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noteの創作大賞企画に合わせて、昨年・今年とショートショートを書きました。(昨年はショート…
機内の照明が落とされる。 私はそれまで眺めていた機内プログラムの映画を終了して、ヘッドホ…
美雪には、学生時代からたいそう渋い趣味があった。 いわゆる「お香を焚く」というもので、は…
都心で一人暮らしをしている茜は、週末に開催されたファーマーズマーケットを訪れた。 自分た…
「昨夜は風が強かったなぁ……」 そう呟きながら作務衣に着替えると、社務所を出て境内を歩く…
抱き締めると、彼女の金色の髪が柔らかく俺の頬をくすぐった。 彼女からは、お日様のような甘…
「ねえねえ、おかあさん!」 庭に花の苗を植えている私の横にしゃがんで、私の真似事をしながらスコップで土を掘り返していた娘が、何かを見つけたのか急に大きな声を出す。 「どうしたの?」 娘に顔を向けると、娘は瞳を輝かせて私を見上げていた。 「土って何でできてるの?」 娘の小さな手に握られたスコップには、土がこんもりと乗っていた。 「え? 土?」 改めてそう聞かれると、なんと答えて良いのか、私もその答えを知らなかった。 私が生まれ育った生家はマンション住まいだったから
1、ドクダミ茶 窓の外から、パタパタと窓硝子にあたる雨の音が聞こえてくる。 ソファの上で…
「ご飯食べに行かない?」 今春新しく職場に配属された後輩の女の子に、そう声をかけた。 「…