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LGBTQ事情#20 親の愛情を独り占めしたかった。

 私の性の悩みのはじまりは、親の愛情を独り占めしたいという欲求からだったように思う。

 3歳のころ弟が生まれた。私にだけ向いていたみんなの目が、一斉に弟へ移った。「男の子が生まれてよかったね」という誰かの何気ない言葉が今も耳に残る。あんなにかわいがってくれていたのに、私が女であることを残念に思っていたのか。それをきっかけに自分の女の部分を嫌い、男っぽさに憧れを抱くようになった。

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