.30 道路に空いた大きな穴（シンクホール）を見つける。
year17.09.11 誕生日を10日過ぎても父からバースデーカードが届かず、過去にもらったカードを読み返す。
ホソクの過去
ホソクは7歳の時に母親に置き去りにされ、養護施設で育ちます。当時の母親の面影を今でも覚えていて、いつかは母親と再会して幸せに暮らしたいと考えています。
12歳のときにダンスと出会い、没頭するようになります。母親に捨てられたことに対して、”理由はわからないがきっと自分が悪いのだろう”という意識があり、他人を失望させることを恐れて常に明るく気丈に振舞っていたホソクは、ダンスを踊っているときだけは、本当の自分でいられると感じることが出来たのです。
year09.05.31 母と遊園地に行き、目を瞑って10を数える間にスニッカーズと共に置き去りにされる。
year09.08.30 養護施設のお兄さんたちと花火を見る。
year10.07.23 算数の授業中に数を数え、遊園地でのトラウマを思い出して倒れる。
year14.?? 修練会で初めてダンスを踊る。
ジミンの過去
ジミンは小学1年生の遠足で訪れたプルコッ樹木園で迷子になり、迷い込んだ倉庫で誘拐事件を目撃します。その記憶が原因で発作を起こすようになり、もともと病弱だったこともあって入退院を繰り返していました。
世間体を気にする両親はジミンと向き合おうとせず、ジミンは入退院のたびに転校をさせられていたため、友人と言える存在はいませんでした。
year11.04.06 両親が来れなかった親子遠足で訪れたプルコッ樹木園で迷子になる。裏門の倉庫で怯える子供（チェ）の誘拐事件を目撃し、泥だらけで逃げる。
year17.08.20 両親と出掛ける。車の中で、ダンスのステージに立つ夢を見る。
year18.12.10 5度目の転校で、ソンジュ第一中学校に転入する。
7人それぞれの過去に起きたとされる出来事は以上です。
幼少期にそれぞれの家庭で起きた様々な出来事が、7人の今後を左右する意識や行動に繋がります。
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次回の記事では、7人が出会うきっかけとなる出来事の少し前から、7人が出会い、一緒に過ごした学生時代の出来事を整理します。
〈次回〉
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