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ハンカチ王子のその後

昨日11ヶ月を迎えたたー坊。生まれつきハンディキャップを持ちながらここまで健やかにそして日々ごきげんに過ごしてこれたのは、ひとえにいつも愛情を注いでくれてサポートしてくれる家族、療育の先生方や主治医の先生、そして父母の心の支えとなっている友達のおかげ。来月はいよいよ1歳の誕生日。もう1歳かぁ、しかし全く見えないな、1歳には(笑)

さて、昨日11ヶ月になったということは、先月は生後10ヶ月なわけで、ということは例の定期検診がありまして。以前ブログに書いた通り、二度といくまいと誓ったものの、そこはやはりガラスのハートを持つ母なので、やさぐれながらもちゃんと定期検診に行ってまいりました。

前回の6ヶ月検診で、突然ハンカチ王子と化したたー坊さん。果たして今回はいかに・・

とてつもなく様々な事情が重なって、今回は前回とは違う初めてのクリニックに行ってきました。はじましての先生。事前の問診票で産前産後異常の有無で「有り」を選択、「21トリソミー」と書いていたこともあって、たー坊をみるやいなや、

「こんにちは、ああ、ダウンちゃんね」と。

いい感じ。ダウン症の子に慣れてます、というメッセージと受け取った母。ところが今回はなぜか産前産後の詳細は一切聞かれず、話そうと前のめりになっていた母は肩透かしを喰らいましたとさ。本当に先生によって全然違う。当たり前だけど。今回は、主に今どんな生活をしているか、排泄のこと、離乳食の進捗、発達のことなどなど、割とあっさり進む問診にそれはそれで一抹の不安はあるものの、発達について聞かれた時、「首は8ヶ月で座り、寝返りもちょうど少しずつ覚えてきましたが、ねがえり返りやおすわり、ハイハイはできません。。」と伝えたところ、「そうですね、まだ早いと思います」とサラリ。

ほうほう、そうきましたか。話はスムーズだし、無駄もなくて、でも要点はおさえている。こういうパターンもあるのか、とこちらが学びつつ問診終了。そういえば、よくある、「気になっていることはありますか?」という質問はなかった。きっと気になっていたら質問するに違いないと思っているに違いない。そして、聴診器で心音も確認してもらい、はい終了。あっさり終わったなと立ち上がろうと思っったその時。

先生が、「ちょっとごめんねー」と言いながら、いきなりたー坊をむんぎゅっと掴み、仰向けに寝かしましたとさ。そして、それで再登場しました、あれ。いきなりおもむろにどこから取り出したのかハンカチをパサっと広げてたー坊の顔にかけまして。親はあんぐり。デジャヴですか?いや、またですか!?今回も?これ東京都の指導要綱にでも入っているのか。

そしてそんなことより何より驚いたのが、たー坊さん。

ハンカチをパサっとかけられた瞬間、瞬殺でまるで狩りをする動物のように、右手で自分の顔の上のハンカチをむんずっと掴んでシャーっと放り投げましたとさ。

そして、お口ポッカーンで茫然と立ち尽くしていたであろう母をチラッとみてルンルンなたー坊さんなのでした。アングリ。

そして先生はというと、「うんうん♪」と言いながら、これまたいきなりギュッとたー坊の右手を鷲掴みしてベットに押さえつけ。驚いたたー坊が「ひえぇー?!」という顔をした瞬間、またハンカチをバサーっとかけましたとさ。驚いたたー坊は今度は左手でハンカチを掴んでバサーっと放り投げつつ、「何すんじゃい」という驚きと不満タラタラの可愛いお顔が登場。

いやぁ、どこの手品師よりも速い先生のハンカチ捌きにも驚いたけれど、何より右手でも左手でもハンカチを払うたー坊の成長っぷりに感無量で涙がちょちょぎれんばかりに溢れそうになりました。ダウン症の子は成長がゆっくりというけれど、本当にそうだなと。そういえば先日、旦那さんが他の人との会話の中で面白いことを言っていた。

「ダウン症だから、発達が誰よりもゆっくりだから、できるようになったことを僕たちが見逃すことがなくてお得ですよ」と。父、いいこと言うやん。

心がアンバランスだと、「何言ってんじゃい。早く成長するに越したことないでしょ!」と思うけれど、ハンカチ王子の大進歩をみたセッカチ母の心は瞬間風速的に穏やかだったので、そうかそうか、とスッと心に染みてきたのでした。

で、普通はこれでシャンシャンで終わるのだけれど、普通でないたー坊には続編が。先ほど登場した院長先生。ハンカチ王子の大出世をアシストしてくれた直後、「パラシュートはどうだろう?」といきなりボソッと仰った。

「パ、パラシュート?!」

私の頭の中はもはやビニールの何か浮きそうなやつを背負って天から降ってくる、あのパラシュート一色。そんなの試さんでくれ!ただでさえダウンちゃんは首が弱いと言われているのに。とブツブツ思ったその瞬間。

先生は何をするわけでもなく、「あ、そうだね、まだね」と言ってあっさり終了。シロウトのこちらには何が何だか訳がわからないまま。診察室からでた瞬間、すぐにGoogle先生に「赤ちゃん パラシュート 10ヶ月」で聞きまくり、どうやらパラシュート反射(体を持ち上げて急に前に傾けた時に体を支えようと両腕が自然に出る反射)なるものあるらしいということが判明。

ああ、怖い。検診ってこんなにドキドキするものなのか。そして、たー坊さん、次はパラシュート男になれるのか!?

帰りのバスの中、ドキドキしながら開いてみた定期検診の受診票控え。よく見ると、確かに「パラシュート反応」欄がありまして。しっかり「異常」に丸がついていました。でも、前回もあった「四肢の異常」は「なし」(いや、むしろ「なし」でいいのか・・)、総合判定の「問題の有無」には、「有り」でも「無し」でもない、「疑いあり」に丸がついて横に「21トリソミー」と書いてありました。優しい先生なのでした。

で、本題、ではなくおまけ。

そもそも、なぜここのクリニックにしたかというと・・このクリニックではかかりつけの患者さんとそのご両親に新型コロナワクチン接種を行なっているから。インフルエンザのワクチンとかこれまで基本的には打たないで生きてきたけれど、今回ばかりは自分が倒れるとたー坊さんが露頭に迷ってしまうので、そして何よりたー坊さん、基礎疾患ありのくせに、マスクもできなければ予防接種もできないので親が持ち込むわけにはいかないという危機感ヒシヒシあるもので。都内の大規模接種に申し込もうにも全然予約が取れず(泣)。私の住むエリアでは大規模接種の対象は未だ50歳以上だし、他のクリニックはかかりつけじゃないからと軒並み断られること十数件。

なので邪な気持ちが見え隠れしながらも慌てて、たー坊さんの検診にかこつけてかかりつけ医になっていただき、そしてワクチン接種も実現いただいたのでした。

そしてつい先日、ワクチン接種の2回目を受けたのだけれど、副反応ビンビンで衝撃的すぎでした。昼間打って午後には倦怠感が半端なくて腕も超絶痛く。夜は37度の微熱だったので寝てしまえ、とたー坊と寝落ちしたものの、夜中には38.5度まで上がり、翌朝は39.3度の直近のマックス値を観測したのでした。もともと平熱は高い方で発熱にも強い方だけれど、今回の発熱はなんというか、とにかくただの発熱レベルのしんどさの比ではない。頭痛ガンガン、関節痛ミシミシ、頭はグルグル。心底耐えきれず、小児科で処方してもらった授乳OKの解熱剤を飲み、フラフラの中でたー坊さんの授乳して寝かしつけ。しんどすぎて発狂しそうでした。結局打った翌々日に熱は下がったものの、頭痛は残っていて倦怠感も半端ない。新型コロナ、オソロシヤ。。

【満面の笑みのたー坊さん。伸びてきたので前髪作りました♪】

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